里芋(さといも)の旬

里芋(さといも)の旬は秋と冬です。

一般的な里芋(さといも)は市場に通年流通していますが、品種により旬が少しずれてくるようです。石川早生や土垂、セレベスなどは8月下旬から10月にかけての秋が旬。えび芋はそれより遅く9月下旬頃から、そして八頭や頭芋・殿芋は縁起物として正月料理に使われる事が多いので12月から1月が旬となります。

稲よりも古い野菜

原産地は、インド東部からインドシナ半島で、タロイモと同じ仲間です。熱帯アジアの主食であるタロイモ種の中でも、北方で栽培されていたものが、縄文時代に渡来したのが始まりといわれ、山で自生していた「山芋」に対して、里で栽培されるため「里芋」と呼ばれるようになりました。

親芋と子芋

里芋(さといも)は根のように見えますが、実は茎が肥大したものです。株の中心に親イモができ、その周りに小さな子イモが増えていきます。たけのこ芋のように親芋を主に食べる品種や土垂などのように子芋だけ食べるもの、また、えび芋のようにそのどちらも食べるものとあります。中には、ズイキや八つ頭のようにそこから伸びる葉茎も食べるものもあります。

秋の風物詩のひとつ「芋煮会」

秋の収穫期に、主に東北地方で盛んに行われている「芋煮会」は、野外で里芋を使った鍋料理などを囲み、親睦を深める行事です。本来の「芋煮会」は河原などの屋外で行うことが多いようですが、おうちでも楽しめます。豚汁風やすき焼き風、寄せ鍋風など、味付けは地域によってさまざまです。ぬめりが消化吸収を助け、水分が多く、いも類の中では比較的低カロリーだといわれています。

生産が多いのは千葉県と埼玉県

続いて新潟県、栃木県などですが、全国的に見て関東での生産量がとても多い野菜といえます。

里芋(さといも)の主な栄養成分

カリウムが豊富、消化促進も

ナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。エネルギー代謝に関わるビタミンB群や、コラーゲンの合成や抗酸化に働くビタミンCも含み、ぬめり成分のムチンには胃の粘膜を保護し、消化を助ける働きがあります。

動脈硬化の予防

近年、コレステロールの生成を抑制する成分が含まれることがわかったそうです。

おいしい里芋(さといも)の選び方

ふっくらと丸く表面に傷が無いものを選びます。持った時にずっしりと重みを感じるものが良いです。古い物はカビ臭くなる事が多いので、臭いもチェック。

里芋(さといも)の下ごしらえ&保存のポイント

冷暗所保存

里芋(さといも)は冷蔵庫には入れないでください。暖かいところで採れるものなので、冷蔵庫に入れると低温障害を起こし早く痛みやすくなります。また、土を洗い落としてしまうと乾燥して品質の低下が早まるので、土がついたまま新聞紙などに包み、風通しの良い冷暗所においておきます。また、傷が付いているものはそこから傷んできます。早く使うようにしましょう。

冷凍保存

里芋(さといも)は下拵えが結構面倒ですが、まとめて下処理して冷凍しておけば使いたい時すぐに使えて便利です。

皮むき
皮を剥くときは、一度よく水洗いをして乾かしたものをナイフでむきます。ぬれたままだとぬめりがあるため非常に剥きにくくなります。

あく抜き
煮物にする場合は、皮をむいてから塩でぬめりをすり落としてから、米のとぎ汁に少量の酢を加えた茹で水で下茹でした物を使います。エグミを取り除き、芋は白く、澄んだ出汁またはスープに仕上げることができます。

面取り
和食では六方剥きという皮の剥き方をしますが、面取りのようなもので、煮崩れしにくくなる上、見た目が美しくなります。

里芋(さといも)の調理のポイント

皮をむくときは塩を

混み合った状態を「いもの子を洗うよう」とたとえるのは、かつては桶の中にいもを入れて棒でかきまわしながら洗ったことに由来します。里芋(さといも)には独特のえぐみがあり、皮をむくと手がかゆくなります。塩を手につけてむけば、かゆくなりません。

里芋(さといも)とジューシーな鶏肉で優しい味わい

里芋(さといも)のぬめり成分ムチンが鶏肉のたんぱく質の消化を助け、スタミナアップに貢献。

里芋(さといも)とひき肉団子のくずとじ

なめらかな食感と、スープのとろりとした口当たりがポイント。

里芋(さといも)といかの煮物

里芋(さといも)の素朴な風味といかの淡白なうま味で、ほっとする優しい味わいに。里芋のぬめり成分ムチンがいかの消化を助け、スタミナアップに貢献。