飲食店での禁煙席(分煙席)のあり方と注意点

ここのサイトでもたびたび取り上げていますが、現在は世界全体が「煙草」に対して非常に過敏になっていますし、厳しい視線を向けています。これは、喫煙者だけでなく、非喫煙者のなかからもよく聞かれることです。

そのなかで、特に「食べ物」を扱う飲食店は、分煙とは無縁ではいられません。そこでここでは、「禁煙席(分煙席)のあり方」について取り上げていきましょう。

禁煙席(分煙席)の形態について~飲食店によく使われている形式

禁煙席(分煙席)の形態をJTが提案しています。

【エリア別】

まず一つめは「エリア(別)分煙」でしょう。
これは飲食店でよくみられる形態です。「ここからここまでが禁煙エリア、ここからこっちが喫煙エリア」と分けられているものです。
店の作りを変えずともできる禁煙席(分煙席)の作り方ではありますが、「もともとは全席喫煙OKのお店だった」という場合、間仕切りなどが設けられておらず、結果的に喫煙エリアの煙が流れてしまうことがよくあります。
このため、カーテンなどで仕切ったり、物理的に席を離したりという工夫が必要になります。

【フロアで分ける】

次に提案したいのが、「フロアで分ける」というもの。
都会のコーヒーショップなどではこの形態を見かけますね。1階は禁煙、2階は喫煙可としているタイプです。
2階の煙が下におりてくる可能性はほとんどありませんから、禁煙席(分煙席)を考えるうえでは非常に有用です。

ただこのタイプの場合、当然ながら、店をつくる際にあらかじめ「2階」をつくっておかなければなりません。

【時間帯によって分ける】

現在はこの方法も多いと言えますね。ランチタイムは全席禁煙、ディナータイプは喫煙可(もしくは分煙)としているタイプです。
「その時間帯は吸ってよい/吸う人がいない」ので、「ほかからの煙が流れてくることがない」「周りの人に気を使わなくてよい」ということで、喫煙者にとっても非喫煙者にとっても快適な空間をつくることができます。
なかには、「昼間の時間でも夜の香りが残っていて不快だ」という声をあげる人もいるかもしれませんが、これについてはそこまで気にしなくてよいでしょう。

あまり欠点のない方法ではありますが、「夜に来た時には喫煙席だったから昼間も来たのに、昼間は禁煙だった」と戸惑う人がいるのが難点でしょうか。

禁煙席(分煙席)の形態について~初めから「禁煙席(分煙席)」を意識するならば

上で挙げた方法は一般的な方法ですし、「時間帯によって分ける方法」と「エリア別」は今からでもすぐにできる方法です。
ただ、「新しく飲食店をつくるにあたり、もっと禁煙席(分煙席)をきっちりさせたい」という人のために、ほかの方法も提案しておきます。

【空調を工夫する】

喫煙席の上に排気のためのシステムをつける、というもの。この方法を使えば、フロアを分けずとも、煙が回りの人に悪影響を及ぼすことがなくなります。

ただこの方法は、たしかに「副流煙」「煙」を考えた時には有効なのですが、「喫煙者がそこにいて煙草を吸っている」ということで、その席を敬遠してしまう人もいると思われます。そのお客様お一人おひとりに、「煙草が吸える席ではありますが、空調のシステムできちんと排気ができているから大丈夫です」と説明するのは、現実的にはかなり難しいでしょう。

【完全に隔離してしまう】

現在はこの方法をとる飲食店も出てきていますね。完全に仕切りで禁煙席と喫煙席を分ける方法です。ほぼ完ぺきに近い分煙が可能であり、お互い気兼ねなく過ごすことができます。

この方法の場合、喫煙室の空調はきちんと考えなければなりません。排気のための設備の位置取りもしっかりと考えておきましょう。また、「隔離されている」「閉じ込められている」と感じさせないような空間づくりにも尽力したいものです。

JTではこれのほかに「屋外での喫煙」も紹介していますが、飲食店の場合はあまり関係ないでしょう。お客様に、「煙草は外で吸って!」とは言えないからです。
やるとするならば、「テラス席は喫煙OK、店内は禁煙で」ということになるでしょうか。

店側の「意思表示」は、居酒屋では特に大切

もう一つ、飲食店が行いたいのは、「店側の意思表示」です。
「この時間帯は禁煙です」「喫煙席は2階、●席です」などのように告知しておく、というものです。現在はファミリーレストランなどで、入店と同時に案内されることもありますね。

この「意思表示」は、特に居酒屋では大切です。居酒屋などのお酒を出す席の場合、ほかの飲食店に比べて「喫煙OK」としているお店が多いため、来店者もそれを想定してきています。いざ席について煙草を出そうとしたら「禁煙」とあった、ということになれば大きなトラブルになることも……。
また、これは「禁煙だと思って入ったら喫煙だった」というケースでも同じことが言えるでしょう。

このようなことを避けるためには、事前の説明は必須です。徹底しましょう!