梨の旬

梨の旬は9月中旬辺りから、11月頃までです

中国が原産、弥生時代に日本へ

大きく分けると、和梨、中国梨、洋梨の3種類があります。国内で主に生産されている和梨に対し、中国梨はあまり普及せず、一部地方だけで生産されています。洋梨はラ・フランスやル・レクチェなど近年盛んに生産されるようになりました。

『赤梨』と『青梨』

和梨は果皮の色で大きく2つのタイプに分類されます。幸水や新高梨に代表される皮の色が黄褐色の『赤梨』系と、二十世紀梨や菊水に代表される色が淡黄緑色の『青梨』系です。

和梨の食感の特徴は、ざらつき感

洋梨の滑らかな食感に対して、和梨はざらつきがあり、サンドペアといわれています。
ざらざらまたはシャリシャリした食感は「石細胞」と呼ばれ、リグニンなどの食物繊維によって細胞を包む壁が固くなるため、食べた時にざらざらした食感を舌に感じさせます。

梨の主な栄養成分

夏バテを回復

梨には夏バテなど疲労回復に役立つアミノ酸の一つアスパラギン酸が140mg/100g含まれています。

東洋医学ではなしの絞り汁が咳止めに

梨に含まれるソルビトールは、甘く冷涼感のある糖アルコールで、咳止めや解熱効果があるといわれています。

梨で消化促進

梨にはたんぱく質を分解する消化酵素のプロテアーゼを含んでいます。
調理に使えば肉を柔らかくする事が出来るだけでなく、食後のデザートに梨を食べる事で消化を助けます。

カリウムは豊富

カリウムは、身体からナトリウムを出す働きのあるため、高血圧症の方によいとされています。また、汗と共に流失しがちなので、残暑で汗をかいた時などには水分と共に補給出来て良い果物です。

アスパラギン酸に期待

便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、利尿作用、咳止めなどが期待されます。水分と食物繊維が比較的多く、便をやわらかくする糖アルコールの一種「ソルビトール」を含んでいるので便秘予防に効果があります。アミノ酸の一種の「アスパラギン酸」は利尿作用に有効です。

おいしい梨の選び方

梨は、お尻の方が甘味が強くなっているため、やや扁平気味で、お尻がどっしりとした感じのものを選びましょう。
二十世紀など青梨の場合は、みずみずしい緑色のものはシャキシャキとし、それが黄色みを帯びるにしたがい甘味が強くなってきます。
二十世紀梨の黄緑色の中に、黄色くなった部分がまだらに入った状態を、虎の模様に似ていることから「虎熟れ」と呼ばれ、最も美味しい状態です。
幸水などの赤梨の場合は薄い茶色の状態より、少し赤みがかった色になってきた頃が食べ頃の美味しい物です。
いずれの梨も追熟(糖度が増し美味しくなる)しないので、食べ頃の良い状態のものを選びましょう。

梨に軸がしっかりと付いているもので、干からびていないもの、手に持った時に、果実に張りがあり固く締まっているものを選びます。
また、手にずっしりと重みを感じるものがジューシーで美味しい梨です。
果皮のザラザラ感(茶色い斑点)は熟すにつれて減り、食べ頃になるとツルツルになってきます。

梨の保存のポイント

冷蔵保存

乾燥しないようにビニールなどの袋に入れ、冷蔵庫の野菜室にいれておきます。そうしておけば1週間近くは美味しい状態で保存できますが、鮮度が良いうちに早めに食べるようにしましょう。(保存期間:1週間くらい)

冷凍保存

梨は冷凍保存には向きません。
もし冷凍する場合は、皮を剥き、レモン汁を少し加えてミキサーにかけたピューレ状にして、ジップロックなど保存用の密封袋に入れ、薄く板状にして冷凍しておきましょう。
煮込み料理に少し加えたり、スムージーに使ったりします。

冷やすのは食べる1時間程前に

梨などの果物の甘味は長時間冷やし過ぎると薄れてしまいます。
美味しく食べるには、食べる直前に氷水に浸けて冷やしたり、食べる1時間ほど前に冷蔵庫に移して冷やすようにしましょう。

梨の調理のポイント

梨は皮近くとお尻が甘い

梨はお尻のあたりと、皮近くが糖度が高く甘味が強い部分になります。芯の近くはゴリゴリとしていて固く、酸味が強く酸っぱい味がします。食べる時は、皮はなるべく薄く剥き、芯の部分は少し大きく切りとってしまう方が美味しく食べられます。

生で食べるのが一番

和梨はそのみずみずさと、シャキシャキした歯ざわりを活かした生食に最も適しています。リンゴなどの様に強い香りや酸味も無く、コンポートなどに煮てしまうと梨らしさが薄れ、目をつぶると何を食べているのか分かりにくい物になってしまいがちです。

果汁を絞る

梨にたっぷりと含まれている果汁を搾って、シャーベットやゼリーに仕上げることも出来ます。

梨は肉を柔らかくする

梨にはプロテアーゼと言うタンパク質分解酵素が含まれています。これを活かし、梨をすりおろして肉を数時間まぶして浸けこんでおくと肉が柔らかくなります。ただ、浸けこんだ肉は綺麗に梨のピューレを拭きとらないと焦げやすいのでステーキには出来ません。

煮込み料理

梨のピューレを旨みとして活かし、煮込み料理に使うことができます。柔らかくなり過ぎてしまった梨も、ピューレにして煮込み料理に甘味料として少し加えても良いでしょう。

梨のサラダ

色々なサラダに使ってみても、味わいがひろがり楽しめます。