「グレーラ(プロセッコ)」〜イタリア・ヴェネトのブドウ

イタリアには数多くのワイン生産地があり、非常に多くの、そして非常に良質なワインをたくさん栽培しています。
今回はそのなかから、「グレーラ(プロセッコ)」について見ていきましょう。

イタリアのヴェネトという土地

イタリアの「ヴェネト」は、長靴のようなかたちをしたイタリアの、ちょうど根元、オーストリアとほど近い所にある州です。ちなみに、「水の町」として、その美しさが広く世界に知られていてさまざまな物語の舞台になっている「ヴェネツィア」は、このヴェネトの州都です。

さて、このようにイタリアの北部にあるヴェネト州ですが、このヴェネト州には、非常に大きな特徴があります。
それは、「数多くのワインを作るイタリアにおいて、その生産量が1番であること」です。
非常に多くのワインを作り出しているのですが、その種類は非常に豊富であるのも大きな特徴です。

「プロセッコ」とはいったい何のことか?

タイトルでは「グレーラ(プロセッコ)」としましたし、この呼び方はとても広く使われているものです。しかしこの言葉には解説が必要です。

まず、「プロセッコ」というのは、ワインの分類のうちの1つである、と覚えておいてください。プロセッコは、泡のワインのうちの1種類なのです。

泡のワインとしてもっとも有名なのは、フランスのシャンパーニュ地方で、製法を守って作られる「シャンパン」でしょう。
イタリアにおいては、泡が出るワインのことはすべて「スプマンテ」と呼称されます。
しかしそのなかでも、「プロセッコ」と名乗ることができるのは、前述したイタリアのヴェネトで作られるもの、そのなかでも「グレーラ」という品種を使って作られているのです。

これが現状です。

ただし、グレーラ(プロセッコ)の歴史をさかのぼると少し面白いことがわかります。
実は現在「グレーラ」と呼ばれている品種は、かつては「プロセッコ」と呼ばれていました。
しかしこれが、現在の「プロセッコとはイタリアの一部の州で作られている発泡酒である」という意味を持つようになったため、混乱を呼ぶことになります。

ブドウ品種としての「プロセッコ」は、実はイタリアのヴェネトだけでなく、ほかの国でも作られています。このため、単純に「プロセッコ」と言ったとき、それが「イタリアのヴェネトで生まれた発泡酒」のことを指すのか、「ワイン造りに使われるブドウ」を指すのかが紛らわしくなってしまったわけです。

そこで登場したのが、「グレーラ」という名前。
実はこの名前自体は、昔からあるものでした。イタリアにはそのものずばり「プロセッコ村」というところがあるのですが、そこでこの「グレーラ」という呼び方が使われていたと言われています。(諸説あります)
そのため、かつて「プロセッコ」と呼ばれていたイタリアのヴェネトのブドウは、「グレーラ」と呼ばれるようになったわけです。

ちなみに、グレーラを使ったワインにはスティルワインもあります。そのためここでは、「グレーラ(プロセッコ)」として、「イタリアのヴェネトでグレーラを使って作られた発泡酒」のことをお話ししていきます。

グレーラ(プロセッコ)の特徴とは

グレーラ(プロセッコ)は、同じ生産者が作ったものであっても、かなり味わいに違いがみられます。
ただ、爽やかな酸味をまといやすく、果物の香りを強く持つという特長があります。
それほど主張の強いワインではなく、辛味や刺激は少し感じられるものの、決して強くはありません。

このような特徴から、グレーラ(プロセッコ)は、いわゆる「がっつりとしたお肉」にはあまり会いません。トマトやバジル、甘味のある人参とよく合うでしょう。夏野菜の前菜と一緒に楽しみたいワインでもあります。

シェーブルやウォッシュとはまったく合わないのでご注意を。セミハードのチーズとならば相性がよいでしょう。強いブルーチーズと合わせる人もいます。