なめこの旬

天然なめこの旬は、10月〜11月中旬です

なめこはおがくずなどを使った栽培種が主流のため、一年中流通していますが、天然のなめこの収穫時期は9月〜11月です。最も多く出回り美味しく食べることの出来る旬は10月〜11月中旬になります。

なめことは?

なめこは、モエギタケ科スギタケ属に分類されるきのこで、漢字では「滑子」と書きます。

秋に重なり合うように群生し、時には1ヶ所でキロ単位で収穫できることもあります。野生種は主にブナ林に自生していますが、出回る多くはおがくず栽培されたものです。
現在は菌床栽培が基本ですが、北日本の一部では原木による栽培も行われています。

カサの径は3〜8cm。色は赤褐色〜黄土色です。幼菌時は半球形で粘質性の膜に包まれており、湿った時には強いぬめりが出ます。表面が粘性でぬめりがあることから「ナメラッコ」「ナメコ」という名前がつきました。ぬめりは時間が経つと徐々になくなっていきます。

中国や台湾などにも分布していますが、食用としているのは日本だけです。

なめこの主な産地

なめこは全国各地で生産されています。日本国内生産量は、平成26年で21795.5トン。流通しているもののほとんどは、菌床栽培品です。
主な産地は、総生産量と菌床栽培が多い順に、長野県・新潟県・山形県など。この3県で全体の50%以上の生産量になっています。
原木栽培では、山形県・長野県・秋田県などです。(平成26年産)

えのきたけも「なめこ」?

えのきたけは、白くて細長い形が一般的ですが、それは人工栽培によるものです。天然物はぬめりがあり、色やサイズも「なめこ」によく似ています。実際に「なめこ」という名前はかつて、ぬめりのあるきのこの総称だったため、「えのきたけ」も「なめこ」と呼んでいたそうです。
瓶詰めされた醤油味のえのきたけを「なめたけ」と呼ぶのは、「なめこ」と呼ばれていた「えのきたけ」の別名が「なめたけ」だったという説が有力です。(諸説あります)

なめこの主な栄養成分

なめこの95%は水分です。その他、美肌効果や関節痛予防に有効なコンドロイチン、食物繊維のβ-グルカン、カリウム、鉄、ビタミンB2、マグネシウム、葉酸などが含まれています。

特徴的なぬめり成分ムチン

ムチンは、オクラや納豆、ヤマイモにも豊富に含まれています。
コレステロールや発がん性物質を吸着して便とともに排出するので、動脈硬化やガンの予防に有効です。ガンの転移を抑制する作用があるとも言われています。
体内に入ってきた有害物質を排出する作用もあり、ダイオキシンやO-157などに対する効果も期待できます。
また、胃の粘膜を保護して胃潰瘍などの予防に役立つほか、滋養強壮作用も期待できます。
タンパク質やアミノ酸の吸収を良くしてくれるので、みそ汁の具にはもってこいです。
60度以上に加熱すると作用が低下してしまいますので、熱を通す場合はサッと仕上げるのがおすすめです。

コンドロイチンが豊富

コンドロイチンは人間の皮膚や角膜、粘液などの構成成分でもありますが、特に多く含まれているのが軟骨です。人間の軟骨の約30%以上がコンドロイチンと言われています。
コンドロイチンには、軟骨の柔軟性や保水力を高めてくれる効果があり、軟骨がすり減るのをブロックする働きがあります。
また、眼球の外側にある角膜部分含まれる構成成分の1つであることから、深刻な目の老化を防ぐ効果もあります。
柔軟性や保水力に優れた効果があるので、美肌サプリやアンチエイジング成分としても期待されています。

エイジング化粧品などに使われるヒアルロン酸もコンドロイチンも、もとはグルコサミンであり、構成も非常によく似ているので、ヒアルロン酸のような美肌効果が期待できるようです。

骨粗しょう症の予防や対策にも使われています。摂取したカルシウムなどの流出を防ぎ、しっかりとした骨をつくりにはコンドロイチンを一緒に摂るといい、という研究結果もあります。

