田酒(でんしゅ)[西田酒造店:青森県]

みちのくの銘酒

 本州最北端のほど近く、明治11年(1878年)創業の老舗酒蔵は、青森市発祥の地とされる海沿いのまち、油川大浜で酒を醸しています。青森市の酒蔵はここ一軒だけ。創業以来の代表銘柄である「喜久泉」は、淡麗かつ軽やかな味わいが身上で、みちのくの銘酒として日本酒ファンを魅了し続けています。

純米酒「田酒」の製造に着手

 昔ながらの酒造りの原点に立ち返るべく、昭和45年から純米酒の製造に着手しました。およそ3年余りの月日を経て、「田んぼの酒」を意味する人気銘柄「田酒」を世に送り出しています。

幻の米を復活

 自社銘柄の原材料となる酒米は、その多くに地元・青森産を使用しています。また、自社の田んぼでは「田酒」に使われる酒米「古城錦」を栽培。地域の栽培農家の支援・協力を仰ぎながら、かつて「幻の米」と呼ばれた酒造好適米を復活させ、そこから誕生したのが「田酒 古城乃錦」です。

地元・青森の地酒

 同蔵元が自信と誇りを持って手がけた「田酒 純米大吟醸 百四拾」は、製造工程のすべてに地元産の酒造好適米「華想い」を使用しています。「山田錦」と肩を並べるクォリティーの高い酒米から醸した酒は、地元・青森の地酒と言っても過言ではありません。ちなみに百四拾は、農業試験場で研究されていたときの名称「青系酒140号」に関係しています。

田んぼの米だけを使用

 風格のある本物の酒を目指す同蔵元は、醸造用アルコールや醸造用糖類は一切使用しないことを高らかに宣言しました。「田酒」の名が示すように、同銘柄の酒は田んぼ以外の生産物は使っていません。米から醸す日本酒の原点に立ち返りつつ、酒造りと真摯に向き合っています。

貯蔵にも徹底してこだわる

 酒造りの原点に立ち返り、本物の酒、手づくりの酒にこだわる同蔵元は、製造のみならず貯蔵にもこだわりがあります。仕上がった酒を貯蔵するタンクはもちろん、貯蔵蔵も冷蔵管理するなど、品質保持にも並々ならぬ努力と工夫を重ねています。

鮮魚との相性は格別

 米のうま味を最大限に引き出した「田酒」は、品のある穏やかな飲み口が身上。香り・味とも強すぎず、弱すぎず、さまざまな料理の味わいを引き立ててくれる酒は、ついつい杯が進みます。特に、北の国・青森で採れるマグロやヒラメなど、鮮魚との相性は格別です。