飲食店で出すべき白かびチーズの種類とは?

ハードチーズセミハードチーズブルーチーズについて紹介してきましたが、チーズの種類にはまだまだいろいろなものがあります。今回はそのなかから、「白かびチーズ」を選んでお話しましょう。

白かびチーズはブルーチーズに比べるとまろやかである

白かびチーズは、ブルーチーズと同じように、かびを使ったチーズのことを言います。しかしブルーチーズが内部までかびに侵食されているのに対して、白かびチーズの場合はかびが生えているのは表面です。また、その味わいもブルーチーズとは違い、まろやかです。刺激もそれほど強くはないので、日本人の舌にも合いやすく、食べやすいでしょう。

白かびチーズはワイン、特に白ワインとよく合います。またスパークリングワインやロゼワインなどとも相性がよく、食べやすいのが特徴です。加えて、加工もしやすく、ビールのお供などにもよく使われています。ノンアルコールカクテルとも合わせやすいので、いろいろなお酒を扱う飲食店に向いているでしょう。果実酒との相性もとてもよいものです。

「チーズのフライ」に使われるチーズは、あくまで体感的なものではありますが、恐らく白かびチーズが中心であるかと思われます。カマンベールのフライは非常に有名で、取り入れているお店も多いのではないでしょうか(後述します)。種類によって味わいが大きく変わるので、それぞれに合った食べ方もあります。ワインを中心とする飲食店や、ある程度価格帯の高い飲食店であるのなら、「その白かびチーズに合った付け添えや食べ方、お酒」の知識を従業員に教えておく必要があるでしょう。

白かびチーズは熟成が進んでも食べることはできます。ただ、チーズの内部がとろけでることになるので、扱いが急に難しくなります。飲食店で出す場合は、「どれくらいの熟成のものを選ぶか」「どれくらいまで熟成を進ませるか」の見極めが重要になってくるでしょう。仕入れる量をしっかりと考えて、無駄のない購入をしてください。

やっぱり有名、カマンベールチーズ。ほかにもさまざまな種類がある

白かびチーズのなかでもっとも有名なのは、上でもあげた「カマンベール」でしょう。「白かびチーズ」という名称や種類を知らなくてもカマンベールのことは知っている、という人もいます。それほど有名なチーズです。クリーミーで優しい味わいが特徴です。熟成が進んでいないものの場合は嫌味が少なく、老若男女問わずに好まれます。また、フライなどにして食べることもできるため、非常にはん用性の高いチーズであるとも言えます。

カマンベールには、単純に「カマンベール」と呼ばれるものと、「カマンベール・ド・ノルマンディ-(「カマンベール ド ノルマンディー」とも)」と呼ばれるものがあります。後者の方は、非常に厳密な規則や条件をクリアして初めて与えられる名称であり、チーズの品質もよいと言えます。「チーズ単体で出す」「価格帯が高いお店だ」「チーズとワインのマリアージュを推している」という場合は、カマンベール・ド・ノルマンディーを選びたいところですが、「つまみの一つ」「料理にも使う」という場合はカマンベールでも良いと思われます。カマンベール・ド・ノルマンディーは品質と味が良いだけあって、値段も高いからです。

少し変わった食べ方もできるということで有名なのが、「ブリア・サヴァラン」です。フランス生まれのチーズであり、脂肪分が豊かであることで知られています。しかし食べ心地については、「舌にまとわりつく」ということはなく、深いコクを残しつつも軽く食べられることで有名です。チーズの持つ特徴の一つである「すっぱさ」も感じられるので、食べにくさを感じることはないでしょう。

ブリア・サヴァランは、女性を対象とするお店に向いています。これはドライフルーツ(個人的にはレーズンがおすすめです)にあわせてお菓子のように食べることができるからです。また、魚介類などの「付け添え」として皿にのせるのも悪くありません。ブリア・サヴァランだけで食べるのも決して悪くはありませんが、何かとコラボさせた方がより楽しめます。「女性向けのお店なので、赤ワインがなかなか売れない…」というお店にも向いています。ブリア・サヴァランは、軽い赤ワインと相性がよいからです。

白かびチーズのなかでちょっと注意したいのは、「バラカ」です。馬のひずめの形をしたチーズであり、その形の面白さでも人気があります。チーズに慣れていない人でも食べられるというメリットはあるのですが、飲食店で使うにはちょっと難しいかもしれません。なぜならばバラカは「形のインパクト」が非常に特徴的なチーズだからです。しかしお店でチーズを出す際は、多くの場合切り分けて出すことになります。そのため、せっかくの「形の面白さ」が伝わりにくくなってしまうというデメリットが…。

お店で出す場合は、「実際の提供イメージ」もしっかり考慮して選ぶことが必要になってきます。