賀茂鶴(かもつる)[賀茂鶴酒造:広島県]

広島の西条は日本三大名醸地の一つ

元和9年(1623年)、賀茂鶴酒造の先祖が生業として醸造業をスタートさせ、その後、本格的に酒造りを始めたとされています。「賀茂鶴」の名称で販売されるようになったのは、第二期創業年となる明治6年(1873年)になってから。四代目当主・木村和平氏によって命名されました。

以後、兵庫の灘、京都の伏見に次ぐ日本三大名醸地の一つ、広島の西条(東広島市西条本町)で銘酒「賀茂鶴」を醸しています。ちなみに平成30年は、大正7年(1918年)に法人組織に変更してからちょうど100年目の記念すべき年にあたります。

酒類鑑評会における数々の受賞歴

賀茂鶴酒造の酒類鑑評会における受賞歴は枚挙に暇がありません。その歴史をひも解くと、明治33年(1900年)の仏国パリ万国大博覧会で名誉大賞を受賞。以来今日まで、国内外の酒類鑑評会やコンテストで輝かしい成績を収めています。例えば、全国酒類鑑評会における金賞受賞は通算で100回近くに達するなど、酒造業界のトップランナーとして走り続けています。

業界に先駆けて大吟醸酒を市場へ

昭和33年(1958年)、他社に先駆けて大吟醸造りに取り組んできた同蔵元は、「特製ゴールド賀茂鶴」を発売。世間をアッと言わせました。ちなみに、当時は「大吟造(だいぎんぞう)」と称しました。

多くの造り酒屋が林立する環境で

賀茂鶴酒造のある東広島市西条は、「吟醸造り」を生み出した安芸津杜氏の拠点として発展してきました。特にJR山陽本線・西条駅の東側には、数多くの造り酒屋が林立し、酒蔵通りの様相を呈しています。銘酒「賀茂鶴」はこうした環境の中で切磋琢磨され、磨かれてきました。

酒の仕込みに最適な西条の地

高所に位置する西条の地は、夏場は冷涼な気候で比較的過ごしやすく、冬場は寒冷で日中の寒暖の差が激しいなど、酒の仕込みに最適の気候です。酒造りに適した地下水に恵まれるほか、県内有数の米処でもあります。

銘酒「賀茂鶴」の仕込み水は、龍王山(標高575メートル)に源を発する清冽な伏流水(中硬水)です。

安芸津杜氏が醸す「賀茂鶴」の味わい

賀茂鶴酒造は、安芸津杜氏に伝承される昔ながらの手法で「賀茂鶴」を醸しています。例えば、酒米を蒸す工程では、和釜に木製の甑(こしき)を用いるなど、酒造りの文化を伝えることも忘れません。

50年以上のロングセラー商品

「大吟醸 特製ゴールド賀茂鶴」は、昭和33年(1958年)、他社に先駆けて発売した大吟醸酒で、発売から半世紀以上経った現在でも、賀茂鶴酒造を代表するロングセラー商品です。