飲食店とゴミ収集~飲食店で出る「ゴミ」、どうやって処理したらいい?

飲食店を経営する、ということは、「注文を聞いて、料理を作って、料理を出して、レジを打つ」ということだけではありません。
それ以外にも、仕込みや洗い物などのバックヤードの作業がたくさんあります。
今回はそのなかでも、意外と盲点になりやすい「ゴミの処理」について見ていきましょう。

飲食店ではゴミがたくさん出る

飲食店では、非常に多くのゴミが出ます。「うちの店はどれだけのゴミが出ているかな?」ということを少し考えてみてください。

簡単に思い浮かぶのが、飲食店ならではの「食べ残し」ではないでしょうか。この「食べ残し」も多岐にわたり、パセリなどのかさばらないものから、ほとんど手がつけられなかったハンバーグなどの大きいものまであります。

次に挙げられるのが、「紙ゴミ」でしょう。ハンバーガーチェーンに代表されるような、「持ち帰ることもできるし、店舗で食べることもできる」というお店の場合は、このような紙ごみが多く出ます。また、ジュースにつけてあるプラスチックの蓋やストローなどもかなりの量になります。

「客席から出るゴミ」もあります。使い終わったナプキンなどが代表例ですが、なかにはちょっとしたゴミを置いて行ってしまうお客さんもいます。
瓶ビールや缶チューハイなどを扱うお店の場合は、これらもゴミとして出てきます。

バックヤードに目を向ければ、さらに多くのゴミがあることが分かります。
たとえば、食材が入っているケース。アイスを入れるようなプラスチックケースもあれば、キャベツなどが入っているダンボールもあります。また、なかには缶詰で来るものもあるでしょう。パウチもまた、最終的にはゴミになります。

洗剤の容器や油の入った缶、さらには使い古した油などもゴミになります。これらはかなり取り扱いが難しいものもあり、なかなか悩ましいものです。

それ以外にも、たとえば割れてしまった食器や破損してしまった器具などもまた「ゴミ」となります。
このように考えていけば、飲食店がどれほど多くの「ゴミ」を抱えているのかがわかるでしょう。

基本の処理の方法~ゴミはゴミ捨て場に出してもいいの?

さて、このように、飲食店から出るゴミはどのように処理をしたらよいのでしょうか。

「きちんと分別さあえしているのであれば、普通に、自治体のゴミ捨て場に捨てればいいんじゃないの?」
「少ない量だったら捨ててもいいのでは?」
「生ゴミだったら、ゴミ捨て場に捨てられるよね?」
と考える人もいるかもしれません。

しかしこれは危険な考え方です。

名古屋市などのホームページでもはっきりと書かれていますが、店舗などから出るゴミは、一般的なゴミ捨て場に捨てることが許可されていません。(ごく一部の例外、たとえば資源などは除く)

このときにしっかり意識してほしいのは、
・たとえ分別していたとしても、捨てることはできない
・量が少なかったとしても、捨てることができない
・飲食店の責任において、処理することが求められる

という点です。

飲食店から出るゴミは、「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分けられます。前者の「事業系一般廃棄物」は「一般」と入っているため、「これならばゴミ捨て場に捨てられるだろう」と考えてしまいがちですが、これも許可されていません。

「産業廃棄物」に分類されているものは、20種類あります。そのなかでも飲食業と深い関わりがあるのは、「動植物性残さ(魚のアラなど)」「廃油(食用油)」などでしょう。

業者に任せてしまうのがラク

このように、飲食店のゴミ処理は、一般のゴミの処理とはまったく異なる性質を持つものです。

処分の方法としては、専門のゴミ回収業者に任せてしまうのがラクでしょう。
現在は、365日24時間対応のところも増えており、迅速で、個々の飲食店にあった回収をお願いすることが可能です。定期回収をお願いすれば、煩わしいことはほとんどありません。「飲食店から出るゴミは、すべて対応します」としているところも多く、非常に頼りになるでしょう。

飲食店のゴミ処理に関しては、それぞれの飲食店で「ゴミの量」「種類」「回収のタイミング」などが異なるため、一概に相場を出すことはできません。ただ、ゴミ処理業者を頼むのであれば、複数件のところに見積もりを出してもらうようにするとよいでしょう。

さて、このようにゴミの収集業者に依頼をしたとしても、「収集業者が来るまでの間はどうするか」を考えなければなりません。
一般的なのは、バックヤードに「ゴミ捨て場」を設けておくかたちでしょう。業者との連携がはかれた後は、「特に従業員が何かを指示しなくても、業者側がそこから回収してくれる」というシステムをとることもできます。

このゴミ捨て場は、調理場とはもっとも離れたところに作るのが鉄則です。間違っても、ゴミの臭いが料理にうつるようなことがあってはいけません。また、ゴミ捨て場には扉を設けるようにすると、さらに臭いがうつりにくくなります。