プラム/日本すももの旬

プラム/日本すももの旬は、6月〜9月頃です

「プラム」と「プルーン」

一般的に「すもも」は中国原産の「日本すもも」と、コーカサス南部原産の「西洋すもも」とに分けられ、前者を「プラム」、後者を「プルーン」と呼んでいます。
また、すもも全般を「プラム」と呼び、その中の乾燥用のすももの種類とその乾燥した果実を「プルーン」または「ドライド・プラム」と呼ぶこともあります。すももは原産地によって幾つかの種類がありますが、ユーラシア系のドメスチカスモモに属する乾果に適する系統をプルーンといいます。なお、日本では、ドメスチカスモモ全体をプルーンと呼んでいます。

ここでは、日本すももを「プラム」、西洋すももと乾燥果実やペースト状になったものを「プルーン」として紹介します。

プラムもプルーンも、語源はギリシア語の「プロウノン(PROUNON または PROUMNON)」と言われています。
簡単にいうと「プルーン」はフランス語で、「プラム」は英語ということになりますが、もともと「プルーン」という名詞は古代アジア西部のフリジア(現在のトルコ中央部にあたり、紀元前数千年頃に栄えた)に本源がある言葉でした。これがギリシャに入り、次に古代ラテン語に転じ、そして中世以降にフランス語 に取り入れられて「プルーン(PRUNE)」となったようです。英語圏でも同様に「プルーン」を使っていましたが、近代になると「プラム」を用いるようになりました。

プラムの歴史

中国が原産の日本すももは、日本に最も古く渡来した果実の一つと言われています。弥生時代、あるいは奈良時代に中国から伝わったと言われ、「古事記」「日本書紀」「万葉集」にも登場することから、古くから親しまれてきたとされています。漢字では「李」とも書かれます。

すももが日本で栽培され始めたのは明治時代になってからのことです。それまでは「酸っぱい桃=酢桃(すもも)」として軽んじられてきました。この「酸っぱい桃=酢桃(すもも)」が和名の由来となっています。

日本すももは、19世紀中頃にカリフォルニアに渡り、アメリカすももと交配・改良されました。それを逆輸入し、本格的に栽培が行われるようになったのは大正時代のことです。さらに改良されたものが現在日本で出回っているプラムとなっています。

プラムの種類

現在、日本でもっとも栽培されているすももが「大石早生(おおいしわせ)」です。品種の豊富なプラムの中でも、先陣を切って店頭に並ぶのはこの「大石早生」。早いところでは、5月下旬から収穫を始め、7月上旬頃に最盛期を迎えます。やさしい甘さとジューシーな果汁、ほどよい酸味がさわやかです。果実のてっぺんが少し尖っていて、桃に似た形をしているのが特徴です。完熟すると果皮が紅色に染まります。

大石早生に次いで日本で栽培されているのは「ソルダム」という品種です。ソルダムという種類は、アメリカで産まれた「日本すもも」で、アメリカで大石早生の交配種を育成されて、日本に導入された品種です。
100g前後のものが多く、果皮は緑色をしていますが、果肉は濃い赤色をしています。日持ちが良く、甘み・酸味のバランスがとれたプラムです。

他に、国内生産量3位で、皮が鮮紅色で果肉が白い「太陽」、世界中で栽培されているメジャーな品種「サンタローザ」、200g前後の大玉になり、糖度が高く果汁たっぷりな「貴陽」、プラムシーズン最後の品種で、サイズが200g前後と大きく、味も濃厚な「秋姫」などがあります。

秋姫より更に晩生の「峰満イエロー」という日本すももがあります。全国で唯一、山形県で栽培される幻のプラムで、希少価値が高く、絶対的な生産量が少ないため、一般に広く流通することはありません。峰満イエローは樹の上で果実全体に陽光を十分に浴びせ、じっくりと完熟するのを待って収穫した「完熟日本すもも」です。10月ごろに収穫される晩成型のプラムで、香り高く、新種ならではの濃厚な甘味を備えています。もし見かけたらぜひ食べてみて下さい。

プラムの産地

平成28年産の全収穫量は2万3000トンで、都道府県別の割合は、山梨県が35%、長野県が15%、和歌山県が11%となっており、この3県で全国の6割を占めています。他に山形県、青森県、福島県、福岡県などで収穫されています。

「スモモも桃も桃のうち」は嘘!?

