澤姫(さわひめ)[井上清吉商店:栃木県]

140年以上の歴所を有する造り酒屋

創業は明治4年(1871年)で、140年以上の歴史を紡いでいます。現当主は下野杜氏で四代目です。

四代目・下野杜氏が醸す「澤姫」

長らく他県から杜氏を招いていた栃木の酒づくりでしたが、杜氏の高齢化に伴い、人材不足が指摘されるようになりました。そこで県内の蔵元の若手たちが自ら他県に出向いて技術を学ぶ「下野杜氏」の育成に乗り出し、現在に至っています。

井上清吉商店の四代目当主もその一人で、生まれ育った栃木県の風土を心から愛する「下野杜氏」として、誇りを持って銘酒「澤姫」を醸しています。

代表銘柄「澤姫」の名の由来

代表銘柄の「澤姫」は、蔵元のある地名の「白沢」に由来しています。

水田が広がる宿場町、白沢

井上清吉商店が蔵を構える宇都宮市白沢は、昔から「白沢宿」と呼ばれ、旧奥州街道の宿場町として栄えた地域です。街道の中心部を走る道路脇には美しい用水路が流れ、水車が動いています。同地は関東平野の一部にあたり、美しい水田が広がる米どころでもあります。

「真の地酒」を目指して

井上清吉商店のコンセプトは「真・地酒宣言!」です。普通酒から大吟醸酒、そして鑑評会出品酒に至るまですべて、地元・栃木県産の原料米を100%使用しています。仕込み水も清流・鬼怒川の伏流水を使用。人も材料も「オール栃木」で醸しています。

手間暇惜しまず伝統製法に挑戦

同蔵元の酒の仕込みは速醸のみに頼らず、「生酛(きもと)仕込み」や「山廃(やまはい)仕込み」など、さまざまな製法にチャレンジしています。

自信作の一つである「澤姫 特別純米 生もと仕込み」は、栃木県産の酒造好適米「ひとごこち」を60%まで磨きあげたのちに、生酛仕込みで醸した特別純米酒です。

生酛仕込みは天然の乳酸菌や野生酵母を利用して造らせた乳酸で酵母を純粋培養する方法で、酒母を生成するのに1カ月以上を要しますが、同蔵元はあえてこの製法を採用。手間暇をかけた酒「澤姫」は高い評価を受けています。

蔵人入魂の「澤姫」のラインナップ

華やかな香りとすっきりとした味わいが絶妙に調和した蔵人渾身の一本が、澤姫の「大吟醸酒」と「吟醸酒」です。原料となる酒米は、栃木県産の酒造好適米の「ひとごこち」を100%使用。芳醇でありながらほのかな辛口に仕上げており、口あたりも喉ごしも抜群です。平成20年には全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。

毎日の晩酌には「若人醸酒 特別本醸造」がおすすめ。辛口で深いうま味があります。

海外にも積極的に進出

国内にとどまらず、栃木ブランドの日本酒を世界へ広める挑戦を続けています。ロンドンで開催される世界最大の酒類コンテスト「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC2010/2011)」において、SAKE部門「吟醸酒・大吟醸酒の部」で「澤姫 大吟醸 真・地酒宣言」が2年連続のゴールドメダルを受賞し、その実力は海外でも認められています。