鰹(カツオ)の旬

カツオの旬は、初ガツオの4~5月と、三陸沖で漁獲される戻りガツオの8~9月です。

遊泳速度は、なんと30~40km/h

泳ぎを止めると呼吸ができず、浮袋が見発達なので沈んでしまいます。高速で泳ぎ止まらない活力を維持するために、体の代謝を活発にする必要があり高い体温が必要とします。普段は無地で、興奮すると横縞が現れ、死んでしまうと縦縞が現れるといわれています。

生後1年で40cm前後、4年で75cm前後に成長

ほぼ周年、あちこちで産卵し、産卵時期以外、雄と雌を見分けることはできません。見分ける方法は、お腹を開いて卵巣か精巣を確認するしかないといわれています。回遊魚として、太平洋・インド洋の北緯40度から南緯40度までの広い帯状の水域に住み、いつも群れをなし、季節によって移動し、回遊距離は年間2,500kmにおよびます。

南太平洋で生まれ、3つのルートで日本近海へ

伊豆近海で合流し、太平洋を東北沖へ進むといわれ、これを釣ったものが初ガツオといわれています。夏に黒潮と親潮とぶつかる三陸沖まで北上し、秋に親潮の勢力が強くなると南下します。南下するカツオは戻りガツオ、又は、くだりカツオと呼ばれ、低い海水温の影響で脂がのっています。

カツオの主な栄養成分

栄養がたっぷり

カツオは体全体の1/4をタンパク質が占めるほど多く、背骨に近く赤黒い「血合い」の部分にビタミンB12、ナイアシン、鉄のほか、遊離アミノ酸のタウリンをたくさん含んでいます。高血圧予防、ボケ予防、動脈硬化予防、眼精疲労緩和、肝機能強化、疲労回復に効果があるといわれています。

イノシン酸

カツオのタンパク質はうま味成分のイノシン酸などが多いことから、和食ではカツオブシを煮出しただし汁が欠かせません。皮の部分には食べ物によって必ず摂取しなければならない必須アミノ酸のリジンが多いのも特徴で、これを活かす銀皮造りなどの食べ方も、古くから取り入れられました。

ビタミンB12、タウリン

栄養面では、魚肉ではもっとも多いビタミンB12が赤血球の生成を助け、こちらも豊富な鉄分とともに貧血を予防します。同じくビタミンB群のナイアシンが脳神経の働きを助け、血行を良くするなど、体を内側から元気にする効果には事欠きません。魚介に多いアミノ酸の一種タウリンは、血中コレステロールを抑えて動脈硬化を防ぐと共に、肝機能の強化や眼精疲労緩和に作用することが知られており、生活習慣病が不安な方には良いでしょう。

不飽和脂肪酸および高度不飽和脂肪酸

脂肪酸は血液中のコレステロール値や中性脂質を減少させ、血液をサラサラにすると言われています。高度不飽和脂肪酸の中でもドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)は海洋生物に特有の脂肪酸です。

おいしいカツオの選び方

ルビーのような赤い色がカツオの特徴です。その赤色に透明感があり、反対側が透けて見えるようだと抜群に新鮮です。身の表面がつやつやと輝いて見えるものほど新鮮。
サバ科の魚で、鮮度の落ちが速いので、よく見ることが大切です。同じ赤色でも、時間がたつと濁り始め、褐色がかってきます。血合いが真っ黒に変色したものは避けるべきです。
初ガツオはそれほど脂が多くないので、古くなると表面が乾いてくるため、パサパサした感じのものは、食感も悪いといえるでしょう。

カツオの下ごしらえ&保存のポイント

カツオの生節と鰹節

カツオは鮮魚の状態以外にも、生節(なまぶし)または生利節(なまりぶし)と呼ばれるものや、よく知られている鰹節の状態でも流通しています。生節(なまぶし)または生利節(なまりぶし)とは、カツオをフィレ状におろしたものを、茹でたり、燻製にした状態のもので、そのまま醤油など調味料を付けるだけで食べられます。

カツオの調理のポイント

カツオのタタキ

高知土佐と言えばカツオのタタキで有名です。由来の一つは、土佐藩主・山内一豊が贅沢を禁ずると共に食中毒の防止を理由として鰹の生食を禁じたそうです。でも、ある賢い漁師が、表面だけさっと焼いて、焼き魚と称して食べたらこれが妙に美味しかったのが始まりといわれています。また別の説では、カツオにはよく白っぽくて米粒のような小さなテンタクラリアという寄生虫が付いています。これを嫌がって、さっと表面を焼くことでこの寄生虫を殺して生食できるようにしたと言う説などがあります。ちなみに、このテンタクラリアは食べても人体に影響は無いそうです。