花泉(はないずみ)[花泉酒造:福島県]

地元の酒らしさを大切に

その昔、雪深い南会津地方まで酒は届きませんでした。そこで地元の有志が集まり、自分たちで飲む酒を造ろうと酒造りを始めたのが同蔵元のルーツです。今から約一世紀をさかのぼる、大正9年(1920年)のことでした。そのような経緯から、杜氏や蔵人は地元・南郷の人たちです。南郷を愛し、南郷に根を張って生きている人たちが、南郷の気候風土に合った酒を醸しています。

昔ながらの製法を伝承

機械にたよらず、古くから伝承されてきた技と製法を守り続けています。昔ながらの甑(こしき)で酒米を蒸し、手間ひまをかけて仕込んでいます。

真心を込めて、精米も自社で

酒造りに使っている酒米はすべて、会津と南会津地方で栽培したものです。花泉酒造ではこの地元米を大切に扱い、真心を込めて自社精米をしています。

会津の奥座敷で醸す「花泉」

蔵元がある南会津町の旧南郷村地域は「会津の奥座敷」と呼ばれています。標高が高く、清流が流れ、冬は雪に覆われ、夏も冷涼な気候です。春は山菜、夏はイワナやヤマメ、秋はキノコ。都会では望むべくもない山の幸がふんだんに味わえます。「地酒らしさ」を大切に醸している同蔵元は、このような南会津の気候風土に合う酒「花泉」を醸しています。

米と水にこだわればこそ

花泉酒造が使う酒米は、会津と南会津地方の地元農家の協力のもとでつくられています。平成25年度に醸造した酒は地元産の酒米100%で醸され、そのうち、実に9割が南会津産の酒米です。

また、蔵元の敷地の裏側にある登屋山(標高1000メートル)の中腹から「名水 高清水」が湧き出ています。この清水は林野庁認定の「水源の森百選」の一つで、高清水公園の中に源泉があります。同蔵元はこの水を使って「花泉」を仕込んでいます。

もち米四段仕込み

通常の日本酒は米と水、酵母を3回に分けて仕込む「三段仕込み」という方法で造られますが、同蔵元は仕込みの製法がひと手間多い「もち米四段仕込み」を採用し、すべての銘柄で行っています。三段仕込みを終えたのちに、蒸したもち米を熱いまま仕込む手法は、同蔵元の伝統技術です。

山の桃源郷・南郷の地酒「花泉」

花泉酒造の酒は、料理を味わいながら飲む「食中酒」が主流です。山の桃源郷・南郷の地酒らしく、料理は南郷で採れる山の幸がぴったりかもしれません。

素朴な米のうま味が生きる「純米酒 ありがとう」から「純米にごり酒」、限定醸造の「雪中貯蔵原酒」に至るまで、それぞれに個性があります。極めつけは「といのくち 生詰原酒」。アルコール度数が20%を超えるなど、ガツンとした飲み応えが身上です。

ロ万シリーズ

燗でも冷でも楽しむことができる同蔵元の旗艦ブランド「花泉」。この他にもお勧めしたい銘柄が特約店のみで販売している「ロ万(ろまん)」シリーズです。地元・福島県で開発した酵母「福島夢酵母」と、福島県オリジナルの酒造好適米「夢の香」を使用。華やかな香りが楽しめます。