栗の旬

栗の旬は9〜10月です

初夏に栗の花が咲き、秋に実ります。品種にもよりますが、8月中旬頃から収穫が始まり、おおむね9月から10月が旬と言えます

大きく分けて4つの種類

国内で一般的に売られている「ニホングリ」、天津甘栗でおなじみの「チュウゴクグリ」、マロングラッセなどに使われる「ヨーロッパグリ」、そして日本ではあまり見かけない「アメリカグリ」です。見かけはあまり変わりませんが、それぞれ地域に合った特徴があります。

5,000年前の遺跡から出土

縄文時代の遺跡「三内丸山遺跡(青森県:約5000年前)」から出土しています。 平安時代に京都の丹波地域で栽培され始め、古事記(712年)や日本書紀(720年)にも登場。平安時代の法典「延喜式(えんぎしき:927年)」には、乾燥させて皮をむいた「搗栗子(かちぐり)」や、蒸して粉にした「平栗子(ひらぐり)」なども記されています。丹波では現在でも栗の栽培が行われていて「丹波栗」はブランド品として有名です。

栗といえば「丹波栗」

京都の丹波地方で採れる栗は有名ですが、品種名ではなく、この地方で採れる大粒の栗をさす名称です。品種としては「銀寄」や「筑波」などが中心となっています。丹波地方では平安時代から栗が栽培され、朝廷や幕府に献上されるようになり有名になっていきましたが、今でも丹波の栗は非常に高価で、品質も非常に優れています。全国の生産量から見ると全体の1%となる希少なものです。その他、茨城県笠間の「貯蔵栗」や岐阜県の「恵那栗」など各地でブランド化への取り組みが進められています。

主な産地と生産量

主な産地は茨城県、熊本県、愛媛県で、この3つの県で全国の約半分を生産しています。日本で最も多く作られている栗の品種は筑波(つくば)で、全体の約3割を占め、次いで早生種の丹沢、銀寄せ、利平などと続きます。

栗の主な栄養成分

ビタミンB1が豊富

全体的にバランスよく栄養成分を含んでいますが、中でも、ビタミンB1を多く含んでいます。チアミンと呼ばれる酵素として、糖質やアミノ酸の代謝に関わっています。カリウムも豊富で、ナトリウムを排出する働きがあり、高血圧予防などに効果があります。

渋皮に含まれるタンニン

渋皮にはポリフェノールの一種、タンニンが多く含まれ、抗酸化作用により、老化の防止やガンの予防に効果も。渋皮煮などで沢山摂取する事が出来ます。

ビタミンCが豊富で加熱にも強い

栗のビタミンCは、ジャガイモと同じようにデンプン質に包まれているため、加熱しても壊れにくく摂取しやすいといわれています。

おいしい栗の選び方

果皮に張りと光沢があってずっしりと重みがあるものを選びましょう。古いクリは水分が減っているので重みがなく、味も風味も落ちています。両側を挟まれた平たい粒の物より、ふっくらと丸みがあるものを選びましょう。収穫後時間が経ったものは乾燥し実が痩せて軽くなってしまいます。また、十分に養分が回らず実が膨らんでいない場合もあります。

下ごしらえ&保存のポイント

収穫後寝かせて、甘味をUP

栗に含まれているデンプン質はサツマイモなどと似ていて、収穫してすぐに食べるより、収穫後3日~4日寝かせる事でデンプンが糖に変わり、甘味が強く感じられるようになります。常温では乾燥や虫食いの心配があるので、ポリ袋などに入れ、冷蔵庫、出来ればチルドなどに入れておくようにしましょう。

冷蔵保存

生のままの栗は乾燥しやすく、むき出しのまま置いておくと乾燥し香りが抜けるとともに実が痩せてしまいます。使うまではプリ袋などに入れ冷蔵庫に入れておきましょう。1週間ほどは良い状態が保てます。大量にあって冷蔵庫に入らない場合は、大きな鍋などに水を張り、栗を浸しておきます。これは虫の駆除と乾燥防止の為で、水をこまめに替える事である程度風味が保てます。(保存期間:1週間)

冷凍保存

皮付きのままだとかさ張るということと、小出しですぐに使えるという意味で、一度茹でて鬼皮と渋皮を剥いた剥き栗の状態にしてから、保存袋などに入れ冷凍する方法がおすすめです。長期保存したい場合は、冷凍しますが、食べる際には、再度加熱する必要があります。

調理のポイント

栗の茹で方

栗は単純に茹でただけでもホクホクと美味しいですが、栗の渋皮煮のように、惣菜的に醤油を加えるタイプと加えず、甘めに仕上げる調理法があります。また、剥き栗の甘露煮を作る場合はクチナシを加えることで仕上がりの色が綺麗になります。

スイーツにも

栗はとても季節感を感じさせてくれる食材として料理を引き立ててくれます。料理だけでなく、モンブランや甘露煮をはじめスウィーツの食材としても欠かせない存在です。製菓では手間がかかるため、市販のマロンペーストや甘露煮を使うことが多いですが、旬の時期はできるだけ生の栗を使うと味わいも格別です。