ザーサイの旬

ザーサイの旬は冬から春先です

ザーサイと言うと漬け物を思い浮かべますが、この漬物のもとになる野菜もザーサイと呼ばれます。

ザーサイとは

アブラナ科アブラナ属の越年草です。茎を食用にする「茎菜類」で、茎が大きく肥大しているのが特徴です。
ザーサイはカラシ菜の茎用種である大心菜(ダイシンサイ)の変種で、青菜頭(チンサイトウ)という名の植物の肥大した茎にできるコブ状の突起部分です。この青菜頭は一般的に搾菜(ザーサイ)と呼ばれます。

ザーサイの漬け物は、このコブの部分を割って、塩漬けと天日干しを繰り返してから塩水を絞り、これに香辛料や薬草、調味料を加え、焼酎で消毒したかめに漬け込み、半年から9ヶ月ほど熟成させて作ります。漬け込んでから重しをのせ、汁気を搾ることから「搾菜」と呼ばれるようになったようです。

中国の漬け物の代表格であるザーサイは、1898年に四川省の陵(フーリン)の農民、邱寿安が家庭でザーサイの漬け物を作ったのが始まりのようです。これを友人に贈ったところ絶賛され、邱氏は製造・販売をはじめました。人々がその製法を盗み、真似て作り始めたのが1910年頃。1930年頃には資金力のある商人が工場を建てて一挙に生産を拡大し、当時の四川省特産品として本格的に流通するようになりました。

ザーサイは四川省の特産品として知られますが、長い間、中国でもどんな野菜が原料なのかわからず、四川省でしか栽培できない特産品とされていました。近年遺伝子レベルで調べた結果、カラシ菜の茎用種である大芥菜の変種(大心菜の一種)で、茎が異常に肥大してコブ状になった系統であると判明しました。現在は、大芥菜の栽培できるところには移植可能とされています。

漬ける前は青々とした野菜で、日本でも微量ながら茨城県や神奈川県、静岡県、新潟県、福島県、山形県などで栽培されていますが、ザーサイは温度変化に弱いらしく、四季がある日本の気候風土には合わず、栽培するにはコストがかかりすぎてしまい、なかなか普及していません。ほとんどは中国からその漬け物を輸入しています。中国での生産量は年間約20万トンで、うち2万トンが日本に輸出されています。

世界三大漬物

ザーサイは、ピクルス・オリーブの実とともに、世界三大漬け物の一つとして名前が上がることが多い漬け物です。
三大漬け物には諸説あり、他には、韓国のキムチ、ドイツのザワークラウトなどがあげられます。

ザーサイの主な栄養成分

主な栄養素は、ビタミンK、不溶性食物繊維、カリウム、ナトリウム、鉄、マンガン、パントテン酸などです。
糖質がほぼゼロで、カロリーも100g当たり23kcalと低いので、ダイエットなどに向いているのですが、漬け物で塩分がかなり多いので、食べ過ぎには注意しましょう。
また、ザーサイの漬け物は、世界一乳酸菌を多く含む漬け物とも呼ばれています。

血液と骨に必要不可欠なビタミンK

ビタミンKは「止血ビタミン」と呼ばれています。血液を固めて止血させるための因子を活性化させます。
また、骨のたんぱく質を活性化させて、骨の材料となるカルシウムをしっかりと取り込む手助けをしています。
ビタミンKは食品から摂取する他に、腸内細菌によっても合成されますので、腸内環境を整えておくことが大事です。
脂溶性ビタミンなので、油脂と一緒に摂るといいでしょう。

腸内環境を整えます

ザーサイに多く含まれる植物性乳酸菌は、胃酸や胆汁の中でも生き抜き、腸の奥まで生きたまま届くことが出来ます。酸やアルカリにも強く、動物性乳酸菌よりも、より過酷な環境でも生息できるものがほとんどです。
乳酸菌が腸に届くと、腸内に住みつく「善玉菌」であるビフィズス菌を増やして大腸菌などの悪玉菌をやっつけてくれます。
漬け物のように、野菜を利用した植物性乳酸菌食品は、食物繊維の摂取量が増えるのがメリットです。
ザーサイには不溶性食物繊維が含まれています。水に溶けにくいので胃や腸で水分を吸収して膨張します。そして腸を刺激して便通を促進します。
乳酸菌と食物繊維の働きにより、腸内環境を整えます。

カリウムがたっぷり

カリウムには、体内の余分な水分を排出してくれる働きがあります。ナトリウムと作用しながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりします。ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧をさげる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。
また、細胞内の酵素反応を調節する働きがあります。エネルギーの代謝を円滑にし、細胞が正常に活動する環境づくりをしています。

がん抑制効果

特有の辛味はシニグリンの分解生成物によるもので、胃もたれを解消し食欲を増進させるほか、活性酸素を除去してガンを抑制する効果も期待されています。

漬物に使われる調味料

漬け込む時に加える唐辛子の辛味成分カプサイシンは、脂肪の燃焼を促進します。
サンショウは、カリウムやビタミンB2が豊富に含まれています。
シナモンには、カルシウムが含まれています。
他、漢方にも使われる八角、健胃薬にも用いられるウイキョウ(フェンネル)、甘草、花椒粉など多彩な香辛料や薬草が使われ、独特の香りと旨味をかもし出しています。

おいしいザーサイの選び方

淡い緑色で適度なやわらかさのものがいいでしょう。固いものは塩抜きの時間を長めにします。柔らかすぎるものは痛み始めているので避けましょう。

ザーサイの保存のポイント

開封後は冷蔵庫に入れて保存します。密閉容器か、ポリ袋に入れて空気を抜き、真空状態にするのがベストです。3〜4日以内に食べるのがいいでしょう。
開封後、塩抜きしていなければ冷蔵庫で約2〜3ヶ月が目安です。塩抜きをすると痛みやすくなるため、食べる分だけするようにしましょう。
真空パックの場合は、常温で保存します。

ザーサイの食べ方のポイント

スーパーでは瓶詰めやパック詰めなど、そのまま食べられるものが多く販売されていますが、塊のまま塩漬けされたものが販売されていることもあります。丸ごとの塊のザーサイはかなり塩気が強いので、食べる時にしっかりと塩抜きの下準備を行ってください。

①まず漬け汁を水できれいに洗い流します。
②その後、均等な厚さになるように薄くスライスします。
③呼び塩をし、20〜30分水に浸け、塩抜きをします。

呼び塩とは、塩分が強い漬け物などの塩気を抜くために、薄い塩水に浸すことを指します。薄い塩水につけると、双方の水分量を一定にしようとする作用が働き、適度な塩気を残しつつ、余分な塩気を抜くことが出来ます。

またスライスした時に、厚さがバラバラだと塩抜きの時間が異なり、味にバラツキが出てしまうので注意しましょう。

塩抜きしたザーサイは、様々な料理に使用出来ます。
・ザーサイのあえもの
・ザーサイのスープ
・豚肉や他の野菜との炒め物
・チャーハンに
・おかゆや冷奴の薬味として
・中華饅頭や餃子の具に入れて