常きげん(じょうきげん)[鹿野酒造:石川県]

霊峰・白山連峰を望む環境で

文政2年(1819年)、霊峰・白山連峰を望む自然豊かな地で創業した鹿野酒造は、北陸屈指の名醸地・加賀の酒を今に伝える造り酒屋の一つです。

四代目当主の〝粋〟な振る舞い

代表銘柄「常きげん」のユニークな名前は、粋人だった四代目当主が、農作物の大豊作を祝う席上で詠んだ一句にちなんで付けられました。「八重菊や 酒もほどよし 常きげん」

現代に蘇る伝説「白水の井戸」

霊峰・白山連峰の麓に位置する鹿野酒造は、白山の伏流水を仕込み水に酒を醸しています。銘水の郷として知られるこの地には、蓮如上人(れんにょしょうにん)が杖を突いて湧出させたという伝説の「白水の井戸」が残っていますが、その井戸は長い間、閉ざされたままとなっていました。平成9年、「蓮如上人500年遠忌」にあたって同蔵元の当主がおよそ30年ぶりに井戸を復活。翌年、地域の憩いの場として永久保存整備されました。「蓮如の白水」と命名され銘水は、「常きげん」の仕込み水にも使われています。

自社田で酒米「山田錦」を栽培

「白水の井戸」から湧き出る水は地域を潤し、稲作などの農業に欠かせません。鹿野酒造は自社の田んぼで酒造好適米「山田錦」を栽培するほか、地元の農家に契約栽培を依頼。地場産の酒米と、白山の伏流水を原材料に「常きげん」を醸しています。

自然の掟にならった酒造り

山廃(やまはい)仕込みとは、酒蔵の中に棲み着いている乳酸菌を利用した昔ながらの仕込み方法です。櫂(かい)入れをしない、自然の掟にならった酒造りは、通常よりも数倍の手間暇がかかりますが、同蔵元はこうした古式製法を得意としています。

野趣溢れる「常きげん」の味わい

一般的に日本酒は透明感のある澄んだ色あいですが、山廃仕込みの酒はその製造工程からして「山吹色」と表現されます。強さを感じるコクと、キリッとした切れ味が身上で、野趣溢れる深い味わいが山廃仕込みの魅力です。

「常きげん」の山廃仕込み

「常きげん」の山廃仕込みシリーズは、「山廃純米吟醸」「山廃純米」「山廃吟醸」の3つのラインナップがあります。どの銘柄もコクと切れ味が魅力ですが、特に「山廃吟醸」は全日空の国際線ビジネスクラスで提供されるなど話題に。山廃仕込みの深い味わいは外国人にも受け入れられています。