「フランコフカ・モドラ」~チェコ・スロバキアのブドウ

ワインの名産地というと、多くの人が、「イタリア」「フランス」、あるいは近年話題になっている「チリ」をあげるのではないでしょうか。
ワインの名産地として、今回取り上げる「チェコ・スロバキア」を上げる人はそれほど多くはないと思われます。
ただここも、面白いワインをたくさん作っています。

今回はチェコ・スロバキアのなかから、「フランコフカ・モドラ」を使ったワインについて紹介します。

チェコ・スロバキアってどこにある? 特徴は?

フランスやドイツ、イタリアなどは、多くの人がその場所(もしくは地域)を指し示すことができるでしょう。
しかしチェコ・スロバキアの場合は、少し思いつきにくいかもしれません。

チェコ・スロバキアは、中央ヨーロッパにある小国です。その大きさは、日本の北海道よりも小さく、とてもこぢんまりとした国です。2004年にEUに加盟していますから、通貨も、「ユーロ」です。

この国は、非常に複雑な歴史があります。
かつては、オーストリア帝国の一部になっていたり、ナチスによって解体されてしまったりしていました。また、チェコとスロヴァキアが合併した後も、チェコ側とスロヴァキア側での対立が起きたりしていました。

チェコとスロヴァキアが合併していたときは、「チェコスロバキア共和国」という名前を名乗っていました。
しかしこのような国が存在したのは、1918年から1992年までのわずか74年のこと。現在はそれぞれが独立しています。

ただし「ワイン」においては、もともと同じ国であったこともあり、「チェコ・スロバキアワイン」として一様に語られることも多くあります。ここでもそのスタイルをとっています。

チェコ・スロバキアのワインについて

複雑な歴史を持っているうえ、ハンガリー・オーストリア・ウクライナ・ポーランドと接しているからか、そのワインは非常に特徴的です。国全体は6つの生産地域に分割されているのですが、地域によって気温や気象条件が大きく異なります。夏場は体温なみの気温にあがるのに、冬季はマイナス25度にまでさがることがあるのだとか。

ちなみに、スロヴァキアのなかでも「高級ワイン」は、8つの段階に分けられています。
そのカテゴリーには、アイスワインや貴腐ワインの項目もあります。

カヴェルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネといったおなじみの品種がよく育てられています。

もちろん、今回取り上げる「フランコフカ・モドラ」も主要品種のうちの1つです。

フランコフカ・モドラの特徴と合わせ方

フランコフカ・モドラはチェコ・スロヴァキアでよく育てられていますが、その期限はオーストリアにあると言われています。ちなみに、マリーアントワネットの母である、偉大な女帝マリア・テレジアが好んだことでも有名です。

フランコフカ・モドラの最大の特徴は、そのベリー香にあります。特にブラックベリーの香りを強く感じ、鮮やかで美しい赤色を持ちます。
かなり甘味が強く出る品種であり、渋みはそれほど感じません。辛味はややあるものの比較的飲みやすいのが特徴です。人によっては、花の香水のような香り高さを感じることでしょう。

赤ワインではありますが、その強烈な果物の香りと、またその甘味から、ステーキなどの重厚な料理には向きません。その代わり、フルーツと極めて相性がよいのが特徴です。特に、「魚介類をあぶってメロンなどで挟み込んだもの」「ソラマメとリンゴを使ったサラダ」「生のいちじく」などとは非常に相性がよく、お互いを引きたてあいます。

チーズについては、少し合わせるのが難しいワインだと言えるでしょう。ケソ・デ・バルデオンのような強い風味を持つ青カビと相性がよいとする声もありますが、「合わない、味がバラバラになる」と断言する人もいるので、かなり好みが分かれるものだと言えます。