鮪(マグロ)の旬

マグロの旬は10月〜1月です

マグロの種類によって異なります。本マグロの旬は冬です。お店で買う場合は、取れる場所や種類などをに聞いてみることをおすすめします。

本マグロと南マグロ

高級マグロとして、鮨屋さんや割烹、旅館・ホテルなどの看板商品が、本まぐろ(クロマグロ)と南まぐろ(インドマグロ)。ほとんどが刺身で提供される生食用高級食材です。

本マグロは日本人に一番馴染み深い味

マグロ類の中では最も大型で、最長3メートル、体重400㎏にも達します。水温の低い高緯度地域を回遊する、外洋性の魚です。日本では縄文時代から食べられていましたが、江戸時代後期に定置網漁で漁獲されるようになったことから、比較的多く出回るようになりました。このころに赤身を醤油で漬ける「づけ」という保存法が開発されたことも、普及の一因となったようです。もっともこの時代に食べられたのは赤身だけで、脂身は昔は日本人の舌に合わず捨てられていました。「トロ」がもてはやされるようになったのは、洋食が普及して日本人にも脂の美味しさが好まれるようになった戦後のことです。

南半球を代表するのが「南マグロ」

北半球で漁獲される本マグロに対して、南半球を代表するのが「南マグロ」。日本では、戦後インド洋の遠洋漁業で漁獲されたものが最初に入ってきたことから、「インドマグロ」とも呼ばれています。戦後早くから遠洋まぐろ船の水揚げ港として栄えた焼津では、この「南マグロ」が看板商品。その品質と食味は本マグロと並び、刺身や鮨だねとして高級鮨店や料亭などで本マグロと同格に扱われ、「赤身」「大トロ」「中トロ」「トロ」とそれぞれ違った特徴のある味わいを楽しめます。本マグロ以上の脂の乗りがあるので、「南マグロが最高」と言いわれる職人さんやお客様も大勢いらっしゃいます。

メバチマグロ

目が大きくパッチリしているので、「めばち」と呼ばれます。やや深い海で生活しているので、薄暗い水中で獲物を追いかけるために目が大きくなったそうです。遠洋漁業のなかった昔には、4月~5月にちょうど九州や四国の定置網にメバチマグロがかかるため、ちょうどそのころ味が落ちる本マグロの代わりとして珍重されました。また秋から獲れる近海ものも、脂が乗って本まぐろに匹敵するものとして高値で取引されていたようです。デパートやスーパーでも見かけることの多いポピュラーなマグロですが、漁場や漁獲時期によっては、本まぐろに肉薄する美味しさのものもあり、やや大衆的な鮨店などではめばちまぐろが「トロ」「赤身」として登場、人気商品となっているほどです。

ビンチョウマグロ

ビンナガともトンボともいわれるビンチョウマグロは、長い胸びれが特徴。マグロ類の中でも最も小型で体長は1.2メートルほど、体重は40㎏位になります。通常は脂が少なく柔らかいので、漬け魚やツナ缶などに利用されてきました。しかし、最近はたっぷり脂の乗った「ビントロ」が回転寿司の目玉になるなど人気を集め、注目の食材となっています。その秘密はビンチョウマグロの「回遊」にあり、例えば日本近海のびんちょうまぐろはカツオと同様に春から夏にかけて日本の沖合いを北上し、この時に盛んに餌(主にカタクチイワシ)を食べます。そのため、この時期のビンチョウマグロは最高に脂が乗り、身の色はそれまでのピンク色から白っぽい色になって、とろりとした食感も心地よい「トロ袖長」といわれる状態になるのです。

マグロの主な栄養成分

うれしい効果がいっぱい

効能効果:高血圧予防、ボケ予防、動脈硬化予防、老化予防、眼精疲労緩和、肝機能強化
最大の種類であるクロマグロで体長3m以上になるというマグロの場合、同じ1尾でも背中の赤身と腹側のトロでは栄養的にはまったくの別物です。

