いちじくの旬

いちじくの旬は7~10月です

全国の生産量総数の約18%を愛知県が占めています。

いちじくには花が咲かない?

いちじくは、漢字で「無花果」と書きます。ですが、花が咲かないわけではありません。実の中に小さな花をつけるので、外から見えないだけです。
実を割ると、ぷちぷちとした赤い筋状のものがたくさん詰まっています。これが花です。一つの実に入っている花の数はなんと2,000以上になります。いちじくは、花を食べる食品だったのです。

世界最古の栽培品種化された植物

いちじくの原産地は、アラビア半島南部、地中海沿岸地方といわれています。
最近の研究では、ヨルダン渓谷に位置する新石器時代の遺跡から、1万1千年以上前の炭化した実が出土し、いちじくが世界最古の栽培品種化された植物であった可能性が示唆されています。
世界最古の四大文明の一つ、メソポタミアでは、6千年以上前から栽培されていたことが知られていますし、古代ローマではもっともありふれたフルーツの一つでした。

日本で販売されている品種

いちじくが日本に伝わったのは、寛永年間(1624~1644)で、ポルトガル人によって、中国のいちじくが持ち込まれたといわれています。「蓬莱柿(ほうらいし)」と呼ばれ、日本に長く定着していたため、「在来種」「日本いちじく」とも呼ばれています。
主に関西以西で栽培されていますが、お尻の部分が割れやすく日持ちが悪いため、関東方面ではあまり出回りません。
現在、国内で販売されるいちじくの約8割が、「桝井(ますい)ドーフィン」という品種です。1909年に広島県の桝井氏がアメリカから日本に持ち帰ったもので、栽培のしやすさと日持ちのよさから全国に広まりました。

いちじくの主な栄養成分

水溶性食物繊のペクチン

いちじくは水溶性の食物繊維、ペクチンを豊富に含んでおり、腸の働きを活発にして便秘を解消してくれます。

豊富なミネラル

カルシウムや鉄分など、血や骨の素となるミネラル分をバランスよく含んでいます。

高血圧の予防にも

いちじくに含まれているカリウムは、ナトリウムを体外に排出する働きがあいます。高血圧や動脈硬化の予防に役立ちます。

消化促進と二日酔いの予防にも

いちじくにはプロテアーゼというたんぱく質を分解する酵素が含まれています。そのため、食後に食べると消化を助けてくれます。また、お酒を飲んだ後に食べると二日酔いになりにくいといわれています。

アントシアニンで老化防止

いちじくには、アントシアニンなどの抗酸化物質が豊富に含まれています。抗酸化物質は、体内に発生した活性酸素を消去する働きがあります。活性酸素を減らすことで、細胞の酸化、老化から身体を守ってくれます。

おいしいいちじくの選び方

ふっくらと大きくて果皮に張りと弾力があり、香りのよいものを選びましょう。へたの切り口に白い液がついているものは新鮮な証拠です。
果皮に傷があるものやしなびているもの、お尻の部分が割れすぎているものは避けたほうがよいでしょう。
未熟ないちじくは胃を痛めることがあるので要注意。お尻の部分が裂けそうになり、ヘタのところまで赤褐色に染まると食べ頃です。

いちじくの保存のポイント

冷蔵保存

いちじくが傷んでしまう大きな原因は、実の裂けた部分から空気中の雑菌が入るため。そこで、1つずつラップで包み、空気と遮断して冷蔵庫で保存します。(保存期間:1週間)

乾燥を防ぐためにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。日持ちしないので、早めに食べきりましょう。食べきれない場合は、シロップで煮てコンポートにしたり、ジャムにするのもいいでしょう。

冷凍保存

いちじくをミキサーなどでつぶし、小分けにして冷凍します。そのままでもシャーベットとして楽しめます。
また、皮をむいて調理しやすい大きさにカットして冷凍しておけば、ケーキの生地に混ぜるなど、いろいろ活用できます。(保存期間:3週間)

いちじくの調理のポイント

皮を剥く

イチジクは皮を剥いて食べますが、先の方からではなく、じくの付け根の方から剥く方が綺麗に剥けます。

コンポートなどにする場合はかためのものを使うので、皮が剥きにくい場合があります。その場合は、トマトのように湯剥きをします。沸騰している熱湯の中に浸け、軽く泳がしてから氷水に落とせばツルっと剥きやすくなります。

ゼラチンを使う場合は注意を

いちじくには酵素が含まれているので、生のままではゼラチンを使ったゼリーやムースには使えません。いちじくを一度加熱処理してからでないと、ゼラチンが固まらないので注意してください。ムースにする場合も同じです。