さやいんげんの旬

さやいんげんは夏が旬の野菜です

サヤインゲンはほぼ通年スーパーでも売られているのであまり旬を感じないかもしれませんが、よく見ていただくと、夏は店頭に並ぶ数も増え、値段も安くなっていると思います。旬は6月から9月の夏野菜です。 4月頃からハウス物のサヤインゲンをはじめ、サヤエンドウなど他のハウス物のさや豆も沢山一緒に並びはじめ、初夏頃から露地物がピークを迎えます。

インゲンは南米が原産

日本には江戸時代に隠元禅師がもたらしたといわれ、その名を付けたそうです。また、関西では一年に三度収穫できることから“さんどまめ”とも呼ばれています。もともとは完熟した「いんげん豆」自体を食べていたようですが、今では主に若取りしたものをさやごと食べるので「さやいんげん」といいます。

栽培は江戸時代

いんげんまめを若いうちにさやごと食べるのが、さやいんげん。「いんげん」の名は、江戸時代に日本に伝えたとされる帰化僧の隠元禅師の名にちなんでいます。当時はまめとして利用していたようですが、若ざやを食べる現在の野菜用品種は、幕末に渡来した品種から分化したしたものです。

固い筋

一昔前はサヤインゲンは固い筋があり、茹でてもこの筋が口に残るので、下ごしらえの時には必ず両端からプチっと折って筋を取っていましたが、今日の物は品種改良が進み、ほとんど筋は取らなくても気にならない位になっています。

主な品種

どじょういんげん、サーベルいんげん、ヒラサヤインゲン(平鞘隠元/ひらざやいんげん)、モロッコいんげんなどいくつかの種類があります。また、海外品種では紫色の物や黄色いものなどもあります。どのサヤインゲンも比較的栽培期間も短く、蔓性でないものや半蔓性のものなどもあり、ベランダでプランターを使った栽培でも収穫できるなど、家庭菜園でも人気があり、色々な品種の種が売られています。

さやいんげんは日本中で栽培

北海道から沖縄まで日本中で栽培されています。沢山作っている主な産地は千葉県で最も多く、次いで福島県に北海道と鹿児島などです。

さやいんげんの主な栄養成分

カリウムたっぷり

カリウムをたくさん含んでいるので、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。また、利尿作用もあるので、体内の水分量を調節し、むくみの解消にも効果的だと言うことです。

緑黄色野菜βカロテンも豊富

βカロテンはレタスのおよそ3倍以上も含まれているようです。抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。

ミネラルも充実

ミネラルも含まれており、さまざまな栄養の宝庫ともいえます。

おいしいさやいんげんの選び方

緑の色が鮮やかなものを選びます。時間と共に色が黄色みを帯びてきます。あまり太くないものを選びましょう。太く大きいものは育ち過ぎている場合があり、そういったものは筋が太くなり硬くなっていたりします。若く細い物が柔らかく美味しいです。鮮度が落ちるとともに香りが抜けていきます。切り口を見て、新しいかどうかチェックしましょう。茶色くなっているようなものは避けるようにしましょう。

さやいんげんの下ごしらえ&保存のポイント

冷蔵保存:

乾燥しやすいので、そのままにしておくとすぐにしんなりとしてきます。袋や密封容器に入れ冷蔵庫に入れておきます。

冷凍保存:

大量にある場合は、さっと塩茹でしてから冷凍しておくと長期保存が出来ます。どうしても食感は落ちますが、色や風味は残せます。使う時はさっと流水で解凍しても、自然解凍でも良いです。炒め物やあえ物など、ほぼ生のものと同じように使えます。

茹で方

筋の有無を確かめて、あれば取り除きます一昔前までは、サヤインゲンには固い筋があったので、必ず筋を取る作業をしましたが、今時の物は気にならないものがほとんどです。とは言っても、たまにしっかりと筋があるものがあったりもするので、念の為、一二本試しに両端を少しポキッと折ってみて、筋が無いか確かめましょう。筋がある場合は、両端を指先でポリッと折った時に筋が繋がったままになるので、そのまま胴体の方に引っ張ると筋が付いてきます。両端を同じようにして上と下、両方の筋をとってください。