ネバネバした食品には、グルコサミン、コンドロイチンを含むムコ多糖類が豊富です。出来るだけこの「ネバネバ」したぬめり部分を洗い落とさずに調理し、食べることが大事です。

●不溶性食物繊維が豊富

なめこには、不溶性食物繊維のβ-グルカンが豊富に含まれています。
β-グルカンには、白血球の免疫細胞の働きを活発にし、免疫力を増強します。生活習慣病予防の働きもあります。
また、発ガン、ガンの増殖を抑制する効果があります。β-グルカンのガンに対する働きから、キノコのβ-グルカンを利用した抗ガン剤も開発されています。

おいしいなめこの選び方

生の場合は、ぬめりがしっかりとあり、全体的に粒が揃い、カサが肉厚で、大きさや色が揃っているものを選びましょう。
袋入りの水煮の場合は、水が濁っていないほうが新鮮です。

なめこの保存のポイント

なめこは水気が多く、痛みやすいきのこなので、なるべく早めに使いましょう。

買ってきた直後

真空パックされたものは、そのまま冷蔵庫で保存してください。保存期間は〜1週間です。

パック入りのものは、そのまま冷蔵庫の野菜室に保存するか、パックから取り出して、密封できる袋に入れて、冷蔵保存します。
痛みが早いので、2〜3日中に食べきってください。

使い残った場合

石づきのなめこならば、石づきは切り落とさず、洗わない状態で、使う分だけを割いて使用します。
残りは、ラップで包むかかポリ袋にいれて、冷蔵保存します。保存期間は1〜2日程度です。

真空パックのものは、密封袋やタッパーなどの密閉容器に移し替えて冷蔵保存します。保存期間は1〜2日程度です。

また、茹でてからざるに移し、冷水で冷やして、水気を切ってから密封袋や容器に入れると多少長持ちします。保存期間は3日程度です。

冷凍保存

きのこ類は冷凍すると組織が壊れてさらに美味しくなります。なめこも同じです。ぜひ冷凍して使ってみてください。

真空パックされたなめこは、そのまま冷凍庫に入れて保存できます。
石づきがついているなめこは、洗わない状態で石づきを切り落として、ほぐしてからフリーザーバッグにいれて、空気を抜き、なるべく平らにした状態で、冷凍保存します。保存期間は2〜4週間程度です。

使用する時は、解凍せずにそのまま味噌汁などに入れるか、軽く湯通しして、水気を切ってから調理に使用します。

なめこの下処理

天然なめこは、軸に枯れ葉などの汚れがついていることがあります。
この汚れは、ぬめりがあるため、洗ってもきれいに落ちません。こんな時は、しばらく水に浸しておくと汚れが自然に剥がれ落ちてきます。そうしたら、なめこだけを手ですくい、振り洗いをし、再び新しい水に入れます。
これを2,3回繰り返すと、汚れは充分に落ちます。

なめこを洗う時、生のものは水でもお湯でもあまり差はありませんが、水煮のなめこは、お湯で洗うとしんなりしてしまうため、洗わずにそのまま調理するといいでしょう。

なめこの料理

なめこは、生食厳禁です。かならず加熱して使いましょう

・なめこ料理の定番といえば、お味噌汁です

① 沸かしただし汁に。なめこと他の具材をいれ、具材を温めます。
 なめこは、さっと洗いましょう。ゴミがついている場合があります。

② 具材が温まったら、味噌を溶き入れて、再度沸騰する直前まで温めたら出来上がりです。

・さっと茹でて、和え物やおひたし、うどんやそばのトッピングなどでもよく使われています

野生のなめこ

野生のなめこには特有の甘い香りがあり、味・歯切れが良く、おろしあえ、なめこ汁、炒め物、鍋ものなどで美味しくいただけます。

スーパーで売られているなめこはカサが開いていない丸っこい形をしていますが、野生のものは、丸形もあれば、カサが開いた状態のものもあります。カサが開いたものはなめこの印象とは違いますが、強火でサッと炙ってすだちやかぼすをかけて食べると、みそ汁とは違う味わいを楽しめます。

食欲がないときには

水洗いしたなめこと大根おろしを和えて食べましょう。食欲を増進させる効果があります。