単なるお客さんじゃない!飲食店の常連客

飲食店経営において、重要な要素のひとつが常連客です。常連客とは、単に”よく店に来る人”ではありません。多くの場合、常連客は自分の知り合いや家族を連れてきたりSNSやブログに店舗情報をアップしたりしてくれる、顧客でありながら”広報活動”をしてくれる有り難い存在なのです。

つまり、常連客は飲食店の集客に欠かせない”口コミ”の発信源なのです。

常連客が離れるときとは?

常連客を逃さないためにはまず、常連客が離れる原因になりやすい事象を考えて対策をすることが大切です。

引っ越しや病気、店側とのトラブル等の事情がないのに、常連客が離れていくときには必ず原因があります。それは何なのかを考えてみましょう。

① 品質低下や味の変化

品質低下といっても、調理法や素材の質の低下だけではありません。明らかに品質低下した場合は、常連客でなくても顧客そのものが離れていくだけです。

最も気を付けたいのは、調理法やレシピの変更に伴う味の変化です。

飲食店の常連客は「今まで自分が食べていたもの=今、自分が食べたいもの」という明確なイメージを持って来店します。
それが、品質低下やレシピ変更で明らかに味が違うものを何度も出されると…その人にとって食べたいものとは違う料理が出てくるわけです。狙い通り「前よりも美味しくなった」と感じれば、また来店するでしょう。ですが、美味しいか否かは人それぞれです。
過去に食べたものとの違いを、違和感としてとらえた場合には足が遠のいてしまう原因になることもあります。

② メニューに飽きる

当然の事ですが、常連客は店のメニューをよく知っています。まだ食べたことがないメニューがあるうちはもとかく、すべてのメニューを一通り制覇すると達成感と当時にやはり飽きがきてしまうこともあります。

期間限定メニューなどを取り入れて、バリエーションを出しても変化が少なければやはり飽きられてしまいます。

ただ、味やメニューに飽きて足が遠のいたという、場合は一時的なものということも多々あります。しばらくするとまたひょっこり来店するというパターンもあります。

③ 新入りスタッフの対応

常連客の顔を知らない新入りスタッフが、マニュアル通りのそっけない対応してしまうと常連客が離れるきっかけになることがあります。

行きつけの飲食店に立ち寄る理由は、味や品質への信頼感だけでなく”スタッフや店主から親しくしてもらえる”という、いわゆる常連客扱いしてもらえることです。

にもかかわらず、新入りスタッフがそっけない対応を繰り返すと、常連客であればあるほど居心地が悪いと感じてしまいます。

新入りスタッフが常連客の対応をするときは、オーナーや顔見知りのスタッフが必ず声をかけるようにしてみましょう。

常連客が離れない接客のポイント

美味しいだけでなく居心地の良さや安心感を持ってもらうために、ちょっとした心配りをすれば常連客はますます離れなくなります。そのポイントをご紹介します。

① 飽きさせないこと

味という面で常連客が離れないようにするには、”飽きさせないこと”が重要です。

かといって、飽きさせないために味を変えるのは逆効果になることもあります。ではどうしたらいいのでしょうか。

このようなときは、常連客が店のメニューをひと通り食べた頃合いを見計らって”裏メニューや裏アレンジ”を提案するのが効果的です。この対応のプラス効果は、単に味やメニューに飽きさせないというだけではありません。

常連客は今まで食べていたものと少し違う、しかもメニューには載っていないアレンジを提案されるわけです。特別扱いされて悪い気がする人はまずいません。そして、特別扱いしてくれる店には自然と愛着がわくことにもなります。

裏メニューを紹介する事で、飽きさせないと同時に特別感を演出することで常連客の心を掴む方法です。

② とにかく顔を立てる

小規模店舗であればあるほど、顧客とスタッフの精神的な距離が近くなります。そこで重要なのは、常連客の顔を立てることです。

常連客が他の人間を連れてきたときや、常連客の紹介で来店した顧客には、常連客と同じがそれに準じた対応を心がけましょう。

この場合、常連客は客でありながら紹介者の役割も担っています。紹介者にとって、顔をたててくれる店は単に気分がいいだけでなく”安心して紹介できる店”になります。そうなれば、常連客が離れる可能性は低くなります。

③ レシピ変更の際のアナウンスは必須

レシピ等が変わった時は必ず”改良した”ことを注文時にアナウンスしましょう。なにも言わず今までと同じように提供すると、舌の肥えた常連客ならすぐに気づきます。

先ほども少しふれましたが、常連客が来店するときは必ずその人の中に食べたいもののイメージがあります。食べる人のイメージと提供するもののズレを減らすためにも、レシピ変更や改良の際は必ずアナウンスは必須です。