ドリアンの旬

ドリアンの旬は5月〜9月頃です

日本には年間を通して、タイとフィリピンから輸入されています。
大量に安く出回る5月頃から夏にかけてがもっとも美味しい時期となります。
果肉のみを冷凍したものも通年輸入されています。

ドリアンとは?

東南アジアのマレー半島からボルネオ島原産の果物です。
名前のドリアン「Durian」は、マレー語で棘を意味する「duri」(ドリ)が由来となっています。
幼児の頭ほどの大きさで、重さは1〜5kgくらい。果皮全体が硬く鋭いトゲで覆われています。木の高さが10〜30mまで成長し、熟すと自然落下しますので、うっかり木の下を歩いていると大変危険ですし、果実を素手でつかもうとすると怪我をしてしまいます。ですがこの自然落下したドリアンが一番美味しいんだそうです。輸入されるものはまだ未熟な状態なので、追熟させてから食します。

内部は縦に5つの部屋に分かれていて、それぞれの部屋にかたい茶色の種子が1〜3個ほど入っています。その種子を包むように黄色〜クリーム色で、濃厚な甘さの果肉が付いています。食感は熟したアボカドやクリームチーズのようです。

独特で強烈なにおいが特徴です。

ドリアンの品種

ドリアンの品種は約200あると言われていますが、主に流通されているものはチャネー種、モントーン種、ガンヤオ種、クラドゥムトーン種の4種類です。日本に輸入されるドリアンは、主にチャネー種とモントーン種です。

チャネー種の果肉は柔らかくて甘いのですが、独特のにおいが強いので、ドリアン初心者にはややきついかもしれません。
モントーン種の果肉は程よい甘さで、適度な硬さもあり、独特な香りも少ないので、比較的食べやすいのが特徴です。初めての方はモントーン種でドリアンの美味しさや魅力を味わって下さい。

「果物の王様」「悪魔の果物」「果物の魔王(サタン)」

ドリアンは栄養価の高さと、虜になるほどの味わいから「果物の王様」と呼ばれる一方、その刺々しい外見と、悪臭とも言える強烈なにおいから「悪魔の果物」「果物の魔王(サタン)」などの異名も併せ持つ、不思議なフルーツです。
ちなみに「果物の女王」は、マンゴスチンです。

ドリアンのにおい

「果物の王様」と呼ばれるドリアンは、果肉は柔らかく、舌触りは甘く、こってりとしていて、栄養価も高いのですが、ドリアンの特徴はそのにおい。汚れきったどぶ川のにおいというか、タマネギが腐ったようなにおいというか、トイレのにおいというか、最初はとても食べる気にはなれませんが、勇気をもって一度口にし、何度か食べて慣れてしまうと、病みつきになって止まらなくなってしまいます。
実はこのにおいは、果肉を皮から取り出す前の状態なら、それほどくさくはありません。この悪臭の原因は硫黄化合物で、果肉のにおいが時間とともに強くなっていくためです。その為、皮から取り出した時が最も美味しい状態です。

ドリアンはタイやインドネシアなどの東南アジアの国々で収穫されますが、そのにおいの強さから、持ち込み禁止のホテルもあるそうです。シンガポールでは公共の乗り物や施設では、皆の迷惑になるので「ドリアン持ち込み禁止」のサインが掲げられています。

ドリアンのにおいの消し方

ドリアンを食べた後に口や手に残るにおいを消すには、食べ終わったドリアンの硬いとげとげの皮やドリアンが守られていた白い内側のくぼみに水を注ぎ、こぼれてきた水で手を洗ったり口をゆすぐこと。これで簡単ににおいを消すことが出来ます。

ドリアンと一緒にアルコールを摂ると危険!?

東南アジアではドリアンを食べる時に飲酒すると死につながると信じられています。ドリアンに含まれている成分が胃酸とアルコールに反応し異常発酵して胃が破裂し死に至る可能性があるのだとか。ですがこれまでにドリアンと飲酒による因果関係が証明された死亡事故は報告されていません。
科学的には根拠は無いとされていますが、ドリアンに多く含まれる繊維質や炭水化物が引き起こす胸焼けや膨張感を訴える人がいます。この症状は、アルコールが伴うとよりひどくなります。中国医学では、アルコール度数の高いお酒とドリアンを一緒に食べると温熱作用が促進され、身体の温感バランスが崩れるとされています。心血管系の疾患がある場合には悪影響を及ぼし、深刻な状況になることもあるといいます。

