飲食店で使う調理器具の基礎知識(まな板編)

調理に欠かせない器具、まな板。飲食店の開業にあたって、必ず用意しなければならない調理器具のひとつです。家庭用のまな板と違って、飲食店のまな板には気を付けておかなければならないことが様々あります。注意を怠ると、食中毒といった信頼失墜の原因となるので、正しい使用方法を掴んでおくことが大事です。早速みていきましょう!

プラスティック製のまな板

耐久力に優れ、買い求めやすい価格であることから、業務用として広く使用されているプラスティック製のまな板。どんな包丁とも相性が良く、傷がつきにくい構造のことから一度購入したら長く使用できるのが魅力です。手首にかかる負担が大きいのが難点で、長時間包丁を使って下ごしらえをする際には、包丁とまな板のぶつかる衝撃が手首にダイレクトに伝わってしまいます。
メリットとしては、耐久力に優れているということです。肉や魚をカットしたあとに、殺菌消毒をしやすく、付着した菌に対して有効的な管理をすることが可能です。価格が安いということも嬉しい限りですね。カットする際に表面に傷が入ってしまっても、買い替える際のコストが低く済むというのは大きな魅力といえます。

・望ましい使用方法

プラスティック製のまな板は、肉や魚の脂や血が付着しても、洗剤を付けてしっかりと洗浄をすればニオイや色、菌が残ってしまうことがありません。肉や魚を捌くために用意するまな板としては、プラスティックのまな板が一番便利でしょう。

木製のまな板

厚みのある木で作られたまな板。古くから日本で使用されてきたのはこの木製のまな板です。包丁を持つ手にかかる負担が少なく、野菜の千切りのようにストロークの多いカットは木のまな板が一番気持ちよいです。耐久度は低めで、ニオイうつりや色素の沈着が起こりやすいので管理方法には気を遣わなければなりません。消毒をしようにも、浸け置き洗いが出来ないので生肉や生魚、血や脂の付着するような食材に対して木のまな板を使ってしまうと、同じまな板で野菜や果物をカットできなくなってしまうので気を付けたいところです。

・望ましい使用方法

野菜のカットと果物のカットに使用するのが最適です。野菜のカットには多くのストロークが必要になり、下ごしらえの際に調理従事者の手首を痛めてしまう危険性があります。料理には絶対量として野菜のカットが多く必要となるので、木のまな板を用意することによって調理従事者の体への負担を減らすことが可能です。使用後は水ですすぎ洗いをすることを大前提に行い、乾燥をしっかりさせることが長持ちさせる秘訣です。表面にぬめりが出たり、ニオイが付いてしまったり、表面に黒ずみが出来てしまった場合は買い替える必要があります。

ゴム製のまな板

木の使用感とプラスティックの耐久性を兼ね備えたまな板が、最近飲食店での導入が伸びてきているゴム製のまな板です。歴史はまだ浅く、飲食店で使用され始めたのはごく最近のこと。木製のまな板のウィークポイントである耐久力の低さをカバーすべく固めのゴムで製造されており、まな板の表面に傷がつきにくくなっています。プラスティック製の弱みだった調理従事者の手首への負担軽減のため、固さで耐久力を出しつつもゴム特有のしなやかさ、弾力を持ち手首へかかる力がまな板に吸収されます。使用感、耐久力共にいいとこどりしたまな板がゴム製だといっても過言ではありません。

唯一デメリットとして挙げるならば、コストがかかることでしょう。高コストになってしまうわけは、販売製造元が限られており、価格競争の少ない業界であるために定価での販売が主流だからです。他のまな板のように価格の安いまな板を購入するということが難しく、飲食店開業にあたるためにたくさんの数を必要とすることを考えるとこの高コストは少々厳しいことでしょう。

・望ましい使用方法

肉魚、野菜果物問わず、どういった食材にも柔軟な対応が出来ます。気を付けるべき点として、ニオイの付着。保管場所を通気性の良い場所にしておくことだ重要です。また、ゴムは水に強いものに加工されているとはいえ、劣化をするので状態をしっかりと見ておくことが必要です。周囲の加工がはがれてきたり、構造が浮いてきたりした場合は劣化の兆候ですので買い替えが必要になります。また、消毒や殺菌のために薬剤に浸ける行為は、時間に気を配ることが必要です。

いかがでしたか? まな板は、ただ料理をカットするときに使う道具ということではなく、食品の安心安全を保つために必要不可欠な調理用具です。清潔な状態で保つには、調理従事員1人ひとりへの指導が大事になります。適した場所に適した素材のまな板を用意することによって、調理作業の効率化につながりますし、逆に調理従事者の意欲を減退させること、健康状態を害することにつながるのでしっかりと気を配って購入し、万全の状態で準備を進めたいところですね。