パパイヤの旬

国産のパパイヤの旬は、5月〜9月頃です

流通しているパパイヤのほとんどは輸入物で、熱帯地域で通年収穫されているものが通年輸入されているので、特に旬はありません。
国内で栽培されているものは、ハウス物以外は、限られた時期の収穫になるので、気温の高くなる5〜9月頃が食べ頃の旬となります。

パパイヤとは

パパイヤは、パパイヤ科パパイヤ属、英名Papaya、papaw、pawpawで、パパヤ、パパイアとも呼ばれ、別名には、蕃瓜樹(ばんかじゅ)・木瓜(もくか、もっか)・乳瓜木(ちちうりのき)などがあります。甘くて酸味が少なく、南国を感じさせてくれる香りとなめらかな舌触りが人気の果物です。パパイヤは世界の熱帯地域で作られており、卵形、長楕円形、球形などさまざまな形があります。

メキシコ南部から中央アメリカにかけての熱帯アメリカ原産で、16世紀の初めにヨーロッパ人によって発見され、カリブ海沿岸に伝わり、その後世界の熱帯地域に広まったと言われています。東洋に伝わったのは18世紀頃のことです。明治時代には、蕃瓜、万寿果という名前で日本にも伝えられ、沖縄県や小笠原諸島、鹿児島などで栽培が始まりました。

パパイヤの産地

パパイヤの栽培は熱帯および亜熱帯地域で行われており、主な生産国は、インド・ブラジル・ナイジェリア・インドネシア・メキシコなどです。

日本で流通しているほとんどのパパイヤは、アメリカとフィリピンから通年輸入されています。
2016年の輸入量は、約807トンになります。この10年ほどで、輸入量は1/4以下に大幅に減少しています。

国内の主産県は、収穫量順に、宮崎県・沖縄県・鹿児島県です。(平成26年産)
収穫量は約121トンになります。こちらも4年連続で減少しています。
未熟果は料理用、完熟果は生食用、また、両者とも漬け物やジャムなどの加工食品用として利用されています。

パパイヤの品種と特徴

日本国内に輸入されている約90%がソロ種です。よく見かけるのは、果皮も果肉も鮮やかな黄色をした「カポポ・ソロ(Kapoho Solo)」。赤肉でさっぱりした味の「サンライズ・ソロ(Sunrise Solo)」という品種もあります。

・カポホ・ソロ(Kapoho Solo)
果肉は濃い黄色で、ねっとりしていて、パパイヤ特有の芳香が強いです。
ハワイ島カポホ地区を産地とした、ごく限られた地域でしか育たないパパイヤであり、パパイヤの中で最高品種と称されています。

・サンライズ・ソロ(Sunrise Solo)
通称“ストロベリーパパイヤ”と呼ばれ、果肉はジューシーで、目に鮮やかな赤オレンジ色です。香りは弱めですが、糖度が高めでさっぱりとした口当たりです。

・石垣珊瑚(いしがきさんご)
石垣島で栽培されている種無しのパパイヤです。
国際農林水産業研究センターで育成され、2008年(平成20年)に品種登録されました。
果皮は鮮やかな橙色をしていて果肉は赤橙色です。大玉で優れた芳香、甘味は強めでまろやかな風味が味わえます。
種がなく、パパイヤ特有の香りを抑えていて食べやすいのもポイントです。

・青パパイヤ
青パパイヤまたはグリーンパパイヤと呼ばれているものは青パパイヤ専用に品種改良されたものもありますが、熟す前の青い果実を収穫したものです。沖縄では昔から健康食材として親しまれています。古くから「母乳の出を良くする」「内蔵の働きを良くする」などといわれてきました。
刻んだ青パパイヤを肉や魚と炒めるイリチーをはじめ、酢の物やサラダなど、沖縄の家庭料理には青パパイヤを使ったものがたくさんあります。
タイやフィリピンなどでも野菜として扱われ、タイの定番サラダ「ソムタム」に使われています。

遺伝子組換えパパイヤ

パパイヤの病害虫は、ダニ、ミバエ、菌類など様々なものがありますが、最も被害の大きいものがウイルス病です。特に、パパイヤリングスポットウイルスと呼ばれるウイルスによる病害は、世界のパパイヤ栽培地において大きな被害をもたらしています。
米国では、パパイヤリングスポットウイルスに耐性を示す遺伝子組換えパパイヤ品種の開発が進められました。

本組換えパパイヤ品種は平成2年に開発され、平成8年には米国農務省動植物検疫局が、他の動植物に対し影響を及ぼさないと評価し、米国内での栽培認可が下りました。翌9年にはFDA(米国食品医薬品庁)が食品としての安全性評価を行い、安全性が確認されたことを受け、平成10年よりハワイにおいて商業栽培が開始されました(レインボー種)。

