芝えび(シバエビ)の旬

芝えびの旬は11~3月です

かつては東京湾芝浦で大量に獲れたエビ

芝えびは、十脚目クルマエビ科に分類されるエビの一種。新潟県と東京湾以南の西日本、黄海、東シナ海、台湾までの東アジア沿岸域に分布する、中型のエビです。体はうすい灰色で、細かい黒い点が体表に散っています。体に細かい毛が生えていて、ざらざらとした感触です。
芝えびは、水深10~30mほどの内湾の泥底に好んで生息します。夜は海底付近を泳ぎ回って活動し、昼は砂泥に潜っています。食性は肉食性で、貝類や他の甲殻類を捕食します。繁殖期は夏で、幼生から成長した稚エビが夏から秋にかけて干潟で見られます。成長した稚エビは秋が深まると群れをなして深場に移ります。寿命は1年から1年半で、産卵後にはオス、メスともに死んでしまいます。
芝えびという和名は、江戸時代に東京湾の芝浦(現在の港区の一部)で多く漁獲されたことに由来します。昭和30年頃までは打瀬網による漁が見られましたが、その後の埋め立てや水質悪化により、20世紀後半頃にはほとんど獲れなくなってしまいました。
今でも、神奈川県の川崎から本牧沖で、10年間に1~2度大発生することがあり、その際は築地市場にもまとまった入荷があるそうです。現在、国内の主な漁場は、三河湾、豊前海、有明海などです。

バナメイエビと似ている?

2013年に、日本各地のホテルやレストランで、バナメイエビを芝えびと表示して調理販売していたことが問題となりました。
バナメイエビも、芝えびと同様に、十脚目クルマエビ科に分類されるエビの一種です。原産地は東太平洋で、メキシコのソノラ州からペルー北部に至る沿岸です。年間を通して、水温が20℃以上の海域にのみ生息します。
体色は透明感のある灰褐色で、とくに模様はありません。頭部は体と比べると小さめです。低塩分、高密度、病気などへの耐性が高く、また成長も早く養殖効率がよいため、世界各地に養殖が広がりました。アジアでは、1990年代に中国で養殖が始まり、技術が確立した2000年以降、中国南部から東南アジアにかけて爆発的に生産量が増大し、それまで養殖の主役だったブラックタイガーを量的に追い抜きました。
日本での取扱量も増加しており、むき身に加工した「むきえび」として、多く流通しています。

芝えびの主な栄養成分

タウリンたっぷり

タウリンは、疲労、視力の回復を促進し、血液の流れをよくするため、高血圧症、心臓病、脳卒中の予防にも役立ちます。

色素成分「アスタキサンチン」

エビの色素成分であるアスタキサンチンには、活性酸素を抑制する作用があるため、老化を予防し、美容にも有効です。

殻ごと食べよう

エビの殻には、骨を丈夫にし、ストレスを改善するカルシウムやマグネシウムのほかに、キチンという不水溶性食物繊維が含まれています。キチンは、コレステロールを抑制し、便秘を改善する働きがあります。殻ごと食べることで、ミネラルやキチンが摂れます。

おいしい芝えびの選び方

新鮮な芝えびは透明感があります。頭と胴がしっかりと付いていて、頭が黒ずんでいないもの、身に弾力があるものを選びましょう。汁が出ていたり、生臭い匂いがするものは避けましょう。

芝えびの下ごしらえ&保存のポイント

下処理

まず、背ワタを取ります。芝えびを曲げ、丸く折れた関節の背に爪楊枝を刺し、外側に引っ張ると黒く細長い管が抜け出ます。ヒゲを獲り、尾の尖った部分をハサミでカットします。

冷凍保存

背ワタを取り、沸騰した湯に入れて殻ごとサッと茹でます。ざるにとって冷まし、冷めたらバットなどに重ならないように平らに並べ、一気に凍らせます。凍ったら冷凍保存用袋に入れて、冷凍庫で保存します。(保存期間:1か月)

芝えびの調理のポイント

殻も薄くてやわらかいので、から揚げや塩焼きにして丸ごと食べられます。
ミソも絶品です。頭ごと軽く塩茹でにしていただきます。