付け根のヘタ部分はカット

筋が無いようであれば、固い付け根のヘタの部分を切り落とします。反対側の先のヒゲ部分は付けたままで大丈夫です。

茹でる時の塩加減は2%

サヤインゲンを茹でる時は、水に対して2%程の塩(水1Lに対して塩大さじ一杯)を加え沸騰している湯に投入します。一般的に、家庭で塩茹でされる時の塩の量と言うのは、ほんの一つまみ程度にされている事が多いのですが、野菜その物の旨みを引き出し、色鮮やかに仕上げるには2%の塩加減が良いんです。2%って、1Lに対して20gですから、慣れない人からすると多いように思うかもしれません。

茹でる時間は太さ、厚みと用途に合わせる

茹で時間の目安は用途にもよりますが、そのままサラダなどで食べる場合は3分程度、サーベルインゲンなど細い物の場合は2分程度で良いでしょう。モロッコインゲンは厚みがあるものだと3分~4分、薄いものだと2分位を目安にしてください。冷凍する場合はそれぞれ1分ほど短く、固めにゆで上げます。

茹であがったらすぐに冷やす

茹であがったらすぐに氷水など冷水に落とし色止めをします。単にザルにあげたままにしておくと余熱で火が通りすぎるという事と、色が悪くなりやすいんです。一気に冷やす事で色が鮮やかなまま仕上がります。冷めたらすぐザルに揚げます。いつまでも水に浸けたままにしておくと余分に栄養分が流失したり、旨みを引き出す塩をしてあるので、逆に水分を吸って水っぽくなってしまうからです。

電子レンジでの加熱や蒸しても

電子レンジも便利です。また、多層鍋など蓋に密閉性が高い鍋の場合なら、ほんのわずかな水分だけで蒸すように茹でれば栄養分の流出も抑えられます。但し、電子レンジの場合は経済的ではありますが、塩が出来ないので、旨みを引き出すという意味では塩茹でに敵いません。いずれにしても、火を通し過ぎないよう注意しましょう。心地よい歯ざわりを楽しめるようにしましょう。

さやいんげんの調理のポイント

色合い、歯ざわりを活かして

長いまま使ったり人参など他の彩り野菜と共に細かく刻んだりして使います。

サラダやあえ物に

さやいんげんを下茹でしたものをゴマ和えなどの和え物やそのままサラダに盛り付けます。

炒め物

さやいんげんは油との相性も良く、炒め物にすると色合いと歯触りの良さが楽しめます。モロッコインゲンの場合は大きいので、斜め切りなど食べやすい大きさに切って炒めましょう。炒める場合は生のまま炒めても食べられますが、火が通るのに時間がかかるので、他の野菜と共に炒める場合は下茹でした物を使う方が綺麗に仕上がります。また、パスタの具材としても彩や歯触りがよく合います。

炭火などで素焼き

さやいんげんは炭火などで素焼きにしても美味しいです。はじめに少しオリーブオイルをふりかけ、少し焦げ目が付く程度にしっかりと焼きます。焼きあがったら塩を振るだけで美味しく食べられます。この場合は下茹ではしなくても大丈夫です。もちろんモロッコインゲンでも美味しいです。

煮物

さやいんげんは煮物にも良く使います。注意点はせっかくの綺麗な色が茶色くなってしまわない程度に、煮すぎない事です。また、下茹でしたものを煮物に加える方が美味しいです。生のまま煮ると、少し青臭さが残ってしまいます。

肉料理や魚料理の付け合わせに

ファミレスなどでもお馴染ですね。サヤインゲンは彩りが綺麗で、扱いやすい食材なのでよく付け合わせなどにも使われます。その場合は、下茹でした物にさっと塩、胡椒、バターをからめて盛り付けます。ニンニクを効かせたオリーブオイルでも美味しいですよ。

さやいんげんの形を活かして

長さを活かしてテリーヌやゼリー寄せの他、巻物にも使います。肉類で巻いて焼いた料理など彩にもなります。お弁当のおかずにもよく使います。