日本では、食品としての安全性について、食品安全委員会が同パパイヤの評価を行い、平成21年に人の健康を損なうおそれはないものと判断しました。これに伴い、消費者庁において表示の義務化の検討を行い、平成23年8月に新たに義務表示の対象品目として追加、カルタヘナ法に基づく承認がなされた同年(平成23年)12月以降同パパイヤを我が国に輸入することが可能となりました。

国内で売られている組換えパパイヤは、果実一つ一つに「組換え」と分かるシールが貼られ、販売されることとなっています。
ハワイには日本人観光客が年間100万人程訪れるそうですが、この人たちがハワイで食べているのは、ほとんどが組換えパパイヤのようです。

パパイヤは食品成分ではトップランクの果物

ワシントンD.C.にある消費者のための監視機関「公益科学センター」では、食品成分表に基づいて「ファンタスティック・フルーツ」というランキングを作成し、果物が含む(ビタミンC、葉酸、カリウム、鉄分、カルシウム、食物繊維、及びカロテノイドの)6つの重要栄養素の一日の摂取量率を合計した得点で様々な果物を評価しました。するとパパイヤは、今まで健康に良いとされていたオレンジ、りんご、バナナなどの得点を上回り、第5位になりました。(1位:グアバ 2位:スイカ 3位:グレープフルーツ 4位:キーウィ)
インドやマレーシアでは、政府がデング熱対策としてパパイヤの葉が治療に使われていたりします。
この研究結果は、古代には「メディカルフルーツ」と呼ばれていたパパイヤの民間薬的利用に関する科学的根拠を与えるだけでなく、高機能性果物・野菜としての応用にも期待が高まります。

優れた解毒力 – イソチオシアネート

体内には発ガン物質を無毒化する酵素が備わっています。その為、体内の酵素活性を高くしておけば、ガンを予防できるのではないかと考えられています。
ある研究グループが17種類の果物から抽出したエキスをラットの肝細胞に投与し、解毒酵素を活性化する働きを調べたところ、もっとも強かったのはパパイヤでした。
パパイヤに含まれている、イソチオシアネートが解毒効果を活性化していることがわかりました。イソチオシアネートはアブラナ科の野菜に含まれているイオウ化合物です。肝臓の解毒酵素の働きを良くして有害物質を無毒化するのに役立ちます。パパイヤには、ブロッコリーとほぼ同等のイソチオシアネートが含まれています。大根おろしにもこの成分が含まれます。
解毒力の強いパパイヤなら1日200g食べると効果が期待でき、一度食べると解毒作用は3日近く続きます。

パパイヤの主な栄養成分

パパイヤは、ビタミンCが特に豊富です。またビタミンEやβ-カロテンやペクチン(食物繊維)も豊富に含まれております。そのほかにも、カルシウム、カリウム、鉄、ビタミンAとBが豊富に含まれています。
黄色いパパイヤには老化やガンの抑制に働くβ-カロテン、オレンジ色のものにはリコピンが多いと言われています。リコピンはトマトに豊富に含まれている強力な抗酸化成分で、免疫力強化や抗ガン作用があります。
未熟果の青パパイヤの乳液には、タンパク質分解酵素のパパインが多く含まれています。

青パパイヤの酵素

青パパイヤやパパイヤの葉にはパパイン酵素という食物酵素がとくに豊富に含まれています。
青パパイヤの表面を傷付けると、白い乳液状の液体がしみ出します。この液体の中に豊富に含まれているのがパパインです。この酵素は黄色く熟すにつれて減少してしまう事が分かっています。
パパインはタンパク質分解酵素の一種で、硬い肉でもすぐに柔らかくするほど強力な働きがあります。通常のタンパク質分解酵素は、特定のタンパク質しか分解できませんが、パパインは種類を問わずどんなタンパク質でも分解してしまう力を持っています。
さらにパパイヤには、パパイン以外の酵素も豊富に含まれています。青パパイヤの酵素の量は熟したパパイヤのなんと約10倍。さらに酵素の多いことで知られるパイナップルの約6倍にも達します。パパイヤは酵素の働きが優れていると最近注目を集めています。

青パパイヤのダイエット効果

青パパイヤに含まれる酵素は脂肪や糖を燃やして体重を減らします。
青パパイヤには、三大栄養素(たんぱく質・糖質・脂質)を分解する食物酵素がすべて、しかも豊富に含まれています。そのためパパイヤは、ほかの食品に比べても消化酵素の使われ方がはるかに効率的で、消化酵素が節約できた分だけ代謝酵素の働きが高まり、体脂肪も早く燃焼されるようになるので、肥満防止やダイエットなどに役立ちます。

