まんさくの花(まんさくのはな)[日の丸醸造:秋田県]

豪雪地帯と蔵のまちなみ

 横手盆地の東南部に位置する横手市増田町は、日本有数の豪雪地帯として知られています。「蔵のまち」と称される増田町は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、各所に古い蔵が点在しています。元禄2年(1689年)創業の同蔵元の内蔵・文庫蔵も、その中の一つに選ばれています。ちなみに、蔵名の「日の丸」は、秋田藩主・佐竹氏の紋所に由来します。

朝の連続ドラマゆかりの「まんさくの花」

 一度聞いたら忘れない「まんさくの花」という個性的かつユニークな名称は、昭和56年(1981年)に放映されたNHKの朝の連続ドラマをきっかけに付けられました。横手市を舞台とした人気テレビドラマにあやかって誕生した銘柄ですが、現在でも「まんさくの花」は蔵元の代表銘柄として不動の人気を博しています。

奥羽山脈に端を発する伏流水

 奥羽山脈の栗駒山系に源を発する清冽な伏流水が仕込み水となり、代表銘柄「まんさくの花」の味わいを引き立てます。また、冬の厳しい寒さも、酒づくりには欠かせません。

県内有数の米どころ

 山々に囲まれた豊かな自然環境が同地域の財産。増田町は県内有数の米どころとして知られ、酒類好適米の一大産地です。同蔵元で使用する酒米の半数以上は、社員と地元農家が共同で立ち上げた酒米研究会が契約生産したもの。「吟の精」「秋の精」などの品種を育てています。

1本ごとに低温瓶貯蔵

 酒類は大きなタンクで貯蔵するのが一般的ですが、日の丸醸造では絞った酒を1本ごと瓶詰めし、殺菌のための火入れを行った後、特別に設置した低温貯蔵庫で熟成させています。吟醸酒など1〜2年以上も寝かせる銘柄があるほど。膨大な手間暇がかかるやり方ですが、その分、酸素が入りにくいため劣化が抑えられるというメリットがあります。味わいを優先した手法は、日の丸醸造ならではのこだわりです。

リキュールや甘酒も人気

 甘くてとろっとしたリキュール「よーぐるしゅ」は、女性や若者を対象に開発した新商品です。栗駒高原牛乳でつくったヨーグルトを、温泉熱で発酵させるなど製法も斬新。チーズケーキのような濃厚な味わいが人気です。また、地元産の梅と米麹を使った甘酒「梅まんさく」も女性層を中心に話題沸騰中の新商品です。さわやかな梅の香りが特徴的な甘酒は、アルコール度数も低めです。