飲食店でよくある「オーダーミス」のときの店員への指導方法

飲食店を経営していると、「従業員のミスやトラブル」に遭遇することはよくあります。そのときにはどのような対応をすればよいのでしょうか。それについて見ていきましょう。

オーダーミスの失敗の理由とは

お客様からの注文を間違ってしまう「オーダーミス」。これは比較的よくあるトラブルです。これが起こることにはいくつかの理由がありますが、まずはそれについて見ていきましょう。

オーダーミスが起こる理由としては、
・そもそもその従業員が、きちんとお客様の言葉を聞けていない
・端末などに入力するときにミスを起こしている
・入ってからまだまもなく、端末やメニューに対する理解、略称名が不十分である
・紙に書くやり方の場合は、字が汚い
・そもそもメニューの名称が複雑で、わかりにくい
などの問題点が挙げられます。

これについてはどのようにして対処をしていけばよいのでしょうか。

頭ごなしに叱ることは決してよい結果を生まない

オーダーミスは、材料の廃棄に繋がります。原価率が高いお店などの場合は致命傷ともなり得ます。加えて、オーダーミスを起こしてしまった場合、「注文→作る→出す→オーダーミスと指摘される→作り直す→出す・・・・・・」の工程を経ることになるため、厨房側に余計な負担がかかってしまいます。また、何よりもお客様に対しての料理の提供が遅れてしまう、というマイナス点もあります。そのため、オーダーミスに対してカリカリしてしまう経営者がいるのも、無理からぬことです。

ただ、それに対して叱るときには、決して頭ごなしに怒ってはいけません。これはオーダーミスに限ったことではありませんが、特にその従業員の「人生背景」と絡めて怒るのはよくありません。

たとえば、「こんなこともできないなんて、社会に出ても絶対成功しない」「大学に行っているのにこんな失敗するなんて、バカなんじゃないのか」などです。

オーダーミスをした際は、オーダーミスをしたことを確認し、作り直すように指示をしながら、注意を促すようにします。オーダーミスをしたくてしている、という人はいないはずですから、これである程度は防ぐことができるようになるはずです。

単純なオーダーミス(端末の打ち間違い)ではなく、「口頭での伝え忘れ」「悪筆」「略称名がわかっていない」「端末の使い方がしっかりと把握できていない」という場合は、これに対する対策が必要です。口頭で伝える場合は、はっきりと伝えること。またホール担当者が「○番テーブル、照り焼きソースから和風ソースへの変更をお願いします」と伝えたなら、厨房側が「○番テーブル、照り焼きソースから和風ソースへの変更、了解です」などのように言わせる、というのも有効な対策となりうるでしょう。厨房とホール担当者の間で意識の共有ができていれば、オーダーミスは少なくなります。

悪筆な場合や略称名がわかっていない場合は、本人にはっきり告げて、改善を求めます。「きれいな文字」ではなくても、「読める文字」で書けるようにと指導をしましょう。また、「頑張って読めば読めるけれども、間違いが起こるかもしれない文字」に関しては、厨房担当者も、「多分これだろう」という考えで調理を進めず、ホール担当者に確認をすることが大切です。

端末が使いこなせていない、という場合は、ロールプレイングを実施しましょう。閉店後のお店で、従業員側がお客様の立場になり、理解が不十分であると思われる従業員に注文を出します。そのときには従業員がとまどっていても、原則としては自分自身の力でメニューを見つけて、注文ができるようにと自力をつけさせます。もちろん、わからないところがあればすぐに聞けるような雰囲気づくりをしておくことは重要です。

オーダーミスで余った料理はどうするか?

ここからは、「オーダーミスをした料理をどうするか」について考えていきましょう。

一般的に、オーダーミスをしてしまった料理は厨房側で引取り、休憩時間などに従業員が食べる、というかたちが一般的だと思われます。

ただ、なかにはこのようなシステムはとらず、「オーダーミスを起こしたメニューは、たとえ手がつけられていなくても廃棄する」というところもあります。これは、「高い料理などで、不自然にならない程度にわざとオーダーミスをして、休憩時間に食べる従業員が出たからだ」ということでした。だれもがオーダーミスをしたくないと考える人が多いなかで、そしてオーダーミスをしたら怒られるかもしれないなかで、このようなことをする人はそれほど多くはないでしょう。

しかし、「ミスをしたものが自分自身のおなかに入る」と思っている人が多い場合や、オーダーミスが頻出する場合は、「オーダーミスを起こしたものは廃棄する。もしくは、食べるにしても、オーダーミスを起こした本人ではない人間のみとする」などの規約を設けてもいいのかもしれません。