飲食店における照明器具の重要さとは

店内の雰囲気を決める大きなカギとなるのが、実は照明だったりします。テーブルコーディネートも内装そのものも重要ですが、飲食店の印象を大きく変えるのは店内の照明、ライティングなのです。そこでここでは、飲食店開業に際して照明をどう選べばよいのかについて説明をしていきます。

照明器具は、明るければ良いというものではない

店内に明るさをもたらすことによって、清潔感を与えてくれるのが照明器具。明るさが確保できれば料理がより美味しそうに見えたり、盛り付けが鮮明に見えたりするようになります。明るく照らすことによって、飲食をする場にふさわしい空間になるのですが、照明器具による色みや明るさの選択を間違えると違った部分を照らしてしまうことになります。

明るすぎると、周囲の客が目に入りやすくなるようになります。落ち着いて食事がしたい人にとって、周囲の客の存在を感じやすい店というのはNGです。明るい照明を付けたいのであれば、周囲の客を感じずに済むような設計をする必要があるということですね。また、席同士の感覚が十分に確保できる規模の飲食店でなければならないということになります。

照明によって店内の隅々まで見えるようになると、従業員通路といったように、お客様に見せたくない部分を見せてしまうことにもつながります。いかに照明が重要なものであるのかがわかりますね。

薄暗い店内にするとなると、どういう問題点があるのか

明るすぎる照明ではいけないことがわかりましたが、逆に薄暗い照明ではどうでしょうか。昔ながらの雰囲気だったり、隠れ家ダイニングといったコンセプトのお店だったりした場合は薄暗さが求められることでしょう。しかし、暗いとそもそも料理が見えなくなってしまうという問題点があります。

飲食店なのですから、提供する飲食物がしっかりとお客様に見てもらえるような店づくりをする必要があります。最近では、SNS映えするような料理が大変人気ということもあり、薄暗い照明のみの店内ではSNS用の写真さえ撮れないといった問題が発生してしまうのです。従って、薄暗さを押し出したお店作りをしたくとも料理を提供し、そしてお客様が食べる場所においてはしっかりとしたライティングを施す必要があります。

飲食店で効果的な照明の配置の仕方とは…

料理をしっかりと照らすことが必要になるとはいえ、コンビニエンスストアや大型スーパーの食品売り場のように天井に均一に照明がついていてもムードが台無しですよね。

飲食店の照明の充実をはかるためには、天井だけに照明を設置するのではなく、照明に高低差を付けることが重要です。天井である程度の照度を確保し、飲食する手元を照らすための照明を設置することを考えましょう。テーブルごとに照明の設置を検討するのももちろん重要です。さらに、吊り下げるタイプの照明のみではなく、ダウンライト、壁にはめ込むタイプの照明もムードが増すのでオススメです。

開業する際に、もともと店舗のあったテナントを改装する場合は、電源を引っ張れる範囲が限られていることがあります。テーブルに設置するだけのランプや、スポットライトであれば簡単に取り入れられるので検討してみてください。テーブルランプの設置に際しては、お客様が間違って転倒させたりしないように固定をする必要があると同時に、熱を持たないタイプを採用するか、手が触れられないようにしておくことが事故や怪我といったリスク回避につながります。

時間帯などニーズによって照明の調節が出来れば最適

照明器具の明るさははじめから決まってしまっていると思っている方も少なくありません。しかし、照明の明るさを調整できる機能を付けることも可能です。開業する際の工事では、そういった機能を取り入れておくと良いでしょう。後に「明るすぎた」もしくは「暗すぎた」といった問題が発生したとしても、調節機能があれば簡単に明るさの度合いを変更することが可能です。

また、貸し切りの予約や結婚式の2次会といったような対応も考えているのであれば、店内の照明の調節が出来るように設備を整えておくと便利です。時間帯によっても、明るさを変えて営業しても良いでしょう。昼間は清潔感重視で明るく、夜は明るさを抑えて雰囲気のある店に…といった対応ができます。

ライティングへの費用をどう考えるかも大事

飲食店経営において、コスト面での考えはもちろん重要です。どの照明をいくつ付けて、そのくらいの明るさで稼働させていくらになるのか…といった緻密な計算が必要になることでしょう。その際、ライティングへのコストをどの程度充てるか考えておきましょう。店内の印象を大きく左右し、提供する飲食物への評価に大きくつながる要素なのですから、あまりに削減を考えては充実した店づくりが難しくなってしまいます。

いかがでしたか?「美味しい料理を提供さえすればよい」ということではなく、いかに店そのものを気に入ってもらえるかの空間づくりにも力を入れていく必要があるのです。