牡蠣(カキ)の旬

牡蠣(カキ)の旬は、真牡蠣は冬。岩牡蠣は夏です

真牡蠣は、夏場は産卵期にあたるため、身が痩せて美味しくない上に、菌の繁殖が活発になるため、食中毒の危険が増します。そのため、「牡蠣を食うのも花見まで」といわれたりもします。また、英語圏では“Jun”(6月)や“August”)8月など、“r”の付かない月(5~8月)には食べてはいけないと言われています。大体11月頃から美味しくなり始め、最も味が良くなるのは産卵の準備にはいる3~4月頃で、身がたっぷりと栄養を蓄えています。

日本ではおよそ25種類のカキが獲れる

主には、広島の養殖カキで有名な「真牡蠣」をはじめ、有明海などで獲れる「すみのえ牡蠣」(有明牡蠣)、ナガガキ、イタボガキ、ワニガキ、岩牡蠣などがあります。世界中にさまざまなカキの種類があり、各地で養殖も盛んに行われています。中国などではオイスターソース用としても養殖されています。

流通しているものは養殖がほとんど

岩牡蠣は天然物で漁獲量が限られており、流通量が少なく、期間も短いため、希少価値が高く、価格もびっくりするほどです。

山地によるカキの違いは?

広島の宮島(養殖物。瀬戸内海の潮流によって身が締まり質がいい)、宮城の松島(養殖物。やや小ぶりのものが多い)、三重の的矢(養殖物。的矢牡蠣として有名。広島山と比べるとやや細長く、生食牡蠣(紫外線などでの滅菌処理をしたもの)としても知られている)、北海道の厚岸(あっけし)やサロマ湖(養殖物)。秋田の象潟(きさかた)(天然物の岩牡蠣)、石川の能登半島(天然物の岩牡蠣)、千葉の銚子(天然物の岩牡蠣)

牡蠣(カキ)の食中毒

主な食中毒の原因はノロウイルスとも呼ばれるSRSV(小型球形ウィルス)によるもので、体調が悪い時や疲れている時などにたくさん食べると起こります。このウイルスは加熱することで死滅しまが、非常に感染力が強く、一旦感染してしまうと、その患者からの飛沫感染や手からの接触感染で瞬く間に広がってしまいます。飲食店では死活問題ともなる食中毒の原因物質として注意が必要です。

活牡蠣は氷にあてておくと死んでしまうので注意

直接氷に当てておくとカキは死んでしまいます。殻のままの活けカキは乾燥しないように袋をかぶせるなどして冷蔵庫に入れておきます。もちろん、何日も活かせてはおけないので、極力早く食べることです。

牡蠣(カキ)の主な栄養成分

海のミルク

カキは『海のミルク』と呼ばれ、完全栄養食品といえます。

肝機能を助け疲労回復効果

糖質の50%以上が、効率よくエネルギーに変わるグリコーゲンで、肝臓の機能を高め疲労回復を助け、筋肉や脳の働きを活発にします。

貧血予防に

鉄や銅などのミネラルを多く含み、貧血予防に効果があります。

必須ミネラルの亜鉛

牡蠣は亜鉛を多く含んでいるのが特徴で、味覚障害の予防に必須の成分です。そのほかにも、多くの酵素やインスリンの構成成分となっており、欠乏すると大変なことになってしまいます。

豊富なタウリン

タウリンを非常に多く含んでいます。乳酸の増加を防ぎ、スタミナ増強、疲労回復に効果があります。また、胆汁酸の分泌を促し、コレステロールの上昇を抑える作用や、眼の疲れや、視力の衰えを回復する効果もあるそうです。

おいしい牡蠣(カキ)の選び方

殻を剥いてパックに入っているものには、生食用と加熱用とがありますが、これは洗浄や紫外線照射などの滅菌処理がされているかいないかの違いです。生食用はこういった処理をされている分、リスクと共に旨みも若干減っていることになるため、生で使ったほうが良いでしょう。逆に、加熱用は決して生食用としては提供しないでください。

牡蠣(カキ)の下ごしらえ&保存のポイント

覚えておきたいおいしいひと手間

生食する場合でも、加熱する場合でも、調理する直前にかきのヒダなどに付着している汚れをしっかり落とすこと。大根おろしを汁ごとかけて、大根おろしが黒っぽくなるまでもみ洗いします。大根がない場合は、海水に近い塩水(水1リットルに塩大さじ2程度)で洗ってください。雑菌がつきやすいので、下処理をしたらすぐに食べるか、調理しましょう。

せっかく殻つきを買ったのに、悪戦苦闘!

むけなくても蒸せばだいじょうぶです。ずんどう鍋にぎっちりかきを並べ、10分ほど加熱します。かきから出る水分でおいしく蒸すことができます。かきが少量しかない場合は、水を少し加えて蒸しましょう。

牡蠣(カキ)の調理のポイント

一口サイズが美味しい!?

牡蠣先進国である欧米の一流シェフたちは「牡蠣は一口で食べられるものが美味しい!」といいます。その理由は、貝柱だけ食べるのならホタテを使うとのこと。「牡蠣は、貝柱や身、海水(ソース)が一体となった最高の一皿なんだ!」

「美味しい」は人ぞれぞれ

日本や海外含め多数の品種や銘柄の牡蠣があり、育った海や養殖方法などの環境でまったく違う牡蠣になります。季節やその生育年数によってもまったく味や食感が異なります。 牡蠣は「牡蠣の味」「海水の味」「クリーミー」の三味一体で構成されています。牡蠣そのもの味を知楽しみたいなら、まだ雑味の少ない仔牡蠣(ヴァージンオイスター)から、濃厚なミルキー感を味わいたいなら産卵期(夏場)の岩牡蠣などがおすすめです。

牡蠣と相性の良い食材

乳・乳製品(うま味成分たっぷりのかきに乳製品のコクをプラスすることでいっそうまろやかに。海のミルクと陸のミルクの組合せはハズレなしの美味しさです。牡蠣かきとほうれん草のチャウダー、牡蠣とほうれん草をミルクで煮込んだやさしい味わい。

大根(牡蛎のうま味が大根に染みこみ、磯の香りを最後まで堪能できます。大根のビタミンCには牡蠣に含まれる鉄の吸収を助ける働きも。牡蠣と豆腐のみぞれ煮は、牡蠣のうま味をたっぷりのみぞれが包み込みます。

卵(とろとろ、ふわふわの食感を楽しめるやさしい組み合わせです)。牡蠣に少なめなたんぱく質を、卵が補うから実は栄養的にもおすすめです。

牡蠣の茶碗蒸し

牡蠣のうま味が茶碗蒸しに閉じ込められていて美味しいです。

牡蠣のチリソース炒め

中華でも人気の海老チリを作る時と同じように、牡蠣をチリソースで絡めた料理です。市販のチリソースでも十分ですし、アレンジなら市販のものに豆板醤を加えるだけで、美味しさもアップします。甘いのが好きな人はケチャップを加えてみたり、ちょっとからめにしたい方は、卵を加えてみたりすると、お子様も美味しく食べることができます。

牡蠣のキムチ鍋

お子さんがいる家庭の場合、辛いキムチ鍋はあまりすることはないかもしれませんが、牡蠣とキムチの相性は抜群です。家族分の鍋を作ったあと、大人分だけ別の鍋に分けて、キムチを加える方法もいいかもしれません。