鱧(ハモ)の旬

鱧(ハモ)の旬は、産卵前の6~7月です

また、10~11月に獲れるものは、産卵後の旺盛な食欲を満たして身が肥え、脂が乗り、体表が金色を帯びてきます。「金ハモ」「落ちハモ」と呼ばれ、この時季も旬となります。

祇園祭はハモ祭り

祇園祭の時期、京都中央卸売市場には相当数の生け鱧(ハモ)が入荷するそうです。その数およそ2万匹と発表されています。
京都の夏、なぜそれほどハモを食すのでしょうか?
昔、京都には、兵庫県明石港や淡路島からの行商人が、葛籠に海水を張って生きた魚を入れて、担いで運んでいました。でも、夏場の炎天下、ほとんどの魚は死んでしまいます。ところが、獰猛なハモだけは、京都に着いても生きていました。
生命力の強い魚を食べて、猛暑を乗り切る。京都の人々にとって、ハモは夏を生き抜くための大切な食材だったんですね。

鱧(ハモ)の骨切り

ハモは安土桃山時代ごろからさかんに食べられるようになったと推測されています。小骨が多いのでそのままでは食べられず、叩いてすり身にしていたようです。
ハモの骨切りは、京都の料理人がはじめたといわれています。一寸(約3.3cm)に24~26の包丁を入れて、口にあたらないようにします。一人前になるのに8~10年かかるという、難しい技術です。
ちなみに、江戸時代に出版された料理本『海鰻(はむ)百珍』に、「兵庫より出るものを上品とす」とハモについての記述があり、「骨切り」の文字も見られます。どの程度の包丁だったのでしょうか。

鱧(ハモ)の主な栄養成分

カルシウムたっぷり

鱧(ハモ)は骨切りすることで小骨をいっしょに食べますので、カルシウムが摂りやすい食品です。

DHA、EPAで生活習慣病の予防

DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)がたっぷり含まれています。これらの成分は、アレルギー症状の緩和、学習能力および記憶力向上に役立ち、コレステロール低下作用、血栓抑制作用などがあり、高血圧や動脈硬化の予防にも効果があります。

コンドロイチン硫酸で老化防止

縁側といわれるところには、特にコンドロイチン硫酸が多く含まれています。
コンドロイチン硫酸は組織の働きを保ち、老化を防ぐ作用があるといわれています。軟骨や関節、皮膚、臓器、眼球などの組織の弾力性を維持する働きがあり、コラーゲンと同様に、身体の構成成分となっています。美肌にも効果のある成分です。

おいしい鱧(ハモ)の選び方

活〆することにより、白く透明な身が引き締まった状態になり、臭みのないおいしいハモとなります。色白で透明感のあるものを選びましょう。
活〆しないものを野〆ハモといい、身質は血が回ってピンク色になり、臭みがあります。雌のハモは2mにもなりますが、雄は60cm以下で青みがかっています。大きめの雌のほうが美味とされています。
骨切りの切り口がべたりとつぶれているものは「しまりハモ」といい、死後硬直後の少し古くなった鱧ハモです。鍋や湯引きには少々臭みが残ります。
白く透明感があり、骨切りの断面がはっきりしているもの、皮が黄金色に輝いているものを選んでください。