飲食店で料理を持っていくタイミングとお客様の体感

自分がお客側として飲食店に行ったとき、「料理が出てくるのが遅いこと」にイライラしたことのある人も多いのではないでしょうか。
ここでは、「料理を持っていくタイミングとお客様の体感」について見ていこうと思います。

4人に1人は「料理の提供時間」も気にしている

株式会社メディアフラッグが、447件の飲食店を対象として、1か月程度の期間を設けてとったアンケートでは、興味深い結果が出ています。「料理の提供時間」が、「そのお店を再度訪れたいかどうか」に影響をもたらしている、というものです。

「また来たいお店だ」と答えた人が、その理由として挙げているもののトップは「気配り」です。次に「接客態度」と続くのですが、「料理の提供時間」も7.3パーセントに上っています。14人に1人が、「料理の提供時間が適切であること」を、「再来店したい理由」に挙げているのです。

もっと顕著に表れるのが、「もう行きたくない理由」を答えたアンケートです。ここでは、「気配りができていなかった」「接客態度が悪かった」に続き、「料理の提供時間がよくなかった」という答えがランクインしています。この層は28.4パーセントに及び、4人に1人が「料理の提供時間が適切ではないこと」を「もう行きたくない理由」に挙げているのです。

こう考えれば、「提供時間」がリピーター率に大きな影響を与えていることが分かるでしょう。

自分の店の形を考える

一般的に、ファミリーレストランやファストフードは提供時間を短くするべきだ、と考えられています。逆に居酒屋やフルコースを食べさせるお店の場合は、料理が出そろうまで長い時間をかけてもそれほど問題になりません。

あくまで一つの例ですが、ファミリーレストランは「昼間は10分以内、夜は15分以内で」というのを目安にしていました。お客様が不安なく待てる時間ということを考えれば、この時間内で出すのが望ましいでしょう。

居酒屋の場合はまったく考え方が違ってきます。居酒屋のなかには、「コース料理、2時間飲み放題つき」という形態をとっているところも多いでしょう。この場合、最後の料理が出るのは、早くても1時間半をすぎたころになると思われます。あまりにも先に料理を出し過ぎてしまうと、お客様が手持無沙汰になってしまうからです。また、単品で出していく場合でも、お客様の「待てる時間」はファミリーレストランのそれよりもずっと長くなります。

ただ、「乾杯と同時に料理を食べたい」という人もいますから、「ファストメニュー」のようなかたちで、お待たせせずに出せる料理をメニューに入れておくのもいいかもしれません。

レストランのコース料理の場合、体感としては「2時間」を1つの区切りとしている場合が多いでしょう。ただ、レストランでの食事の場合は、お客様の目と感覚もシビアです。これの場合は、「お客様の食事のスピード」を何よりも重視してください。また、目配りは、しっかりと行いますがじろじろと見ることがないように従業員を教育します。

完全個室で扉も閉まる、というお部屋の場合は、客室にカメラを入れておくのもよいでしょう。

お店の形態や価格帯によっても「提供するタイミング」が変わってくる

非常に面白いことですが、「料理を持っていくタイミング」は、お店の形態や価格帯によっても大きく変わってきます。

かなり価格帯が高いお店(客単価が最低でも10000円を超えるところ)の場合は、単純に「持っていくタイミング」だけでなく、「お席に運んで、お客様が食べ始めるときにもっともおいしい熱加減」になるように気を配っている、というところもあります。温かい料理ならば、カウンター~お席の間で、「予熱でどれくらい内部に火が通るのか」まで計算しているのです。ただ、ここまで厳しい視線で料理に向き合うことは、低価格帯のお店では難しいかもしれません。

もちろん、「冷めきった料理」などを出すと大きなクレームになりますが、神経質になりすぎる必要はないでしょう。

基本はお子様メニューから

ファミリーレストランに代表されるような、「子どもと一緒にくるお店」の場合は、お子様メニューから先に出すのが基本です。お子様の方が食事を待てません。また、保護者がお子様の食事の世話をしなければなりません。同じタイミングで出してしまうと保護者が温かい状態で料理を食べることができませんし、火傷などの危険もありますから、出すタイミングはしっかり気をつけましょう。

複数人の大人で構成されたグループの場合は、できるだけタイミングをあわせて出します。特にカップルの場合は、ほぼ同じタイミングで料理を提供するのが望ましいでしょう。もし難しい場合は、できるだけ女性を優先します。

「料理がなかなか出てこないこと」は、従業員が思うよりもずっとずっとお客様にとってストレスです。大きなクレームにつながることもあるので留意してください。また、お待たせした場合は「大変お待たせして申し訳ありませんでした」などの言葉を必ず添えること!