萬寿鏡(ますかがみ)[マスカガミ:新潟県]

門前町・加茂市は「北越の小京都」

明治25年(1892年)創業の同蔵元は、「北越の小京都」と呼ばれる門前町・加茂市の中心部で酒を醸しています。「萬寿鏡」は全国新酒鑑評会でこれまでに幾度も金賞を受賞。名のある蔵元が点在する新潟県において、その実力は折り紙付きです。

【甕に入った「萬寿鏡」】

日本酒の容器は大抵が瓶入りですが、同蔵元はラインナップの一つに「甕覗(かめのぞき)」と呼ばれる、一升甕に入ったシリーズを展開しています。陶器製の甕と柄杓(ひしゃく)がセットで、酒を柄杓で汲みながら味わうというユニークさは萬寿鏡ならでは。実はこの商品、発売から25年以上になるロングセラー商品で、特に祝いの酒など贈答用に人気です。

加茂川のほとりで酒を醸す

蔵のすぐ脇を流れる加茂川は信濃川水系の一級河川で、粟ケ岳(標高1293メートル)に源を発します。歴史ある街並みの河川敷では、春の鯉のぼり、夏のお祭りなど各種イベントが開催され、市民の憩いの場となっています。

新潟県産の米で醸した「萬寿鏡」

同蔵元は平成18年から、新潟県オリジナルの酒造好適米「越淡麗(こしたんれい)」を使った酒造りに取り組んでいます。米を極限まで磨く「高度精白」を追求する蔵元にとって、山田錦と五百万石を親に持つ「越淡麗」は、それに耐えうる理想的な酒米でもあるからです。現在、自社保有田で蔵人自ら栽培するほか、地元の契約農家の協力を得て広く栽培しています。

県内で唯一、甕貯蔵を実践

甕(かめ)に入った「萬寿鏡」を世に送り出した同蔵元は、県内で唯一、甕貯蔵を実践しています。およそ800リットルが入る大甕が二十数個も並ぶ様は圧巻で、甕は主として特別純米酒の貯蔵に充てています。

長期熟成された酒は「一年寝太郎」「三年寝太郎」「五年寝太郎」の寝太郎シリーズで販売されています。まろやかで円熟した味わいが特徴で、陶器の表面の気孔が空気の循環を促し、酒本来のうま味を引き出すからと考えられています。

惜しむことなく、極限まで米を磨く

先に触れたように「高度精白」を追求する同蔵元の平均精米歩合は、他の酒蔵と比べて群を抜いています。例えば、最も手頃な価格の「清酒 萬寿鏡」の精米歩合は60%という高水準。この数字から、惜しげもなく米を磨くという、同蔵元〝らしさ〟をうかがい知ることができます。

個性と独創性に溢れたラインナップ

厳選した地場産の酒米を極限まで磨き、甕による長期熟成にこだわり、また、春夏秋冬の変化に合わせて生原酒のシリーズを発売するなど、個性と独創性に溢れたラインナップが充実しています。