「グリッロ」イタリアのシチリアでつくられるワイン用のブドウ

押しも押されもせぬワインの名産地の一つに、「イタリア」があります。多くの人が、この地で生まれたワインを楽しんでいます。

さて、イタリアワインはその人気の高さや、ワインに適した気温や土壌のためか、さまざまな地域に分類されています。

今回は、そのなかから「シチリア」を取り上げましょう。

シチリアってどこのこと?

イタリアといえば長くつの形をしていることで有名ですが、シチリアは、その「長くつ」には属しません。これは地中海に存在する島であり、「シチリア島」とも呼ばれています。

イタリアワインというと、トスカーナやピエモンテ、あるいはヴェネトなどが有名です。シチアはそれに比べて知名度は低いものの、観光地として有名であり、長期休暇には大勢の人がここを訪れます。
非常に気温が高いことで知られている島でありますが、冬場には山間部で雪がみられます。

海に囲まれた島であるため、海産物が非常に多くとれます。今回紹介する「グリッロ」は、この海産物と非常に相性のよいブドウとして知られています。また、酒精強化ワインも多く生産しており、「マルサラワイン(「マルサラ酒」「マルサーラ」とも)」が有名です。世界4大酒精強化ワインにも数えられるマルサラワインは、時に、この島でつくられている白ワインや赤ワインよりも注目されることがあります。

グリッロってどんなもの?どんな品種?

シチリアでは、非常に多くの白ワインが生産されています。マルサラワインの原材料としても使われる「グリッロ」は、良質なラベルを次々と生み出している、シチリア島の名物品種だと言えるでしょう。ちなみに、赤ワインの原料となるブドウでは、「ネーロダーボラ」がよく好んで利用されています。

さて、このグリッロですが、これはかつて、「シチリアの6割をも占める」と言われていたほど、中心的な品種でした。現在もその傾向は残っているのですが、一時期に比べると、その生産畑の面積は小さくなっていると言われています。

魚貝類が豊富にとれるシチリアで育ったグリッロは、魚貝類と非常によくマッチした味わいを醸し出します。また、このグリッロを使って作られているワインは、単一品種のみを使ったものだけでなく、「ブレンド」というかたちをとっているものもたくさんあります。

グリッロを使ったテーブルワインの評価と味わい

イタリアのシチリアで育てられたグリッロからつくられたワインは、非常に強烈な白ブドウの香りをまといます。その香りをかいだだけで、「ああ、これはブドウの香りだ」とはっきりと分かることでしょう。ただ、人によっては、この香りを「花のようなものだ」「桃に似ている」と語る人もいます。

それほど華やかなワインではなく、ある程度落ち着いた味わいを感じます。酸味が強いものが多く、かんきつ系の味をしっかりと感じ取れることでしょう。特にレモンの風合いが強いと言えます。
甘みもそれなりにあります。反面、渋みや収れん効果といったものはほとんどなく、とても落ち着いたワインだと言えるでしょう。

「魚貝類に合う」というのが、シチリア生まれのグリッロの特徴です。
しかし、意外なことに、淡泊な肉料理、たとえば鶏肉のハムなどとは相性がよく、きちんとマッチします。
それほど重いワインではありませんから、カナッペなどとあわせて食べるのもよいでしょう。