お米の旬

お米の旬は、新米の出回る秋です

収穫されたばかりの新米は、前年度までに収穫された古米と違って、水分がたっぷりです。その為、炊きあがりもふっくらしています。そして香りも良く、色艶もキレイで美味しいです。

また、年を越して2〜3月になると、米も追熟(糖熟)し、水分が落ち着いて甘みに深みが増し、柔らかさと香りも落ち着いてきて、この時期のお米も非常に美味しいです。

米の歴史

米作りは、今から1万年くらい前、中国の長江の中・下流域で始まったと考えられています。
今から7000年くらい前の中国の遺跡からは、米(もみ)やお米作りの道具がたくさん見つかっていて、このころまでには米作りが成立していたことがわかっています。また、長江の中・下流域で作られていた米は、今の日本の米と同じ「ジャポニカ種」ではないかと考えられています。
日本へは今から3000年位前の縄文時代後期に、中国あるいは朝鮮半島から伝えられたという説が有力です。その後、1世紀頃に近畿地方で本格的に栽培が始まり、3世紀頃には関東でも始まり全国に広がりました。以降、日本人の嗜好に合わせた品種に改良されてきました。

お米の品種

米の種類は、温帯に向くジャポニカ種と、熱帯向きのインディカ種に大別されます。日本人が主食として好んでいるのは、炊くと粘りの出るジャポニカ種ですが、世界の全生産量はインディカ種のほうが圧倒的に多いです。

日本の米ジャポニカ種は、普段ご飯用に炊くうるち米と、もち米とに分けられます。うるち米は栽培品種も多く、味も品種によって決まります。日本では約300品種の稲が作付けられています。

日本のお米の収穫量

日本のお米は、約150万ヘクタールの水田で栽培されていて、毎年800万トン前後の収穫量があります。
47都道府県全てで収穫がありますが、特に新潟県、北海道、秋田県の収穫量が多くなっています。
作付面積と収穫量は、昭和40年代前半をピークに、お米の消費量の減少や農家数の減少などの理由により、年々減ってきています。

お米いろいろ

・玄米…稲からもみ殻だけを取り去ったもの
・胚芽米…玄米からぬかを取り除き胚芽を80%以上残したもの
・精白米…胚芽米から胚芽を取り去ったもの
・発芽米・発芽玄米…もみ殻を取ってしまっても、種として玄米は生きているので、水と温度を加えると芽が出てきます。この、玄米から少しだけ(0.5〜1mm)発芽させたお米の事
・もち米…餅や赤飯を作る時につかうお米。うるち米と違ってでんぷん質にアミロースが全く含まれず粘りっこい性質を持つでんぷんアミロペクチンで100%出来ています。冷めても硬くなりにくく、美味しさが長持ちしやすい。
・香り米…お祭りや接待用のお米として古くから栽培されているもの。炊くとポップコーンのような香ばしい匂いがします。
・タイ米…細長く粘り気の少ないインディカ米です。
・黒米…古代中国から日本に伝わったお米の一つです。もち米で米の糠の部分に黒色の色素が含まれるお米です。

日本の主なお米(うるち米)の銘柄と特徴

・コシヒカリ
日本で1番の作付け数量を誇り、1番食べられているお米です。旨み・粘り・香りすべてにおいてバランスが良いとされるお米ですが、中でも、もっちりとした強い粘りが特徴です。南は九州、北は秋田県・岩手県まで幅広い地域で栽培されており、同じコシヒカリでも産地によって微妙な違いがあります。

・ひとめぼれ
コシヒカリに次いで全国の米作付面積の第2位となった人気のブランド米です。出会った途端に一目惚れし、全国の皆さんに愛される米、と願いを込めてつけられた名称です。コシヒカリの系統で、コシヒカリよりも大粒でさっぱりと柔らかく、粘りが強くふっくらとした炊きあがりが特徴です。

・ヒノヒカリ
米作付面積第3位のお米です。九州地方を中心に、西日本で広く作付けされているお米です。コシヒカリと似た食味ながら、粘り過ぎず濃すぎないバランスの良さを持ちます。粒に厚みと丸みがあり光沢も美しいです。コシヒカリに比べると粒のサイズはやや中粒です。