生活習慣の悩みを解決する「β-クリプトキサンチン」

β-クリプトキサンチンはオレンジ色の色素で、みかんに含まれていることで有名な栄養成分です。
そのため、みかんの含有量には劣りますが、果物平均値の3.6倍以上とかなり豊富に含み、これは全食品の中でもトップクラスを誇る量となります。
β-クリプトキサンチンは「抗酸化物質」として活性酸素を攻撃し、また発ガン物質を無毒化する過程で一時的に生じた強い発がん性物質に対しても、それを代謝する酵素を増やして速やかに対応するようで、「β-クリプトキサンチンの血中濃度が高い人ほどがん発症率が低い」という結果が発表されています。
また、最近の研究では、脂肪細胞への分化や脂肪細胞の肥大化を抑制するなどの機能によって、中性脂肪やLDLコレステロールの減少にも貢献していることが報告されています。

赤ワインの約7.5倍ものポリフェノール

ポリフェノールには、強い抗酸化作用があり、血液をサラサラにし、心筋梗塞、糖尿病や生活習慣病などの予防に効果があるといわれています。また、活性酸素を抑える働きがあることから、シミやしわの予防といったアンチエイジング効果も期待されています。

美容成分豊富

古くからパパイヤは皮膚の炎症止めやイボの治療などに使われていました。
パパイヤに含まれるパパイン酵素やアトピー治療に使われるビオチン、ビタミンCなどの美容成分は、お肌の炎症を沈めたり、洗浄したり、古くなった細胞を分解する機能があり、美白やコラーゲンの生成、シミ取りなどの美肌効果、また、体臭予防などの機能もあり、洗顔料や乳液、入浴剤につかわれます。
また、皮膚の治療薬など薬品にも応用されています。

おいしいパパイヤの選び方

果皮にツヤがありずっしりと重みがあるものを選んでください。水分を含んでいて美味しいです。
表面がカラカラに乾燥していたり、しわが寄っているものは古いので避けましょう。
果皮の色が完全に黄色くなり、芳香が強くなってきたら食べ頃です。
その頃には表面に弾力も出てきます。

青パパイア

手に持ってみて、ずっしりと重みが感じられるものを選びましょう。大きさのわりに軽いものは、空洞が大きく、果肉が薄いと思っていいでしょう。
青パパイヤは、若く新鮮なものが美味しいので、傷や茶色く変色している部分がなく、表皮の色が青々としていて、白い果粉がついているものを選びます。

パパイヤの保存のポイント

果皮が緑色でかたい未熟なパパイヤは、常温(20度前後)で2〜5日程度保存して追熟させます。
果皮が黄色くなり、甘い香りが漂ってきたら食べ頃です。触ってみて、少し弾力を感じるくらい柔らかくなれば美味しく食べられます。
早いうちに冷蔵庫に入れてしまうと痛みやすいので、完全に熟したら冷蔵庫の野菜室などで冷やして、なるべく早めに食べましょう。
残ってしまったら、乾燥しないようラップで包むかビニールやポリ袋などに入れて冷蔵庫で保存します。1週間ほど日持ちはします。

パパイヤは冷凍保存も可能ですが、その場合は完熟したものに限ります。
冷凍する際は、皮を剥き、種を取り除いた状態で適当なサイズにカットしてラップを敷いたバットなどに広げて冷凍し、凍ってから保存バッグなどに移して冷凍保存します。
食べる時は半解凍くらいでシャーベットのように食べるか、スムージーなどに使いましょう。

パパイヤの食べ方

まず、でっぱりの部分を切って、半分または1/4にカットします。
中の黒い種を取り除き、果肉をスプーンですくって食べるのが一般的です。
食べ方のイメージとしてはメロンと同じ感じです。

まれに「種なし」のものがありますが、味は普通のものと変わりません。

パパイヤの調理のポイント

熟したパパイヤは、比較的味に特徴がなく、まったりとした触感や風味で、加工すると味がぼやけやすい果物です。
なので、生のままデザートとして楽しむのが一番美味しいです。
レモンやライムなどをしぼってかけると、独特の香りが消えて食べやすくなります。
また、半分にカットして種を取り出したものにアイスクリームやほかのフルーツをのせれば「パパイアボート」としても楽しめます。
加工する場合は、ジュースやジャム、砂糖漬けなど甘みと香りを活かすものがいいでしょう。

スムージーなどで牛乳やヨーグルトと一緒に使用する場合、タンパク質分解によって苦味が生じます。作ったらすぐ飲んでください。

青パパイヤ

熟す前の青パパイヤは、野菜として、皮をむいてサラダや和え物、ピクルス、漬物など生のまま調理するのはもちろん、炒め物や煮物、天ぷらと様々な料理に使えます。千切りしてさっと湯がいたじゃがいものようなシャキシャキ食感が楽しめます。
青パパイヤに含まれるパパイン酵素はお肉を柔らかくしてくれます。

・下準備
① パパイヤを縦2つに切ります。
② 種を取り除きます。
③ 皮をピーラーなどを使って剥きます。
④ 果肉を切って、下準備は完了。
  アクが強い場合は、切った後に水にさらします。

細切りにして炒め物にしたり、大きく切って汁物に利用できます。
沖縄料理の「パパイヤイリチー」やツナサラダなども美味しいです。