萬歳楽(まんざいらく)[小堀酒造店:石川県]

めでたい酒を多くの人に

享保年間より酒造りを始めた小堀酒造店は、かつて日本一の酒と称された「加賀の菊酒」を醸す造り酒屋の一つです。

代表銘柄「萬歳楽」が登場したのは明治時代の中期からで、その名は世阿弥元清作の謡曲「高砂」の一説にある「千秋楽は民を撫で、萬歳楽は命を延ぶ」にちなんでいます。

現在、「萬歳楽」はその名の由来と縁起の良い字面から、「めでたい場所にふさわしい酒」としてブランド化され、ハッピーな酒として広く受け入れられるようになりました。

二つの蔵で醸す「萬歳楽」の味わい

小堀酒造店の本店がある「鶴来蔵」(白山市鶴来本町)は、商家の趣を残す築240年以上の建物で今なお現役。一部の商品の製造・瓶詰め・貯蔵を行っています。また、蔵の一角に直営ショップを併設。味噌蔵や醤油蔵など「発酵のまち」として知られる鶴来地域の観光スポットとして人気です。

平成13年、手取川のほとりに「森の吟醸蔵 白山」(白山市河内)を設立。環境保全にも配慮した最新鋭の設備で、銘酒「萬歳楽」は醸されています。

自然の摂理で醸される「加賀の菊酒」

霊峰・白山連峰を望む石川県白山市。同蔵元の敷地内には白山の雪融け水を湛えた古井戸があり、今も昔もこの水を使って「萬歳楽」を醸してきました

冬季の積雪は2メートル以上にも達する雪深い地ですが、降り積もる雪によって、清浄な空気と酒造りに最適な湿度と温度が保たれます。「加賀の菊酒」は古より、自然の摂理にならい、醸されてきました。

酒米へのこだわりは細部まで

原材料の酒造好適米は、厳選に厳選を重ねた「山田錦」や「五百万石」などを使っています。一部の商品には、「晩植栽培」と呼ばれる1カ月ほど遅く植えた「五百万石」を使うなど、こだわりは細部に及びます。

また、かつて生産が途絶えた幻の酒米「北陸12号」を地元農家とともによみがえらせるなど、酒米づくりに関する事例は枚挙に暇がありません。

ノーベル賞受賞式のパーティーでも

国内のみならず国際的な酒類鑑評会での受賞歴も多い「萬歳楽」ラインナップの中で、ひときわ注目を集めているのがリキュール「萬歳楽 加賀梅酒」です。

過去に全日空の国際線ファーストクラスで提供されたほか、最近では平成25年のノーベル賞受賞式後のパーティーで、梅酒として初めて採用されました。

凍らせたまま味わう夏季限定品

「萬歳楽 白山氷室」は、「氷酒」または「凍結酒」とも呼ばれるジャンルの商品で、凍らせたままシャリシャリと味わう、夏季限定の商品です。