マグロやトロの場合

赤身はタイよりも脂が少なく高タンパクなのに対し、トロは赤身の20倍近くも脂を含むウナギ並みの高脂肪食品です。その脂肪は良質の不飽和脂肪酸が多く含まれているので、健康に悪いどころか、ぜひ積極的に取るようにしたいほどです。トロの脂に豊富なEPA(エイコサペンタエン酸)は血中のコレステロールを抑えて血液の流れを良くし、血栓をできにくくして、怖い動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞を防ぐ働きがあるといわれています。

DHAの含有量は魚の中でもナンバーワン

DHAは、ボケ予防に大きな効果が期待されます。このほかビタミンDやE、Bの一種であるナイアシン、ミネラルでは鉄と亜鉛が豊富です。ビタミンDは、カルシウムの骨への吸収を助け、ナイアシンは血行を促進します。鉄分は貧血を防いで、亜鉛は味覚を正常に保ちます。ビタミンEは強い抗酸化の作用で生活習慣病に備えつつ、酸化しやすいEPAやDHAを守る働きもしてくれます。

おいしいマグロの選び方

マグロの鮮度を見るキメ手は、やはり色。ツヤのあるさえた赤い色をしているのが品質のよいマグロです。肉の色素と血の色素に含まれる鉄分が、他の魚には見られない美しい赤身を作っているからです。マグロの赤身は酸素をいっぱいに含んだ、体に重要な成分である鉄分が豊富にある証拠です。放置しておくと色が変わるのは酸素不足のためなので、さえた赤身は鮮度と美味と栄養の大切な目安です。

マグロの下ごしらえ&保存のポイント

冷蔵保存

マグロをサクで買ってきたら、マグロ(鮪)ラップに包んで冷蔵庫に。どうしても余ってしまいますから、そういう時は、余った刺身をしょうゆに漬けておき、翌日に煮たり焼いたりすれば一味違う楽しみ方が出来ます。

冷凍保存

マグロは、特別な場合を除いてはほとんどが冷凍ものです。店頭で、鮮やかな色の出たサクを買うのは、すぐに食べるならよいのですが、2~3時間後に食べるなら解凍途中の色の出ていないサクを買う方が切り易く賢明です。色がきれいでないと買っていただけないかと、店の方では悩みどころですが、色が出きってしまうと、あとはだんだん色が悪くなるばかりです。食べる時に、一番おいしくなるように買うのが、マグロの上手な買い方です。固いサクを買ったら、冷やしたぬれぶきんをかぶせ、氷温の冷蔵庫で保存すると色変わりは防げます。解凍したものを冷凍庫で固めなおすのは、色が悪くなり味が落ちるので厳禁です。

マグロの調理のポイント

食べ方はいろいろ

刺身や寿司、やまかけ、ステーキ、煮物など、食べ方はいろいろです。マグロは部位によって、マグロ(鮪)栄養が違いますから、そうした栄養ごとに食べ分けるのも良いでしょう。赤身はたんぱく質、鉄、トロは、ビタミンE、血合いはビタミンE、鉄、タウリンが多く含まれています。トロは、EPAも含んでいますから、血液の浄化作用など、赤身よりも効果が期待できると言われています。ただし、脂肪が多く、赤身に対して、エネルギーは3倍ありますので、食べ過ぎに注意ですね。

部位によって大きく味が異なるのも魅力

刺身や鮨でその違いを味わうのは誰にとってもたまらない喜びです。一番人気があり、値段も高くなるのが腹身の部分で、脂の乗り具合や部位によって大トロ・中トロ・トロと分けられ、その脂は牛や豚の脂と異なり、まろやかな独特の甘み・旨みがあります。赤身の部分はしっかりした旨みがあり、状態のよいまぐろにみられる若干の酸味も通好みの味。「トロが美味しいまぐろは、赤身も美味しい」「赤身の美味しいまぐろはトロも美味しい」といわれます。背の赤身は「づけ」にしても美味しく、中落ちの鉄火巻きも鮨屋では人気があります。