生姜の旬

新生姜の旬は6~8月です

生姜は9~11月に収穫され、新生姜として出荷されるもの以外は、すべて保管されます。2か月ほど経過すると、繊維がしっかりと形成され、生姜の色も濃くなります。こうして保管された生姜が、一年を通して出荷されます。

その薬効が世界を魅了

生姜の原産地は、インドからマレー半島にかけての熱帯アジアと考えられています。インドでは、紀元前300~500年前にはすでに保存食や薬用として使われ、中国でも紀元前500年には栽培されていたようです。ヨーロッパには紀元1世紀ごろに伝わったとされています。
イギリスでは、14~17世紀頃ペストが大流行しました。市民の3分の1が亡くなりましたが、生姜をたくさん食べていた人は助かったといわれています。それを知った当時の国王は、ロンドン市長に生姜入りのパン「ジンジャーブレッド」をつくるように命じました。これがきっかけで、欧米ではジンジャークッキーやジンジャーブレッドが日常的に食べられるようになったといわれています。
日本には2~3世紀ごろ中国から伝わり、主に薬用として奈良時代から栽培されています。食用として広く用いられるようになったのは、江戸時代からです。
生姜は、植物学的にはショウガ目ショウガ科ショウガ属。同じショウガ目にはミョウガやウコンも含まれます。ミョウガとともに持ち込まれた際、香りの強いほうを「兄香(せのか)」、弱いほうを「妹香(めのか)」と呼んだことから、これがのちに生姜、ミョウガに転訛したとする説があります。

ショウガの種類

日本で栽培される生姜の品種は、根茎の大きさなどから「大生姜」「中生姜」「小生姜
に大別されます。
大生姜は晩生で、茎や葉も大きくなります。一株が1kgにもなることがあり、品種としてはおたふく、印度などがあります。一般に野菜売り場で売られている根ショウガは、この種です。
中生姜は中生で、辛味が強く、繊維質が早く形成されるので、貯蔵されずに主に漬物や加工品に使用されます。一株の大きさは500g前後、品種は三州生姜、黄生姜などがあります。
小生姜は早生で、一株が400g前後です。早掘りして葉ショウガやはじかみなどにされます。谷中生姜などはこの品種です。

新生姜

生姜には、「新生姜」と呼ばれるものと、一般に「根生姜」と表示されているものがあります。新生姜は、6月頃から早掘りして出回るものと、秋の収穫時に採ってすぐに出荷されるものです。赤い茎の部分がついていて、色は白っぽく、繊維がやわらかくて爽やかな辛味があります。
根生姜は、収穫後2か月以上保管されてから出荷されます。繊維質がしっかりと形成され、生姜の色も濃くなり辛味が強くなります。このように保管後に出荷されるものを「ひね生姜」と呼びます。

生姜の主な栄養成分

冷え症を改善

生姜に含まれる香り成分ガラノラクトン、辛み成分ジンゲロールは、血管を拡張させる働きがあります。血液の流れが良くなり、血行不良による冷え性や肩こりなども改善されます。血流が良くなると血液がきれいになり、発汗や排尿、排便が促され余分なものが排出されやすくなる効果もあります。

体温が上昇

生姜を食べることで、3~4時間、保温効果が持続します。体温を1℃上げることにより、免疫力が30%上昇するといわれており、風邪などの病気の予防にも適した食材です。
また、体を温めることで関節の痛みを和らげることができます。

殺菌効果

ジンゲロン、ショウガオールには、殺菌効果があります。寿司に添えられているガリは、一緒に食べることで魚の臭みを消すだけでなく、食中毒の予防にも効果的です。
食中毒の予防だけでなく、胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌を殺菌する効果があります。さらに、風邪や気管支炎、肺炎などの原因である細菌類や水虫などの真菌、フィラリアや回虫などの寄生虫も駆逐するといわれています。

吐き気を抑える

生姜に含まれるジンキベレンという成分には、胃腸の運動が活発になりすぎることによって起こる二日酔いやつわり、胃の不調による吐き気を抑える効果があります。

胃や腸を健康に

生姜は胃腸の内壁の血行をもよくしますので、胃腸の働きを活発にし、消化吸収を高めます。また、辛味成分のジンゲロン、ショウガオールには、胃酸の分泌を促進して消化を助け、内臓の働きを活発にして食欲を増進させる効果があります。

炎症を抑える

炎症や痛みなどの症状は、プロスタグランジンという物質が血中でつくられることによって現れます。生姜には、その合成を抑える働きがあるため、抗炎症作用や鎮痛作用があります。関節痛やリウマチに効果があるという研究結果も出ています。

せきやのどの痛みを緩和する

香り成分ガラノラクトン、辛み成分ジンゲロールは、せきやのどの痛みを暖和する働きがあります。

コレステロール値、血圧を低下させる

辛み成分ジンゲロンには、脂肪の燃焼を促進する効果があります。生姜を摂った後に、ウォーキングなどの有酸素運動を30分程度すると、血行がよくなることで脂肪の燃焼が加速されます。冷え症の改善やメタボリックシンドロームの予防や改善にも役立ちます。
また、ショウガには、血中の中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロールが増えすぎたり、善玉(HDL)コレステロールが少なくなりすぎることを予防、改善する効果もあります。

アンチエイジング

ショウガオールやジンゲロールには抗酸化作用があり、活性酸素を除去する働きがありますので、老化防止の効果が期待できます。

おいしいショウガの選び方

新生姜を選ぶ場合は、表面が白くつややかで、茎の根元が赤く色づいているものを選びます。
ひね生姜は、表面が傷んでいないかを確認し、つややかでハリのあるものを選びましょう。太いもののほうが筋っぽさがなくおいしいとされています

ショウガの下ごしらえ&保存のポイント

皮をむく際は、生姜の表面を水でぬらし、スプーンでこそぐだけで簡単にむけます。

冷蔵保存

水で濡らした新聞紙、あるいはラップで包み、涼しい場所もしくは冷蔵庫の野菜室で保存します。
さらに長期間保存する場合は、生姜をビンやタッパーに入れて水を張り、ふたをして保存します。数日おきに水を換えましょう。(保存期間:1か月 )

冷凍保存

千切り、薄切り、すりおろしなどにし、使いやすい量に小分けしてラップで包み、冷凍保存用袋に入れて冷凍庫で保存します。(保存期間:1か月)