惣誉(そうほまれ)[惣誉酒造:栃木県]

酒通の元県知事も愛飲

栃木県芳賀郡市貝町にある惣誉酒造の創業は明治5年(1872年)。150年近い歴史を持つ酒蔵です。地元では酒通として知られる渡辺文雄・元栃木県知事がこよなく愛する銘柄としても知られています。

ほとんどが県内で消費

総生産量の約98%は栃木県内で消費されています。販売も自社では一切行わず、酒販店に任せています。

各国で高い評価を受ける「惣誉」

近年は、ヨーロッパや香港をはじめとする世界各国で、「惣誉」は高い評価を受けています。同蔵元は、地元と伝統製法を大切にした酒造りを通して、日本酒と日本文化の素晴らしさを世界に向けて積極的に発信しています。

その評判の証として、フランスの有力雑誌「ELLE」誌では、2012年12月号の「ディナーにおすすめのお酒」として、ワインやシャンパーニュに並んで、同蔵元の生酛特別純米酒が紹介されました。

肥沃な関東平野で「惣誉」を醸す

惣誉酒造の醸造所は栃木県東部の市貝町にあります。温暖で肥沃な関東平野の土壌に抱かれるようにして蔵を構え、美酒を醸し続けています。

オール地元にこだわる酒造り

蔵元のモットーは「地の酒に生きる」です。その製造工程は、「オール地元・栃木」と呼ぶにふさわしく、酒米は栃木県産の酒造好適米を契約栽培したものを使用。県産米を使った酒造りは、平成に入るころから取り組んでいます。現在、地産地消の考え方が広く浸透していますが、当時は希でした。

伝統的な「生酛造り」に徹する

日本酒の歴史を忠実に継承する酒造りに徹し、精米、蒸米、麹(こうじ)造り、貯蔵、出荷までの工程を一貫して社内で行っています。蔵人が心を一つにして、米麹と仕込んだ米をすりつぶす作業は、生酛(きもと)造りの「酛摺り」と呼ばれています。

伝統的な酒母の製法で、米と米麹、仕込み水から乳酸発酵を行い、糖度と酸度が備わったところに酵母を加えます。直接乳酸を添加する速醸造に比べると、多くの時間を要する作業ですが、惣誉酒造の主力商品はこの生酛造りによって支えられています。

生酛造りならではのうま味

主力商品の生酛造りの味わいは、さまざまな微生物の活動によって生み出されます。まろやかな口当たり、アミノ酸が多く、しっかりした味わいと豊かなうま味が口の中に広がり、時間が経過しても劣化しにくいのが特徴です。

和食にとどまらず、洋風の料理にもよく合います。生酛仕込と名付けた同ブランドのラインナップは「惣誉 特別本醸造」「惣誉 特別純米」「惣誉 純米吟醸」「惣誉 純米大吟醸」の4種類があります。

一般酒、季節限定酒も

毎日の晩酌でたしなむ一般酒も高いクォリティーを保っています。「惣誉 辛口本醸造」「惣誉 本醸造」のほか、生酒の「惣誉 生 氷温貯蔵酒」などがあり、リーズナブルでありながらワンランク上の味が堪能できます。