・あきたこまち
秋田県に生まれた小野小町にちなんで名付けられた、秋田県を代表するお米です。もちもちとした粘りのある食感と程よい甘みが特徴です。冷めても美味しく食べられることからお弁当やおにぎりにも適しています。コシヒカリやひとめぼれ等とならんで日本を代表するお米です。米作付面積第4位。

・ななつぼし
北海道ではもっとも多く作付けされている人気のブランド米です。ひとめぼれの孫にあたる系統で、粘り、柔らかさ、白さ、つや、香りのバランスがいいです。粒がしっかりしてさらりとしており、しっとり感のある炊きあがりで、冷めても美味しいのが特徴です。米作付面積第5位。

・ササニシキ
一時期、コシヒカリかササニシキかで二分されていたほどの人気のお米でしたが、栽培が難しいことから、今では作付けがかなり少なくなり、全国の米作付面積約1%という希少種になっています。粘りが特徴のコシヒカリとは違い、あっさり、さっぱりとした味わいが特徴です。

お米の主な栄養成分

精白米には、炭水化物、タンパク質、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、リン、鉄、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、食物繊維などが含まれます。

白米の主成分

主成分は体や脳のエネルギー源として欠かせない炭水化物(糖質)で、良質なタンパク質も含みます。脂質やビタミン類、食物繊維の含有量は少なめです。大きな特徴として高血圧や動脈硬化予防、脂肪肝の防止に働く優れた成分を多く含んでいることがあげられます。味覚を正常に保ち、子供の成長に有効な亜鉛も含みます。

玄米・発芽玄米の栄養素

米の栄養素の含有量は、玄米・発芽玄米が優れています。炭水化物を除けば、全ての栄養素で白米を上回ります。
ビタミンB1は白米の5倍、食物繊維は6倍、カリウムは2.5倍、葉酸は2.2倍、鉄は2.6倍多く含まれます。
また、「ギャバ」と呼ばれるアミノ酸の一種が含まれていて、脳の血流を良くしたり、リラックス効果などの心の健康に関係するとも言われています。玄米を発芽させることによって、このギャバの量は元の玄米の2〜3倍に増えます。

米ぬかに含まれるフィチン酸は、強い抗酸化作用があり、長期間放置していても腐りません。植物の種子が何年経っても発芽できるのは、フィチン酸によると推測されています。アメリカの疫学調査では、フィチン酸の多い穀類中心の食事をしている人は、大腸がんの発生率が極端に少ないことがわかりました。ほかに、乳がん、前立腺がん、肝臓がんなどの実験が行われ、ガンの発生が抑えられたそうです。さまざまな研究で、血液の循環を良くする、免疫力を高める、ガンを予防する、などが報告されています。

冷えると増えるレジスタントスターチ

冷やご飯や、多くの主食になるような炭水化物、じゃがいも等に多く含まれるレジスタントスターチとは、難消化性デンプンのことです。レジスタントスターチに期待できる効果としては、摂取カロリーの抑制、血糖値のコントロール、便秘解消、腸内環境改善、空腹感を抑える、肌のアンチエイジング、アレルギー対策などがあります。

同じ量、同じカロリーの冷たいご飯と温かいご飯の場合、温かいご飯はほとんど小腸で吸収されるので、血糖値は急上昇します。ところが、レジスタントスターチが増えた冷たいご飯は、小腸で吸収されにくいので摂取カロリーが抑えられ、血糖値の上昇を抑えられます。

レジスタントスターチは加熱後、冷やすことで増えます。レジスタントスターチがもっとも効果を発揮する温度は4〜5度くらいなので、冷蔵庫の温度が最適です。これ以上冷たくしても増えることはありませんが、再加熱すると元に戻ってしまうので注意しましょう。「冷蔵庫で冷やして常温で食べること」が基本です。

