ナマコの旬

ナマコの旬は12~2月です

食用のナマコ

ナマコは世界に約1,500種、日本にはそのうちの200種ほどが分布しています。日本周辺の海域にはシカクナマコ科のマナマコが特に多く、食用にされるナマコのほとんどがこの種です。

マナマコは、外海の岩場に生息している赤ナマコと、内湾の砂泥に生息している青ナマコ、黒ナマコの3種に分けられます。
日本では酢の物として食されることが多く、コリコリとした独特の食感を楽しみます。

食料や漢方に

日本のナマコ漁は古代から行われており、712年に編纂された日本最古の歴史書『古事記』に登場します。733年に献上された『出雲国風土記』には、ナマコの産地として現在の島根県松江市美保関町などが紹介され、『養老律令』賦役令と『延喜式』にも、諸国からの貢納品として干しナマコなどが挙げられています。
ナマコの内臓を除き、薄い塩水で煮た後に干して乾燥させたものを煎海鼠(いりこ)といいます。煎海鼠は、体内の虫殺し、肝臓への薬効、痰の除去などにも効果があるとして珍重されていました。

俵物三品(ひょうもつさんぴん)

俵物(たわらもの)とは、江戸時代に対清(中国)貿易向けに輸出された品のことで、俵に詰められて輸出されたことからこの名があります。
煎海鼠(いりこ)、乾鮑(ほしあわび)、鱶鰭(フカヒレ)を、特に「俵物三品(たわらものさんひん)」と称しました。いずれも中華料理の高級食材で、清国内での需要が高く、日本産の輸入が増大していました。
一方、日本国内では生糸や漢方薬などを入手するために、金銀銅の流出が深刻な問題になっていました。
そこで、正徳の治の一環として、海舶互市新例が出されると、金銀銅に代わって俵物の輸出による貿易決済が、奨励されるようになったのです。

日本三大珍味

ナマコの腸(はらわた)を塩辛にしたものを、「このわた」といいます。このわた、塩ウニ、カラスミが、日本の三大珍味といわれています。
ナマコの卵巣は、やはり塩辛にしたり、干して食します。塩辛を「生くちこ」、干したものを「くちこ」あるいは「このこ」、「ばちこ」と呼びます。いずれもかなり高価なものですが、潮の香りが凝縮した逸品です。

ナマコの主な栄養成分

海の朝鮮人参

中国語でナマコを指す「海参(ハイシェン)」は、その強壮作用から“海の人参(朝鮮人参)”の意味でつけられた名前です。滋養強壮に役立ちます。

コラーゲンやコンドロイチンの補給に

新陳代謝を促進し、皮膚を若々しく保ち、クッションの役割をして膝や腰の負担を軽減するなどの作用がある、コラーゲンやコンドロイチンが含まれています。

ビタミン、ミネラルがバランスよく

ナマコには、ビタミンB群やビタミンE、カルシウム・鉄・亜鉛などのミネラルがバランスよく含まれています。

酒の肴にぴったり

ナマコはアルカリ性食品のため消化がよく、昔から肝臓の働きを強化して酒毒を中和することが知られています。

おいしいナマコの選び方

大きいものは大味になるので、太くて短く(15~20cmぐらいのものが適当)で、イボがはっきりしていて固いものを選びましょう。

ナマコの下ごしらえ&保存のポイント

生のナマコの下ごしらえ

たっぷりの塩でもんで身をしめます。ザルに入れて塩を振り、「振りナマコ」と呼ばれるように5分くらい強く左右に振って身をしめると、身のヌメリもとれます。番茶をくぐらせると、臭みがとれて美しい鉄色になります。縦に切り、内臓を取り除き、薄く切ります。

干しナマコの下ごしらえ

真水で丁寧に汚れを洗い落とし、一晩(10時間以上)水に浸けて戻します。水をきり、適当な大きさにカットして、スープで煮込みます。