久寿玉(くすだま)[平瀬酒造店:岐阜県]

390余年にわたり飛騨の酒を醸す

正確な創業時期は定かではありませんが、元和9年(1623年)には酒造りに携わっていたという記録が残っています。以来、平瀬酒造店は390余年にわたり飛騨の酒を醸してきました。現在は十五代目当主が伝統の酒造りを継承しています。

魔除けの縁起物「薬玉」になぞらえて

代表銘柄「久寿玉」の語源は、さまざまな薬を束ねてつくられた「薬玉」に由来します。平安時代のころから魔除けの縁起物だった薬玉を、百薬の長としての「久寿玉」になぞらえました。

特定名称酒のみを製造

平成元年に定められた「清酒の製法品質表示基準」により、吟醸酒、純米酒、本醸造酒などの表示基準が明確化されました。原材料や製造方法等の違いによって8種類に分類されますが、同蔵元はそれらの基準がはっきりした特定名称酒のみを製造しています。

飛騨盆地の真ん中で醸す「久寿玉」

平瀬酒造店のある飛騨高山は、北アルプスや白山連峰など、国内有数の山々に囲まれた高地にあります。海抜約570メートルの飛騨盆地は、冬ともなれば数メートルの雪に閉ざされる厳寒の地ですが、冬期間の清浄な空気と低い気温は酒の仕込みにはうってつけです。同蔵元はそうした地域特有の自然条件の中で、北アルプスの雪解け水を仕込み水に「久寿玉」を醸してきました。

「ひだほまれ」で醸した「久寿玉」の味わい

岐阜県オリジナルの酒造好適米「ひだほまれ」は、大粒でタンパク質分が少ないことから、吟醸酒など高級ラインの酒を醸すのに適しています。ただし、栽培が難しく、収量の少ないのが難点とされています。希少な酒米の一つですが、同蔵元はあえて「ひだほまれ」をメインの酒米として使い、北アルプスの伏流水とともに飛騨ならではの酒を醸しています。

ベテラン杜氏が指揮を執る酒造り

酒造歴50余年の越後杜氏・浅井敏夫氏が指揮を執る同蔵元の酒造りは、蔵人の技術のみならず研ぎ澄まされた感性で醸されています。

代表銘柄「久寿玉」の自信作

「久寿玉 ひだほまれ 純米大吟醸」は、地場産の希少な酒米「ひだほまれ」を極限とされる40%まで磨き上げ、北アルプスの伏流水で醸した自信作です。豊かな吟醸香、すっきりとした味わいが身上。米のうま味が存分に表現された一本に仕上がりました。冷やはもちろん、常温やぬる燗もおすすめです。