お米の選び方のポイント

粒が大きくて厚く、中央に厚みがあり丸くふっくらして見えるものがいいです。ツヤや透明感の有るものが良質です。
また、品種や生産地を確認して選びましょう。品種や産地が同じ場合には出来るだけ、厚みがあり透明感のある粒が揃ったものを選んでください。

お米の保存のポイント

お米も鮮度が大切です。精米された状態で時間が経てばどうしても味は落ちてしまいます。目安として、冬場なら2ヶ月以内、春秋なら1ヶ月、夏場ならば2週間以内に食べ切れるくらいの量を購入するのがオススメです。

お米の賞味期限は、温度25度で2ヶ月、20度で3ヶ月、15度で5ヶ月、5度で7ヶ月程度です。これは食べられなくなる期限ではなく、貯蔵開始時と比較して食味に差が出る期限です。お米の保管は、温度が低いほど、品質保持効果が高くなります。

お米は、日光の当たらない低温で温度変化の少ない場所に保管します。室温15度以下が望ましいです。米びつへの継ぎ足しは避け、中を空にしてきれいにしてから新しいお米を入れましょう。
買った量にもよりますが、保存容器やペットボトルに密封したり、厚手のビニールに包み、冷蔵庫の野菜室で保管するのもひとつの方法です。
コクゾウムシが入ってしまったら、米びつから出して天日干しにしてください。コクゾウムシは明るいところが大の苦手です。しばらく日干しにしておけば、一気に駆除できます。虫がいなくなったら容器に入れて、冷暗所で保存しましょう。

今の家屋は気密性が良く、火や水を使う台所は温度や湿度が高くなりがちで、カビの生えやすい環境にある場合が多いようです。ですので多少面倒でも、家の中に条件に合うような場所を見つけて保存するようにしましょう。

炊いたご飯は、長時間炊飯器などで保存してしておくと、変質してしまい、味が落ちるだけでなく、細菌繁殖の原因にもなりかねません。炊飯器などでの保存は10時間が限度です。
炊いたご飯が残ったら、保存し続けずに取り出して、温かいうちに、茶碗一杯分ずつラップできちんと包み、温かいうちに冷凍庫で保存します。冷めてしまうとβデンプン(老化デンプン)が硬化して食味が悪くなるので、温かいうちに冷凍室に入れてください。冷凍保存の場合、1週間をめどに、3〜4週間程度で食べてください。

ご飯の炊き方のポイント

ご飯を炊く時の水の量は、米の新しさ、種類によって異なります。古米の場合は新米のときよりも少し多めの水で炊きましょう。

精白米
米の容積の1.1〜1.2倍の水で炊きます。新米や硬めが好みの方は1.1倍がオススメです。

玄米
水の吸収が悪いので、米の容積の1.5倍の水で炊きます。

胚芽米
新しいものを選び、洗米はせず、軽くさっと水で流す程度で炊きます。これは、ビタミンB1、ビタミンE、リノール酸などの栄養素が流れ出るのを防ぐ為です。米の容量の1.5倍の水に1時間以上浸けてから、少し長めに炊きます。

発芽米
洗米はせず、軽くさっと水で流す程度にして炊きます。これは芽が取れてしまったり、ギャバが流れ出るのを防ぐためです。精白米よりやや多めの水加減で、30分位は水に浸けておきます。
精白米に混ぜて炊いても美味しく食べられます。精白米とは別に洗米してください。その場合も水加減はやや多めにし、いつもどおりに炊きます。

無洗米
米の容積の1.4〜1.5倍の水で炊きます。洗米の必要が無いため、釜に米と水を入れた後、少しかき混ぜてお米に水を十分になじませてください。

洗米は基本的に優しく。最初の1回だけは、汚れを含んだ水を米に吸収させないように、素早く水を捨てます。だいたい2〜4回位水を取り替えながら洗米します。

その後、いずれの米の場合も、浸水はしっかりと行ってください。
夏は冷蔵庫で30分、冬は室温で2時間程度が目安です。(玄米は6時間位)
米の芯までしっかり水を染み込ませることが大切です。
米のでんぷんが溶けるとべちゃっとした炊きあがりになるので、冷たい水で芯まで吸水させるのがおススメです。