ドリアンの主な栄養成分

ドリアンは、カリウム、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などを含む栄養豊富な果実です。

高血圧予防のカリウム

ドリアンはカリウムを多く含んでいます。果物ではアボカドの次に含有量が多く、カリウム豊富と言われるバナナよりも多く含まれています。

カリウムにはナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制して、尿として排泄を促す働きがあります。ナトリウムが排泄されることによって、高血圧の予防やむくみの解消にも効果的です。
ただしドリアンは高カロリーでもあるので、既に病気を患っている方は、食べる前に医師に確認して下さい。

糖質や脂質の代謝に不可欠のビタミンB群

ドリアンは、ビタミンB群の含有量がとても豊富で、中でもビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸が多く含まれています。

エネルギー変換に必要なビタミンB1は果物の中でトップの含有量です。疲労回復効果があります。
ビタミンB2は、含有量トップのアボカドとほぼ同じくらい含まれています。細胞の再生を促進するので、皮膚や爪の再生に期待出来ます。

ナイアシンは、糖質や脂肪酸がエネルギーに変わるときや、細胞の維持などをサポートしています。シミ・シワなど肌の老化を予防します。血液の流れを良くし、コレステロールを下げる働きもあります。

葉酸も、果物の中ではトップの含有量です。葉酸は脳や脊髄などを作る為になくてはならない栄養素であり、形成を手助けする効果があります。美しい肌や髪の毛を作る上でとても大切な栄養素です。
葉酸を摂取した妊婦さんは、60~75%も神経管閉鎖障害(障害児や死産)の発症リスクを下げたという研究結果もあり、日本では2002年から葉酸を摂取したほうが良いと推奨されています。

抗酸化作用のあるビタミンC&E

ドリアンには、ビタミンCやビタミンEも含まれています。
風邪に効くとされ、認知度の高いビタミンCは、美容面でも、組織を傷つける活性酸素を抑えてシワ予防、メラニン色素を抑制して肌のシミ予防、と多角的に老化を防止する効果があります。また、肌を滑らかにするコラーゲンの生成にも関わっています。
ビタミンEの強みは抗酸化作用です。細胞膜の主成分である不飽和脂肪酸の酸化が進むと細胞が傷つき、その寿命も縮み、老化の原因になると考えられています。これを抑えるので、老化予防に役立つことが期待されています。

美味しいドリアンの選び方

ドリアンは5つの部屋の膨らみがなるべく均等に膨らんでいるものを選びましょう。また、虫が食ったような穴が開いていないかチェックしましょう。
同じサイズであれば、軽いほうがいいと言われています。重いものは種が大きく、水分が多すぎてあまり美味しくないようです。

果皮は熟すにつれ、緑色が黄色くなり、茶褐色に変わってきます。へたの反対部分が割れて中の果肉が見えたり、独特の臭気が強くなってきたら成熟している証です。ただし割れ目が大きく入り、臭気が強烈な場合は、腐敗している可能性もあります。
まだ未熟な状態の場合は、果皮に裂け目が入るまで追熟させます。追熟させる場合は冷蔵庫に入れず、室温に置いておきます。十分に熟したものは冷蔵庫に入れましょう。

タイのお店では、まず硬い棒でドリアンの皮を叩き、その音を聞くそうです。
ドリアンは熟すにしたがって果肉が縮まっていき、外皮との間に隙間が出来るので、叩いたときの音の高低で熟し具合がわかるんだそうです。

ドリアンの保存のポイント

完熟したものは冷蔵庫に入れて保存しますが、熟していないものは常温で保存します。
既に果肉だけになっているものは、においがもれないようにぴっちりと密封し、保存袋を使って冷蔵庫で保存しましょう。保存期間は冷蔵なら約1週間です。冷凍する場合は、種を取り除いてから冷蔵と同じように密封して保存します。更に長期間の保存が可能です。

ドリアンの食べ方とポイント

ドリアンは内部が5つの部屋に分かれています。それぞれの部屋ごとにクリーム色の果肉がオムレツのような形で入っています。果肉をそのまま食べますが、中に大きな種が入っていますので、通常は取り除いて果肉だけを食べます。

皮を切り開き、果肉を取り出しますが、表面は硬く鋭いトゲで覆われているので、切る時には軍手やタオル、鍋つかみなどを用意して作業して下さい。

皮から取り出してすぐが、1番美味しいです。取り出してすぐだと、甘くて良いにおいなのですが、時間が立つにつれ、ドリアン特有のにおいが増してきます。

果肉は冷やしたりせず常温のまま食べたほうが、濃厚な甘さと、ねっとりとした食感が感じられて美味しいでしょう。

アルコールや牛乳と一緒に食べるのは、避けてください。

ドリアンは生食のほか、加工品として、アイスクリーム、ジャム、シャーベット、菓子といったものに利用されています。また、若果は野菜として利用され、じゃがいもによく似た肉質の種子も食用にされています。