飲食店なら「食器」にこだわれ!食器のバリエーションで味は変わる

人間が食事をとったときに感じる「おいしい」という感覚は、その8割が「視覚」に依存していると言われています。そのため、「見た目の美しさ」を考えて料理を盛りつけることは、とても重要です。

このことを大前提として、今回は「食器のバリエーションによる雰囲気の違い」について見ていきましょう。

まったく同じ料理でも見た目が変われば味わいも変わる

今回のコンセプトは、「食器のバリエーションによる見た目の違い」です。まったく同じ料理であっても、食器を変えるだけで、雰囲気は大きく変わります。あなたのお店、あなたの料理、あなたのお店の客層、あなたのお店の雰囲気によって食器を変えることで、お客様により「おいしい」と感じてもらいやすくなるでしょう。

今回使用している料理は、「国産豚肉と自家どれ玉ねぎの赤ワイン和風ソース煮込み」です。豚肉の塊と玉ねぎに、和の食材である生姜と洋のハーブであるローズマリーを加え、赤ワインとしょうゆとコショウで3時間かけて煮込みました。この和洋の特徴を備えた料理が、盛り付けによってどう変わっていくのかを、写真とともに紹介していきます。

安っぽいお皿では雰囲気も安っぽくなる

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まず、この写真を見てください。これは1枚100円の白い皿と、1枚50円のランチョンマットをあわせて盛り付けたものです。家庭料理としてはこれでも良いのですが、「お店の料理」として見たとき、多くの人が「安っぽく見える」と感じるのではないでしょうか。

「使いやすい色」としてよく飲食店に取り入れられる白色は、実は残酷なほどに「値段」を映し出してしまう色でもあります。安っぽい白色と高い白色は、横に並べるまでもなく、すぐにそれとわかってしまいます。

「予算の都合がある」という場合は、ココットなどの小物を廉価の物にして、皿は良い物を使いましょう。皿は、テーブルに占める色割合が大きいからです。

和食のバリーション、器と皿

食器2

和食として出すことを考えたときの盛り付け例です。深い器に料理をとり、汁物のような形で出します。この料理は色が落ち込みやすいので、和食にはネギを、洋食にはローズマリーを使って「緑」を添えています。

しっとりと落ち着いた雰囲気を出せる器をチョイスすれば、大人向けの食卓が仕上がります。またこの器はソースが流れないため、最後の一滴までしっかりと料理を味わってもらえるというメリットもあります。

和食よりの料理屋に向いていますが、定食屋での飯椀や味噌汁椀としても使うことのできるデザインです。和食を扱うお店であるのなら、1つは持っておきたい形でしょう。

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和のバリエーションです。こちらは、豪奢な九谷焼の小皿を使っています。赤地に金色が映えるものであり、複数回の焼きを経て完成する食器です。

小皿は、どうしても「料理」が占める割合が大きくなるため、少し下品に見えてしまいがちです。しかし食器のクオリティを高めることで、それも解消することができます。華やかな雰囲気を打ち出すことができるので、ランチなどに供するときにもおすすめです。

懐石料理などをお出しするお店にちょうどよいでしょう。また、和菓子の受け皿としてもおすすめです。

洋食のバリエーション、モダンとクラシカル

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典型的な「洋皿」を使って料理を出します。コースのメインとしての肉料理の提供に最適な皿であり、皿のクオリティ、料理が皿に占める割合、雰囲気ともに合格の一皿と言えるでしょう。

小花を散らしたデザインは食器によくあるもので、アンティークの風合いを漂わせます。ディナーに最適な皿ですが、盛り付け方を工夫すればランチタイムでも使うことができるでしょう。

コース料理をしっかり食べさせるフレンチのお店などと相性がよく、魚料理の盛り付けにも使える皿です。

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がらりと雰囲気が変わるのが、こちらの皿です。今までの皿はどちらかというと、アンティークで古風な雰囲気を漂わせるものが多かったのですが、これはぐっと現代的な方向にかじを切った皿です。放射線状に走らされた白い線がモダンなイメージを作るため、とても新しいデザインに仕上がります。同じ「洋食」といっても、一つ上のものとはまったく方向性が違います。

このデザインは、実は居酒屋などでも利用しやすいものです。若々しい雰囲気と軽々しすぎない雰囲気を両方兼ね備えるため、どんな場面でも使えるのが魅力でもあります。ただ、やや男性的な印象が強い皿なので、「アフタヌーンティーをメインにして、食事も少し扱っている」「カントリー風のお店だ」ということであれば、少しちぐはぐな印象を抱かせてしまうかもしれません。

このように、同じ料理であっても「食器」によってその表情は大きく変わります。自分自身のお店に合う皿はどんなものなのか、料理をおいしく見せる器とはどのようなものなのかをきちんと考えて選びましょう。