スペインの酒精強化ワイン「マンサニージャ」

世界には数多くのワインがあります。そのなかには、あまり聞き慣れないものもあるでしょう。
今回は、「マンサニージャ」というスペインのお酒について取り上げましょう。

マンサニージャとはどんなものか

マンサニージャは、「マンザニーラ」「マンサニーリャ」などと呼ばれることもあるお酒です。
これはいわゆる「酒精強化ワイン」の一種であり、非常に強いアルコール度数を誇ります。20パーセント近くのアルコール度数に達するものもあり、一般的なワインと同じつもりで飲むと酩酊してしまうこともあります。

このマンサニージャは、「シェリー」というと分かる人もいるかもしれません。マンサニージャはシェリーに分類されるものであり、アンダルシア地方でよく作られています。現在は、アンダルシア地方で作られてはいるものの、アンダルシアからはるか遠くのサラゴサなどでもこのワインを取り扱っています。ただ、いずれにせよ、スペインを代表するワインのうちのひとつといってもよく、現地を訪れた際はぜひ飲んでみていただきたいものでもあります。

ちなみに、現地で飲むと非常に安いです。おいしいマンサニージャが、1本あたり1000円を切る価格で販売されています。(もっともこれは、「スペインが特別に安い」ということではありません。単純に、「その国で作られた、その地方のお酒は安い」というだけの話です。スペインでは、日本酒は非常に高額で、日本の3~4倍ほどもすることも決して珍しくありません。)

マンサニージャといえば、「カルメン」です。カルメンの歌劇のなかで、このマンサニージャが出てくるのです。美しく、人を惑わせる蠱惑的なカルメンが、ドン・ホセという衛兵をほんろうし、誘惑するときに、「あの酒場でマンサニージャ酒を飲もうよ」と誘惑をするわけです。マンサニージャは、ただのお酒というよりも、そこに付帯するさまざまなドラマ性を感じさせる飲み物と言えるでしょう。歌劇が好きな人などは、カルメンのDVDと一緒にマンサニージャを楽しむのも一興なのではないでしょうか。

マンサニージャとの相性、そしてその味を考える

さて、あまり日本人にとっては馴染みの薄いであろうこの「マンサニージャ」の味や合わせるものについて考えていきましょう。

マンサニージャは、どのワインも、非常に強いアルコール臭を感じます。これは、マンサニージャが酒精強化ワインであることを考えればごく当たり前のことではありますが、常温で飲むとなると、飲みにくさを感じる人がいるのもたしかです。そのため、「特に酒精強化ワインが好きだ!」という人意外は、しっかり冷やしてから(冷蔵庫であらかじめ冷やして置き、飲むタイミングの少し前になったら今度は冷凍庫で保管するのがよいと思います)飲むようにしてください。キリリと冷やして飲むと、香りと味わい、飲みやすさが並立します。

ウォッカにも似たふくいくたる香りが特徴であり、酸味が強くて独特の味わいではありますが、くせになるワインです。あわせるべきは、やはり現地の生ハムやチーズでしょう。ただし、これが手に入らないのであれば、日本でもおなじみの食材を使っても構いません。そのときにおすすめしたいのが、なんと、「明太子」!特に、明太子とれんこん、青じそをあわせたサラダとい非常によく合います。
酒精強化ワインですが、いわゆる「ステーキ」などと合わせるには、味わいが独特すぎて、少し難しいかもしれません。

ちなみに、現地では「食前酒」として飲まれることが多いようですが、私は普通に食事と合わせて楽しんでいました。これもなかなかよいものです。ただ、アルコール度数はとても高いので、飲みすぎにはご注意を。