「アザル」を使ったポルトガルの特徴的なワインについて

イタリアやフランス、あるいはチリなどに比べると、少々知名度が落ちる「ポルトガル」。しかしこのポルトガルにも、良いワインが非常にたくさん出ています。今回はこの国で生産されているワインのなかでも、特に有名で特徴的な「緑のワイン」について取り上げます。

また、この緑のワインに使用されるブドウ「アザル」についても考えていきましょう。

ポルトガルの土地としての特徴、そしてワインの歴史

ポルトガルでは昔からワインがつくられてきました。その歴史は、私たちが想像するよりもずっと古いものです。その歴史は紀元前5世紀くらいにさかのぼることができると言われており、フェニキア人によってもたらされた文化でした。

ただ、ポルトガルのワインには苦境の時代もありました。ポルトガルがイスラム圏に支配されているときは一時的にその存在感を失ってしまいました。ポルトガルのワインが復活するのは、12世紀に入ってからになってしまうのです。

しかしポルトガルのワインは、その後独自の発展を遂げていきます。わざと酸化させてつくる(昔は偶然でしたが)マデイラワインやポートワインなどができあがり、多くの注目を集めるようになります。

ポルトガルはとても温暖なところです。東京に比べて8度くらいは気温が高いという特徴があります。降水量は、10月~3月くらいまではかなり多いのですが、日本の梅雨の時期にあたる5~6月、夏場はほとんど雨が降りません。

ポルトガルの緑のワインとはどういうものか、使われているブドウは?

ポルトガルのワインを語るうえで非常に重要なのは、「緑のワイン」と呼ばれるものです。これは「ヴィーニョヴェルデ」と呼ばれるものであり、非常に若いワインのことを指しています。

緑のブドウで使われる品種のなかに、「アザル(「アザール」とも)」と呼ばれるものがあります。これは、緑のワインによくみられる青りんごのような香りを齎すものであり、ほのかにレモングラスの香りをまといます。

これは緑のワインの特徴とも、アザルというブドウの特徴とも言えますが、フルーティーさを感じさせるものであり、かつとても軽い味わいに仕上がるという特徴があります。酸味を持ち、さらっとした口当たりを作ることができるのは、ポルトガルのこの独特のワインと、そしてアザルというブドウの持つ面白さでもあると言えます。

緑のワインの飲み方について

緑のワインは、アルコール度数が低いことがその特徴です。ローコストで知られているカザルガルシア・ヴィーニョ・ヴェルデは10パーセント、猫のラベルが愛らしいガタオ・ヴィーニョ・ヴェルデにいたってはわずか9パーセント程度のアルコール度数しかありません。一般的なワインの3分の2程度のアルコール度数しかありません。

非常に軽い口当たりが共通した特徴です。その評価として、「レモンジュースをソーダで割ったような味わい」とされることもあります。
このような特徴を持つワインですから、飲み方は、きりっと冷やして、が正しいです。冷蔵庫で思い切り冷やして飲みましょう。私は、冷蔵庫に入れておき、直前には冷凍庫で冷やして飲んでいました。

ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデの場合、決して強い風味を持ちません。そのため、肉などにはまったく太刀打ちできないので控えるべきです。

個人的には食前酒のようなかたちで飲むべき品種だと考えていますが、白身魚との相性も良いと言われています。また、スペインの代表的なチーズであるケソ・マンチェゴ(9か月熟成程度のもの)とは嫌味なく調和するので、これで楽しむのもよいでしょう。