SNSでシェアされやすい飲食店と料理ってどんなもの?

「料理の写真を撮っていたら、お店の人に怒られた」という経験をしたことがある人もいるかもしれません。しかし現在ではこのような考え方は下火になってきています。なぜなら撮られた写真はSNSに乗って多くの人に拡散され、新しいお客様を呼び込むことにもつながるからです。

ここでは「SNSと料理」として、SNSと料理の関わり方の具体例、シェアされやすい料理の傾向、そして最後に「店側が利用するときの注意点」について考えていきましょう。

売り上げ13パーセント増! イスラエルの取り組み

「SNSと料理」を論じるうえで、ぜひ知っておいてほしいのがイスラエルのレストランの試みです。

ここで出される料理の皿は、すべて特殊な形状をしています。なぜなら皿にスマートフォンなどを固定できる部分があるからです。穴や溝にスマートフォンを差し込み、ベストな角度から料理の写真を撮ることができるというこの画期的な試みは、多くの人に受け入れられています。

このやり方をし始めた後、店の売り上げはなんと13パーセントもアップしたと言われています。スマートフォンで撮られた写真の多くは、SNSにのって多くの人に伝わるからでしょう。ツイッターなどでRT(リツイート。自分が見ている他者の面白い言葉や写真を、自分を見ている人に広める行為)されれば、それを見た人が「おいしそう」「食べてみたい」と考える人も増えます。

写真に撮られやすい料理とは?

ただ、すべての店がこのような試みができるわけではありません。皿を新しく買い替えるためのお金も必要です。そこでここからは、「自分たちだけでできる方法」について模索してみましょう。

まずは、「量」のインパクト

良い・悪いは別として、一時期いわゆる「メガ盛り」が話題になりましたね。とてつもない量の料理を一つの皿にのせる、というもので、大食いを目指す人や男性、パーティーメニューによく選ばれています。このような「大きいもの」はそれだけでSNSにシェアされやすいと言えます。

同様に、個性的な外見も大きなインパクトを与えます。普通ではなかなか考えられないような組み合わせ(たとえばパスタと甘味を合わせるとか)のものは、思わず写真を撮って共有したくなるでしょう。「怖い物みたさ」的な側面があり、話題性もあるので、SNSでの拡散が進みます。

「話題性のあるもの」もよいでしょう

グルメには常にはやりすたりがあります。現在「流行っている」というものを扱えるのであれば、これは大きなチャンスです。そのときに流行した映画などに出てきた料理を出したり、テレビで取り上げられた食材などを使ったりすると、SNSで拡散されやすいと言えます。ちなみに私は、以前マリー・アントワネットの映画がはやっていたときに、ほおずきのチョコレートがけをお店で食べたことがあります。

これはメニューの変更を伴いますし流行のアンテナを張り巡らせていないとできないことでもあります。ただ、やってみる価値はあるでしょう。

「きれいなメニュー」は、王道中の王道でしょう

色鮮やかな料理、ふんわりとしたパンケーキを幾層にも積み上げたもの、たっぷりのフルーツや技巧を凝らした飴細工…。これらは非常に美しいものですから、SNSでよく拡散されます。

この「きれいなメニュー」を実現するためには、料理をしている人間だけでなく、それを運ぶホールスタッフにも実力が求められます。繊細な料理ほど壊れやすいものだからです。特に、泡を使った料理やアイスなどは要注意です。泡を使って作った料理が席に届くまでに泡がつぶれてしまうことはあってはいけませんし、アイスが溶けてしまうと見た目もひどく悪くなってしまいます。

そのため、きれいなメニューを出すためには、ホールスタッフと料理人がお互いの仕事状況を把握して、的確に給仕できる環境を整えておかなければなりません。

また、当然のことながら「皿」にもこだわるべきです。上で挙げたイスラエルの例を出すまでもなく、「皿」というのは料理の見た目や価値も左右します。ただ、ここまでのことをするのは難しいでしょう。そのため、実際には「それなりに見栄えがして」「料理の雰囲気とあったもの」を選ぶことが大切です。

「あえて写真撮影を許可しない」というスタンスを貫くお店も

もっとも、このように「料理の写真を撮ってもらい、拡散してもらうこと」を大きな目的としていないお店があることもたしかです。実際、「写真を撮ってもいいですか?」と聞いたときに、「盛り付けも企業秘密のうちの一つなので…申し訳ありません」とお断りされた、という例もあります。

これももちろん一つのスタイルです。実際、高級店で鳴り響く「カシャッ、カシャッ」という音は、必ずしも居心地のよいものではありません。お店の考え方にもよるところが大きいとは思われますが、禁止するのも一つの手です。お客様によって態度を変える、ということがなければ大丈夫でしょう。