明日葉/アシタバの旬

アシタバの旬は3~4月と11月の年2回です

原産は日本

アシタバ(明日葉)はセリ科シシウド属の植物。和名の由来は、「夕べに葉を摘んでも明日には芽が出る」ほど強靭で、発育が速いことからきています。別名には、八丈草(ハチジョウソウ)、明日草(あしたぐさ)、明日穂(あしたぼ)などがあります。

アシタバは数少ない日本原産の野菜で、伊豆半島や伊豆諸島、三浦半島、房総半島に古くから自生していました。日本を原産とする野菜は、実は20種類ほどしか確認されていません。
伊豆大島系と八丈島系の系統が存在していて、伊豆諸島でも島ごとに多少形状が異なるとされています。茎の色で、伊豆大島産のものを「赤茎」、八丈島産のものを「青茎」と呼びます。

伊豆諸島の名産品

伊豆諸島が、アシタバの生産高全国第1位です。
伊豆大島では、アシタバを椿油で揚げた天ぷらが名物料理になっているほか、伊豆諸島で土産品を開発する際、取りあえずアシタバの粉を混ぜてみるのが定法で、ケーキやそば、焼酎、お茶、こんにゃく、アイスクリーム、ドリンクなどなど、さまざまな商品が販売されています。

薬効成分

アシタバの茎を切ると、ネバネバした淡い黄色の汁が出てきます。この中に含まれる「カルコン」と「クマリン」という成分には、抗菌・抗酸化作用をはじめさまざまな薬効があります。
アシタバは、中国でも薬用に用いられており、古くは明の時代に編纂された薬草辞典にその名が見られます。また、枯れる前に掘り起こされた根は、薬用として朝鮮人参の代用品に利用されています。
含有している成分や構成比は、収穫時期や生育年数、生育環境や系統などによって差があります。

アシタバの主な栄養成分

黄金のポリフェノール「カルコン」

アシタバの茎を切ると黄色い汁がにじみ出てきます。この黄色の色素が、「カルコン」と呼ばれるポリフェノールの一種です。
カルコンにはさまざまな作用があります。
・胃酸の分泌を抑え、潰瘍を鎮める
・アレルギーを抑える
・強い抗菌作用
・発ガンを促進させる物質を抑える
・血液の粘着や凝固を抑え、血栓ができるのを防ぐ
・じんましんやアレルギー性鼻炎を抑える
・黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌など、化膿菌に対する抗菌作用
・血管を拡張して血行をよくすることで、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞を予防
・HIVの増殖を阻害する
・肝機能の回復
・コレステロール値の低下
・血糖値の低下
・セルライトの予防
・むくみ解消

香り成分「クマリン」

「クマリン」は、抗酸化物質のポリフェノール/フェノール酸系に分類される香り成分です。
ポリフェノールとは、植物の光合成によってできる色素や苦みの成分で、その種類は5000以上にも上ります。クマリンは、ポリフェノールの中のフェノール酸系に分類されます。
特にセリ科やミカン科、マメ科、キク科に多く含まれ、アシタバ以外には、パセリ、柑橘類に含まれています。
クマリンには、さまざまな作用があります。
・血液を固まりにくくすることで、脳梗塞や心筋梗塞の原因の一つである血栓を防ぐ
・血液の流れをよくすることで、リンパ液の循環や血流を改善する
・むくみを改善する
・体内での細菌の増殖や生育を防ぎ、細菌を死滅させる
・抗酸化作用によって活性酸素を除去し、体を老化や疾病から守る

β-カロテンがたっぷり

ほうれん草やケール以上にβ-カロテンが多く含まれています。β-カロテンは抗発ガン作用や動脈硬化の予防で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあります。

食物繊維やビタミン、ミネラルの宝庫

ビタミンB群・C・Eをはじめ、食物繊維やカルシウム、カリウム、鉄分などのミネラルを豊富に含む緑黄色野菜です。便秘の予防や利尿作用、高血圧予防、強壮作用があるとされ、近年健康食品として人気が高まっています。

おいしいアシタバの選び方

茎の切り口が新しく、変色していないもの、葉の緑色が鮮やかで、色が濃いものを選びましょう。古くなるにつれて葉の色があせ、黄色みを帯びてきます。また、茎が太いものは葉がかたいので、なるべく細いものがよいでしょう。

アシタバの下ごしらえ&保存のポイント

冷蔵保存

湿らせた新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で、なるべく立てた状態で保存しましょう。(保存期間:2~3日)

佃煮にして、冷蔵庫で保存します。アシタバを刻み、少量の油で炒めます。砂糖と醤油でお好みに(少し濃いめに)味付けし、煮ふくめます。冷めたら密封容器に入れて保存します。アシタバ独特の風味が残り、お茶漬けなどにもピッタリです。(保存期間:1週間程度)

冷蔵保存

固茹でし、使いやすいサイズにカットして、冷凍保存用袋に入れて冷凍庫で保存します。(保存期間:1か月)

下ごしらえ

大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩をひとつまみいれます。アシタバの茎を先に入れ、30~40秒たったら葉の部分も入れます。30~40秒ほど茹で、茎が柔らかくなったら湯からあげ、冷水にとります。すぐに水気を絞ります。
栄養分が流出してしまうので、水に浸しすぎないように注意してください。