住吉(すみよし)[樽平酒造:山形県]

「住吉」と聞けばピンとくる人も

旨口の「樽平」、辛口の「住吉」。二つの銘柄を持つ酒蔵です。マンガ「美味しんぼ」で紹介されたこともあり、社名を冠した銘柄「樽平」よりも「住吉」の名前の方が知られているかもしれません。

また、樽平酒造の酒蔵は国の登録文化財に指定されており、宮尾登美子原作の小説「蔵」がテレビ化と映画化した際には、ロケ地として使われました。希望すれば蔵の見学もできます。

昔ながらの酒造りを

創業は古く、元禄年間の1695年ごろと言われています。米沢市にある上杉家に苗字帯刀を許されました。現在に至るまで、十二代にわたって続いている伝統ある蔵元です。頑なに昔ながらの酒造りを守り続けています。

世に二つとない酒造り

同社の経営理念は、「日本酒の本質を貫く、世に二つとない酒造り」。精米歩合40%以上の特別な純米蔵として歴史を重ねてきました。醸した酒は1年半以上熟成して、最高の状態になってから出荷しています。

米どころ・置賜地方で酒造り

樽平酒造は米どころとして知られる山形県の南部、置賜(おきたま)地方の川西町に蔵を構えています。同蔵元では、地元産の質の高い原料米を手に入れることを目的とした生産者組織「川西酒米研究会」を運営しています。

自社精米の酒米で醸す「住吉」の味わい

樽平酒造は減農薬、減化学肥料で酒米を栽培し、自社で精米した一等米や特等米を使用しています。また、「特別純米酒 住吉」は、麹米、掛け米ともに、山形県産のコシヒカリを100%使用。米のうま味が存分に堪能できる味わいに仕上げています。

機械に頼らず、手間暇を惜しまず

同蔵元の酒造りは、機械やコンピューターに頼らず、職人の技に支えられています。蒸米造りには一般的な金属の釜ではなく、昔ながらの木製の甑(こしき)を使っています。

また、すべての酒の麹造りの過程において、麹蓋を使った「麹釜法」を採用。24時間休まず、麹蓋の位置を入れ替えたり、天窓を開閉しながら室温を調節して、麹を造っています。

樽平といえば、辛口の純米酒

看板商品の一つである「特別純米酒 住吉」は、日本酒度+10という超辛口ですが、辛みはあくまでやわらかです。純米ならではの素朴な米の香りと、さわやかなのどごしが楽しめます。飲み飽きしない酒です。

立ち上るの木の香り

樽平酒造がコツコツと積み重ねてきた伝統の味わいは、木の香りです。樽酒は吉野杉の最上級甲付樽に詰めています。「特別純米酒 極掬粋(ごくきくすい) 樽平」は、森林で感じるような上品な木の香りに、うま味とコク、そして軽妙な酸味のバランスが調和した、技の集大成ともいえる優雅な酒です。