蕪(かぶ)の旬

蕪(かぶ)の旬は11月から1月頃です

この時期に最も多く出回り、甘みも増しておいしくなります。農林水産省による平成22年の生産量統計データによると、生産量が最も多いのは千葉県、次いで埼玉県、青森県です。

野沢菜も蕪(かぶ)の仲間

アブラナ科アブラナ属の越年草。春、花茎の先に菜の花に似た黄色の花をつけます。かぶら、かぶな、かぶらな、すずななど、数多くの別名があります。春の七草のひとつです。赤かぶ、白かぶなどいろいろな品種がありますが、もっとも一般的なのは白い「小かぶ」です。

長野県の野沢温泉を中心に信越地方で栽培されている野沢菜も、実はかぶの一種です。200年ほど前、野沢村の健命寺の住職が、天王寺かぶの種を持ち帰って畑にまいたのがはじまり。寒さが厳しいために葉だけが異様に伸び、現在のような野沢菜ができたとも、信州と関西のかぶの自然交雑ともいわれています。

聖護院かぶら(京都)、日野菜かぶ(滋賀)など、地方固有の品種も数多くみられます。

日本に蕪(かぶ)が入って来たのは弥生時代

かぶの原産地は、アフガニスタン周辺と地中海沿岸の南ヨーロッパ地域といわれています。ヨーロッパでは紀元前から栽培され、今では世界中の温帯地方で広く栽培されています。

日本には、弥生時代に大陸から伝わったといわれています。『日本書紀』に、持統天皇の7年(西暦693年)に五穀を補う作物として栽培を奨励するおふれを出したと記されているのが最初です。『延喜式』には、根、葉ともに漬物にし、種は薬用にしたという記録があります。

日本では古くから土着して多くの地方品種が成立し、世界的にみても品種発達の重要な地域となっています。

蕪(かぶ)の主な栄養成分

根には消化酵素のアミラーゼが含まれています。根の部分にはアミラーゼを含んでおり、デンプンの消化酵素として働き、胃もたれや胸やけを解消し、整腸作用があります。

葉のほうが栄養豊富!

かぶの葉は、ビタミンA、B1、B2、Cやカルシウム、カリウム、鉄、さらに食物繊維をたっぷりと含んでいます。
さらに、β-カロテンが非常に多く含まれています。β-カロテンは、抗発ガン作用や免疫賦活作用があることで知られています。その他、体内でビタミンAに変換され、髪や粘膜、皮膚の健康維持や視力の維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。

おいしい蕪(かぶ)の選び方

蕪は、葉が生き生きとした緑色で、茎が堅くしゃきっとしているものを選びましょう。しなびているものは収穫してから時間が経っています。また、根の部分は真っ白でツヤのあるもの、赤かぶの場合は鮮やかな紅色をしているものを選びましょう。持ったときにずっしりと重みを感じるものの方が、水分がしっかりと詰まっていておいしいです。

蕪(かぶ)の下ごしらえ&保存のポイント

冷蔵保存

買ってきたら、まず茎を根元から切り落とし、根の部分と別々に保存します。つけたままにしておくと、葉に水分や養分を吸いとられてしまいます。

根の部分は湿らせた新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。(保存期間:4日間)

葉の部分はしっかりと水分をふきとり、ラップに包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。(保存期間:2日間)

冷凍保存

なるべく生のまま調理したい野菜ですが、量が多いときなど、どうしても長期保存したい場合は冷凍保存します。

根の部分は調理する際に使う形(串切りやスライスなど)にカットし、水分をしっかりとふきとり、バットなどに並べて一気に凍らせます。凍ったら、保存袋などに移して冷凍庫で保存します。(保存期間:2週間)

葉の部分は硬めに茹で、水けをしぼり、食べやすい大きさにカットして、バットなどに並べて一気に凍らせます。凍ったら、保存袋などに移して冷凍庫で保存します。(保存期間:2週間)

※根の部分も葉の部分も、使用する際は水をはった鍋に凍ったままの状態で入れて火にかけ、煮物や汁物にします。

蕪(かぶ)の調理のポイント

根は柔らかい

かぶの根は肉質が緻密で柔らかいので、煮すぎないように注意しましょう。

かぶは生でもおいしい

根の部分は生のままサラダなどに使用できます。甘みがあり、コリっとした食感が楽しめます。

かぶの漬け物

根も茎や葉の部分も、浅漬けやピクルスにぴったりです。
飛騨高山地方の赤かぶ漬け、暖かい室で乳酸発酵させた京都上賀茂の特産品、すぐき漬など、さまざまな特産品があります。