ミズダコの旬

ミズダコの旬は11~2月です

世界最大のタコ

ミズダコはタコの中で最大の種であり、寿命も最長です。もっとも大きなもので体長9.1m、体重272kgという記録があります。一般的には体長が3~5m、体重10~50kgです。8本の腕の長さはほぼ同じで全長の7~8割、吸盤は1つの腕に250~300個あります。

寒海性のタコで、主に日本の東北地方以北の海に広く分布し、北太平洋が主な生息場所です。北海道では大陸棚一帯に分布し、水深1mに満たない潮間帯から水深200m前後にまで広く生息します。「北海ダコ
という名称で呼ばれることもあります。
口のカラストンビは人の握り拳大ほどもあり、これでカニの甲羅や貝の殻を咬み砕いて食べます。ミズダコが種の中で最大となったのは、寒い海に生息する大型の甲殻類などが豊富だったためと考えられています。
天敵はイルカやラッコ、アザラシやトドといった海生哺乳類や、サメ類などの大型魚類などで、襲われると周囲のものに擬態したり、スミを吐いて逃げますが、巨大なミズダコの場合にはサメを捕食してしまうことすらあるほどの力を持っていて、充分に育った成体には敵はいないだろうとも思われます。
ミズダコは一生に一度だけ交接(オスがメスに精子を渡す)します。その時期は11~12月で、産卵期は6~7月とみられ、精子は産卵までメスの体内に蓄えられ、産卵時に受精します。寿命は約3~5年で、オスもメスも繁殖を終えると死んでしまいます。メスは数か月の抱卵期間は卵を守りながらエサを食べずに生き続け、卵が孵化するのを見届けます。

高度な知能をもつミズダコ

マダコに比べて、まだまだ生態的に未解明な部分が多いのですが、マダコ同様、皮膚にある特別な色素細胞と特殊な筋肉を使って、瞬く間に色や模様、質感までをも周囲の環境に合わせる擬態で、サメやイルカなどの目を欺きます。また、敵に見つかるとスミを吐いて目をくらませ、その間に逃げます。
さらに驚くほどの知能をもつことが、研究によってわかりました。例えば、ビンのふたを開けたり、ほかのタコを擬態したり、迷路の出口を探し当てる、といったことを学習する知能をもつことが発表されています。

ミズダコの主な栄養成分

ビタミンB2がたっぷり

脂質や糖質の代謝にすぐれたビタミンB2が、他の魚の2~5倍とたいへん多く含まれています。ビタミンB2は、粘膜や皮膚、髪を保護するとともに、細胞の再生をサポートします。加熱によって損なわれてしまいますので、刺身でいただきましょう。

良質なタンパク質

脂肪分が少なく、高タンパク質低カロリーのヘルシー食材です。生よりも茹でて食べたほう方がタンパク質が増加します。

亜鉛の補給に

マダコには、ビタミンAの吸収を促す亜鉛が多く含まれています。亜鉛には、細胞を新しくする働きがあり、タンパク質の合成や骨の発育を促します。成長期の子どもには欠かせない栄養素です。

タウリンが豊富

体の大きさから、含まれるタウリンの多さはマダコを凌いでいます。タウリンは、血液中のコレステロールを下げ、血圧を下げる作用もあり、動脈硬化や脳卒中、心疾患等の血管障害を予防する働きがあります。また、肝機能を高め、アルコールの分解を助けます。疲労回復にも有効であることが知られています。

おいしいミズダコの選び方

茹でダコの場合は、全体がきれいな赤みを帯びていて、弾力がありしっかりとしているものを選びましょう。

ミズダコの調理のポイント

ミズダコをスライスする際、少し凍らせると切りやすくなります。
刺身にする場合、叩いた梅(練り梅)や塩でいただくと、また違ったおいしさが味わえます。
吸盤は、酢の物にしたり、串打ちをして焼くのも絶品です。