スモモも桃も桃のうち、という有名な早口言葉がありますが、植物の分類学上でいうと、これは「間違い」になります。同じバラ科の植物ではありますが、別属になります。

プラムの主な栄養成分

プラムの酸味成分のリンゴ酸やクエン酸、ペクチンなどの食物繊維、カリウム、葉酸、ソルビトール、アントシアニンなどが含まれています。

疲労回復効果

プラムには、リンゴ酸やクエン酸が豊富に含まれてます。プラムの酸味成分です。
クエン酸は、体内で発生した酸性物質と結合・分解してエネルギーに変える働きがあり、疲労回復に効果を発揮します。リンゴ酸は主に、クエン酸サイクルを活発にする役割をしているので、疲れやすさを解消して、疲労回復を促す働きがあります。
胃酸の分泌を促進し、食欲を増進したり、食べ物の消化・吸収を助ける効果が期待できます。

腸を掃除してスッキリ

プラムには、水溶性食物繊維であるペクチンが多く含まれています。
腸に溜まってしまう老廃物を、水溶性食物繊維位がネバネバした粘性物質で包んで外に排出します。食べ物が水溶性に包まれると、腸内を通るスピードが緩やかになります。糖質の消化吸収速度が遅くなり、急な血糖値の上昇を抑えてくれるので、ダイエットにも効果的です。さらにコレステロールなどの余分な脂質を吸着して排出したり、腸内の粘膜を守って善玉菌を増やす効果もあります。
また、ソルビトールという糖アルコールの一種も含まれており、これにも整腸作用があるので、便秘の予防・改善におすすめです。

豊富な葉酸が脳・神経を強く

神経細胞や赤血球の産生を助ける葉酸も多く含まれており、記憶力の衰えや物忘れの防止効果や貧血の予防、妊娠中の人におすすめです。葉酸は脳や脊髄などを作る為になくてはならない栄養素であり、形成を手助けする効果があります。美しい肌や髪の毛を作る上でもとても大切な栄養素です。

おいしいプラムの選び方

果皮に色むらや傷がなく色鮮やかで、張りと弾力があるものが良いと言われています。
また形は綺麗な円形で、縦に入っている切れ込みに対して綺麗に左右対称になっているものがいいです。
手に持った時に、ずっしりとした重みを感じるものを選びましょう。
プラムにはぶどうなどと同じように果実の表面に薄くつくブルーム(果粉)があります。これは消毒などではなく、果実が作り出す天然の物質です。ブルームがあると、よく熟していて新鮮な証拠でもあるので、軽く洗ってそのまま食べることができます。
すももは食べ頃になると良い香りがするので見分ける際のポイントにしましょう。

プラムの保存のポイント

完熟したプラムは乾燥しないように、新聞紙などにくるんでから袋にいれ、冷蔵庫(野菜室)に入れておきます。
なるべく早め(3日〜5日以内)に食べるようにして下さい。冷蔵保存出来る期間の目安はおよそ2週間くらいです。

購入時に果実が青い場合は常温に置いて追熟させます。(品種や収穫した時の状態によっては追熟しないようです。)
通常は常温で1〜2日置いて下さい。しっかりと赤みを帯び、香りが立ってきたら食べ頃です。
固めの果肉がお好みの方は、お早めに、柔らかい果肉がお好みの方は、ギリギリまで待って食べるようにしましょう。
追熟前のプラムは、手で触ると張りがあります。果肉は硬めで甘酸っぱく、いわゆる「すもも」らしい味わいです。
追熟後は、果肉が柔らかくなります。酸味が抜けて甘さが強くなり、濃厚な味わいです。

冷凍保存も可能です。未熟な場合には追熟させてから冷凍します。
よく洗って水気を切ってから、フリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。
食べる時には自然解凍させます。保存期間の目安は、1〜2ヶ月程度です。

プラムの食べ方とポイント

プラムは皮ごと食べることが出来ます。
食べる直前、あるいは数時間に、氷水や冷蔵庫に入れ冷やします。それを生で皮ごと食べるのが、プラムのおいしさを1番味わうことが出来ます。皮の部分には酸味があり、ポリフェノールや食物繊維などもたくさん含まれています。
もちろん、皮をむいて食べてもかまいません。

生食以外では、ケーキやタルト、ヨーグルトのトッピングのほか、加熱すると甘みが増して食べやすくなるので、ジャムやコンポートも楽しめます。
冷たいシャーベットやスムージーなどでも美味しくいただけます。

また「酸味の強いプラム」「甘みの強いプラム」のどちらにおいても、クリームチーズとの相性がいいようです。
塩味のある食品との相性が良く、味をまろやかにしてくれます。

酢漬けや塩漬けといった楽しみ方も出来ます。いずれも若いプラムで楽しむ食べ方です。保存もききます。

プラムの酢漬けは、プラム酢という果実酒になり、氷砂糖と一緒に漬け込むことで作れます。炭酸などと割って飲んだりして楽しめます。

塩漬けは、プラムの量に対して10%の塩を500ccの水に溶かしたものに漬け込んでいきます。
2〜3日冷蔵庫で寝かせるとおいしい塩漬けプラムになります。