真澄(ますみ)[宮坂醸造:長野県]

「協会7号酵母」を発見した蔵

寛文2年(1662年)創業。およそ350年の歴史を有する宮坂醸造は、長野県を代表する銘酒「真澄」を醸しています。全国の酒蔵のおよそ6割が導入している清酒酵母「協会7号酵母」は、ここが発祥の地。昭和21年(1946年)に蔵内で発見されました。酒造業界では一目置かれる存在です。

「真澄」は諏訪大社の神宝に由来

代表銘柄「真澄」の名は、全国各地に点在する諏訪神社の総本山「諏訪大社」の神宝である「真澄の鏡」に由来します。諏訪大社は国内最古の寺の一つに数えられ、7年ごとに開催される「御柱祭」でも有名です。

新旧2つの蔵で「真澄」を醸す

銘水の里として知られる諏訪市元町にある「諏訪蔵」は、同蔵元発祥の地であり言わば原点です。大正13年(1924年)築の蔵は今なお現役です。

もう一つ、諏訪郡富士見町にある「富士見蔵」は、標高960メートルの高原地帯に建ち、眼前に八ヶ岳を望む風光明媚な地にあります。昭和57年(1982年)に新築され、自動制御された精米工場を完備するなど、近代的な設備を有しています。

高原地帯で醸す酒「真澄」

八ヶ岳や霧ヶ峰など、雄大な自然に囲まれた信州諏訪地方。豊かな水源を有し、厳寒の冬と涼やかな夏が織りなす気候は、味噌や醤油、そして酒造りなど醸造業に最適です。宮坂醸造は、霧ヶ峰山系に源を発する伏流水を仕込み水に使い、代表銘柄「真澄」を醸しています。

生産農家と二人三脚で良質の酒米を

同蔵元で使う酒造好適米は新米だけ。その玄米を仕入れて全量を自家精米し、「真珠のように」磨き上げています。品種は地元産の「美山錦」「ひとごこち」のほか、兵庫県産の「山田錦」が中心で、その他にも普通酒などには「あきたこまち」を使っています。

ていねいな手仕事が基本

年間9000石を生産・出荷する宮坂醸造は、県内の有数の酒造メーカーであり、作業工程の多くは効率性の追求のために機械化されていますが、例えば、麹(こうじ)づくりや醪(もろみ)の発酵など、微生物が関わる工程は昔ながらの手仕事で行われています。銘酒「真澄」は創業以来連綿と、蔵人たちの経験と知識、研ぎ澄まされた感性によって醸されてきました。

新ブランド「みやさか」が登場

「真澄」の名が全国に知れ渡る中で、同蔵元は平成17年に新ブランド「みやさか」を立ち上げました。もてなしの酒をキーワードにしたラインナップには、「みやさか やわらか純米55」「みやさか うまくち純米60」などがあります。