月の輪(つきのわ)[月の輪酒造店:岩手県]

麹屋から酒造りへ

月の輪酒造店の創業は明治19年(1886年)です。初代当主の横沢氏は福井県の出身で、紫波郡紫波町の現在地に落ち着き、麹の販売を始めたのが蔵元のルーツです。酒造業を創業したのは、四代目の横沢徳市氏です。

代表銘柄「月の輪」の名の由来

蔵元の近くに蜂神社という場所があり、源頼義、義家父子が厨川の柵に安部貞任を攻めた折に兵を宿営させ、飲料を得るために池を掘らせたところ、月夜に源氏の旗に描かれた日月が池に映って金色に輝いたので、吉兆のしるしとして進軍して厨川を攻め落としたという言い伝えがあります。

のちに藤原秀衡がこの池を円形に整え、太陽と三日月を模した島「月の輪形」を作りました。現存しており、紫波町の史跡に指定されています。

当主は女性で杜氏

地元の南部杜氏に頼らず、平均年齢30歳代前半という若い世代のメンバーで、酒造りを行っています。現在の当主が女性杜氏であることも、月の輪酒造店の特徴の一つです。

冷涼な気候、豊かな自然

月の輪酒造店のある紫波郡紫波町は岩手県中部に位置し、盛岡市からのアクセスが便利ながらも、自然が豊かに残されており、夏は涼しく過ごしやすく、冬は比較的冷え込む気候が特徴です。町内には岩手町に源を発する北上川が流れています。

酵母と酒米

岩手県オリジナルの清酒酵母や岩手県オリジナルの酒造好適米で醸した「大吟醸 宵の月」をはじめとする、さまざまな酵母と酒米との相性を見出しながら、酒造りに取り組んでいます。

近年は酒米の栽培過程や農法にも着目しており、「無農薬米酒 月の輪」は、無農薬・無化学肥料の自然農法で栽培した米で醸した逸品です。おだやかな米の香りとふくよかな味わいが楽しめます。

伝統の継承と技術革新

月の輪酒造店の企業理念は「企業としてではなく、家業として」。伝統の継承を心がけると同時に、技術の革新も積極的に試みています。日本酒造りには不向きと言われるもち米を100%使用した純米酒の製造をはじめ、原料の米を最大限に利用するため、焼酎やジェラートの製造にも取り組むなど、安住することなく、つねに挑戦を続けている姿勢が同社のスタイルです。

一度飲んだらまた飲みたくなる

同社が目指している酒とは、なめらかできれいな味わいです。「純米酒 月の輪」は、数ある同社のラインナップの中で最も人気が高く、リピート率はナンバーワンを誇ります。

米に由来する素朴な香り、まろやかで角がとれた味わいが楽しめる、上品な純米酒です。一度飲んだ人はこの酒のとりことなり、再びこの味わいを求めるようです。

10年間で9回の金賞受賞

ここ10年間では、全国新酒鑑評会など、数々の鑑評会で金賞を9回受賞しており、「月輪」のうまさは折り紙付きです。