飯蛸(イイダコ)の旬

イイダコの旬は、卵を蓄える12~3月です

卵を抱えたメスの方が美味とされていますが、オスは身がしっかりとして食べ応えがあり、メスの半分程度の値段で購入できます。

卵を抱えたメスが美味

マダコ科マダコ属に分類されるタコの1種。北海道南部以南の日本沿岸域から朝鮮半島南部、黄海、中国の沿岸域に至る、東アジアの浅海に生息しています。
体長は最大でも30cmほどで、タコとしては小型です。
沖縄で「シガヤー」と呼ばれるものは、イイダコに似ていますが、ウデナガカクレダコという違う種類のタコです。
和名の「飯蛸(イイダコ)
は、頭にみえる胴部にぎっしり詰まった卵が、ご飯粒のように見えることに由来しています。 実際、卵の食感もご飯粒に似ています。
「子持ち蛸(コモチダコ)」「イシダコ」「カイダコ」などと呼ぶ地方もあります。
名前のとおり、胴の内部に卵をびっしりと抱えたメスが珍重され、市場には主に10cm前後のものが出回ります。オスは「スボ」「スボケ」などの名で呼ばれ、卵を持たないため市場での価格はメスより安く、あまり流通しません。

イイダコの好物はらっきょう?

イイダコは、波打ち際から水深10mほどまでの、岩礁や転石が点在する砂泥底に生息しています。波の穏やかな内湾に多く、大きな二枚貝の貝殻や、捨てられた空き缶、空き瓶なども隠れ家として利用します。
日本では、イイダコ漁専用と思われる小型の蛸壺が、弥生時代ごろの地層から発見されています。
現代の蛸壺漁は、瀬戸内海沿岸や九州西部で行われており、大きな二枚貝の貝殻や、二枚貝に模したプラスチック製のものが使われます。
また、らっきょうなどを鉤(かぎ)に付けて釣る技法があり、これは、イイダコが白いものに飛びつく習性のあることを利用したものです。

イイダコの主な栄養成分

タウリン

イイダコにはタウリンが多く含まれています。タウリンは血中のコレステロールを下げて血圧を正常に保つので、高血圧の予防に効果的です。
また、疲労回復、肝機能・心機能の強化、糖尿病や胆石を予防する効果があるといわれています。

ビタミンB12

ビタミンB12は、体内で葉酸を生成するのに利用される栄養素です。葉酸が不足すると、悪性の貧血を引き起こす可能性があります。
特に妊娠中の女性には重要な栄養素とされており、胎児の細胞分裂が盛んになる妊娠初期(4~12週)に葉酸が不足すると、胎児に神経障害が起こる可能性があるといわれています。

鉄を体内に取り込むためには銅が必要不可欠です。不足すると、酸素の運搬や鉄の吸収が不十分となり、貧血を起こす可能性があります。

おいしいイイダコの選び方

体が灰白色で弾力があり、吸盤が吸い付くものが新鮮です。

イイダコの下ごしらえ&保存のポイント

茹でる前に、まず墨を取り除き、一掴みの塩でもみ洗いし、ぬめりを取ったら熱湯に足元から入れます。こうすると足が四方に広がって、形よく茹で上がります。
もみ洗いのとき、塩をひかえ、ぬるま湯でヌメリを取ると、柔らかく仕上がります。

下処理後、冷蔵庫で1~2日、冷凍庫で1か月ほど保存できます。
鮮度のよいものであれば、下処理せずに冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で2~3か月保存できます。